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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

有田正広+上原彩子+クラシカル・プレイヤーズ東京でモーツアルト「ピアノ協奏曲第17番」他を聴く

2016年02月07日 09時55分35秒 | 日記

7日(日)。昨日、新宿ピカデリーに行って、METライブビューイング、ビゼー「真珠とり」の指定を取ってきました コンサートの無い日ということで、9日(火)午前10時からの上映を選びました 座席はいつものように左ブロック後方の右通路側席です ということで、わが家に来てから497日目を迎え、ゲージに閉じこもって出てこないモコタロです

 

          

 

  閑話休題  

 

昨日、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで「クラシカル・プレイヤーズ東京」のコンサートを聴きました プログラムは①メンデルスゾーン「序曲”ヘブリディーズ諸島(フィンガルの洞窟)”」、②モーツアルト「ピアノ協奏曲第17番ト長調K453」、③メンデルスゾーン「交響曲第3番イ短調”スコットランド”」で、②のピアノ独奏は上原彩子、指揮は有田正広です

クラシカル・プレイヤーズ東京は有田正広音楽監督・指揮のもと、オリジナル楽器(ピリオド楽器=古楽器)を使用してバロック音楽から古典派、ロマン派まで演奏する音楽集団です

 

          

 

自席は1階L列12番、左ブロック右通路側です。1階席は9割方埋まっている感じでしょうか 今回の演奏会はモーツアルト時代のオリジナル楽器を使用する関係で、適切な残響を確保するため2階席後方と3階席は あえて空席にしてあります

オケのメンバーが配置に着きます。左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという態勢です。コンマスは新日本フィルのソロ・コンマス豊嶋泰嗣。この人がコンマス席にいると安心感があります 第2ヴァイオリン首席には荒木優子、チェロ首席には竹澤秀平、オーボエ首席には三宮正満、フルート首席には前田りり子、ファゴット首席には堂坂清隆といった古楽器演奏集団バッハ・コレギウム・ジャパンのレギュラーメンバーが揃っています

1曲目のメンデルスゾーン「序曲”ヘブリディーズ諸島”」(いわゆる”フィンガルの洞窟”)は、1830年のローマ版第2稿によって演奏されます 我々が普段聴いているのは、一部改訂のうえ2年後の1832年にロンドンで初演された版(ブライトコプフ版)によるものです この曲はつい4日前に新日本フィルの演奏(ブライトコプフ版)で聴いたばかりです

演奏を聴いて感じたのは、先日聴いた新日本フィルによる(いつも聴いている)フィンガルの洞窟とは かなり印象が違う、ということです  古楽器特有の柔らかい音で音楽が進みますが、途中は、まるで違う曲を聴いているのではないか、とさえ思えてきます それだけに、すごく新鮮に感じられ十分楽しめました

木製のフォルテピアノがステージ奥から中央に運ばれます。1790年のモデルを1979年に復元した楽器です モーツアルトは1791年に死去していますから、まさにモーツアルトが生きていた頃の音が聴ける楽器です。音域は5オクターブで63鍵しかありません。いつもグランドピアノばかり見慣れた者には、かなり小ぶりで華奢な楽器に見えます

 

          

 

指揮者とともに、白を基調としたエレガントなステージ衣装の上原彩子が登場します 2曲目はモーツアルト「ピアノ協奏曲第17番ト長調K453」です。この曲は1784年~85年にモーツアルトからピアノと作曲を習った弟子、バルバラ・フォン・プロイヤー嬢のために作曲されました

この曲は、第1楽章冒頭の序奏が長く、ピアノは女王のごとく 後からおもむろに登場するのですが、楽譜に指示があるのか、上原は時折ちょんと鍵盤に指を置きます もともとこのフォルテピアノという楽器は、小さな会場で演奏するように作られているので、大きな音は出ません したがって、指揮者は ピアノが演奏する時には、音を消さないように細心の注意を払って指揮をしなければなりません。その点、有田はよくバランスを取っていました オリジナル楽器初挑戦の上原は、自分の弾いた音の響きを確認しながら音楽を進めていたように見えました

第2楽章の冒頭はオーボエ、フルート、ファゴットのソロが活躍しますが、三宮、堂坂らの演奏は聴きごたえがありました 第3楽章は、まるで歌劇「魔笛」のパパゲーノが歌っているような楽しいメロディーが続きます 楽しく、素晴らしい演奏でした

 

          

 

休憩後は、メンデルスゾーン「交響曲第3番イ短調”スコットランド”」です。この曲はメンデルスゾーンがスコットランドを旅行した時に着想を得た作品ですが、完成したのは13年後のことでした 1842年1月20日にベルリンで完成し、3月3日にライプツィヒ・ゲヴァントハウスで作曲者自身の指揮で初演されました。この曲は1843年に第1楽章と第2楽章に大幅な改定が加えられましたが、この日の演奏は、改定前の42年版によって演奏されます

この曲でも、古楽器特有の柔らかい音が会場を満たします 三宮のオーボエ、前田のフルートが冴えわたっています メンデルスゾーンの交響曲は第4番の「イタリア」も良いけれど、この第3番「スコットランド」もなかなか良いと思います

繰り返されるカーテンコールに、「スコットランド」の第2楽章「ヴィヴァーチェ・ノン・トロッポ」をアンコールに演奏しました 

次回は7月1日(金)午後7時からとのことです。同日同時刻に新国立オペラ「夕鶴」の予定が入っていますが、翌日に振り替えることにして、クラシカル・プレイヤーズ東京のチケットを購入しようと思います プログラムは①モーツアルト「交響曲第32番」、②ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第4番」(フォルテピアノ:仲道郁代)、③モーツアルト「交響曲第40番」です。一般発売は3月16日(水)からとのことですが、S席4,000円、A席3,000円、B席2,000円は安いと思います

コメント (4)
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