3日(火)。12月、クリスマスの月です 当ビル1階玄関ホールにクリスマス・リースを飾りました
閑話休題
昨日、新聞やテレビで「道路交通法が変わり、自転車は左側通行となった」と報道されていました。「えっ、今までそうじゃなかったの?」と思いましたが、どうもそうではなかったみたいです
というわけで、自転車の話です。昨夕、当ビル10階ホールで日本記者クラブ主催のサウジアラビア映画「少女は自転車にのって」の試写会がありました 同クラブの試写会を観るのは5月24日の「インポッシブル」以来です。それ以降、何度か試写会があったのですが、いつもコンサートとダブっていて観ることが出来ませんでした
サウジアラビアの首都リヤドに住む10歳の少女ワジダは、男の子と競争するための自転車が欲しくてたまりません しかし、サウジは女性が一人で外出することや車に乗ることが禁じれているほどイスラムの戒律が厳しい国です
母親は女の子が自転車に乗ることには反対です。ワジダは学校のコーラン暗唱コンテストの賞金で、800リヤルもする自転車を買おうと、必死に暗唱に励みます
その結果、見事に優勝し、賞金1,000リヤルを獲得します
しかし、女校長からその使い道を尋ねられたとき「自転車を買う
」と宣言したため、校長の反感を買い、結局、賞金は他国への寄付に化けてしまいます
しかし、思いがけない身近なところから自転車をプレゼントされます。ワジダが生き生きと自転車をこぐシーンで映画の幕が閉じます
この映画は、サウジアラビア初の女性監督ハイファ・アル=マンス―ル(1974年生まれ)の作品ですイスラムの戒律が厳しいサウジ国内では映画館の設置が禁止されているといいます
そうした中、監督は撮影中、バンの中に隠れ、無線で指示を出したといいます。信念と気概に支えられたこの作品は2014年アカデミー賞外国語映画賞サウジアラビア代表に選ばれています
ワジダを演じた女の子は、普通の少女の中から選ばれたそうですが、女性が抑圧された国情のもとで希望を持って生きようとする10歳の少女を生き生きと演じています。監督は自分自身の生き様や希望をこの少女に託して演じさせたのだと思います 少女にとっての「自転車」はサウジの女性にとっての「希望」の象徴ではないか、と思いました。久々に爽やかで素晴らしい映画を観ました
この映画は12月14日(土)から2月7日(金)まで神保町の岩波ホールで上映されます