明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1956)川内原発2号機の再稼働に強く抗議します!

2020年12月23日 20時30分00秒 | 明日に向けて(1901~2100)

守田です(20201223 20:30)

特定重大事故等対処施設を10年近く作らなかった九電

昨日22日午後7時半ごろ、川内原発2号機が再稼働されました。明日24日には発電と送電を再開するとされています。
この原子炉は本年5月20日に特定重大事故等対処施設が間に合わずに、運転を続けることができなくなりました。
今回、同施設が完成したとして再稼働したわけですが、幾つも問題が積み重なっています。

一つにそもそも特定事故等対処施設は、2013年に定められた新規制基準で求められた施設でありながら、今日まで完成させてことなかったことの理不尽さです。これでどうして安全重視と言えるのか。
九電は当初から5年もの余裕を与えられたのに完成できず、さらに2年の延長を得ても完成させず、5月に止められてしまい、ようやくこの11月になって完成させたというのですが、これまで福島原発事故から9年9か月経っています。
これほどこの施設の完成が遅れたことに、九州電力がいかに安全性を軽視しているかが見てとれますし、規制委員会もあまりに対応が甘い。とてもではないけれど再稼働が認められるわけがありません。


川内原発前で再稼働に抗議 日テレ NEWS24 2020年12月22日


免震重要棟を反故にして再稼働

さらに当初予定されていた免震重要棟が作られなかったことも問題です。地震で倒れない強度を持つ耐震性に加え、地震の揺れを吸収する免震性をもち、内部の設備も守れるし、事故対処の指揮を執ることも可能にする施設です。
九電は新規制基準に申請するときは、この施設を作ると明記していたものの合格後に撤回。免震性のない「緊急時対策所」に変えてしまいました。
規制委員会はこれへの批判を口にしはしたものの許可を撤回せず、結局、同原発は免震構造を持つ指揮所がないままに、「特重施設」完成とされてしまいました。ひどいはなしです。

さらにそもそも新規制基準が求めた重大事故等対処施設も、それに上乗せした特定重大事故等対処施設も、「重大事故」が起こることを前提にしています。格納容器から放射性物質が漏れてくる「想定外」の事故です。
実はこの点でこのプラントは原発は破綻しているのです。格納容器はいざというときに放射性物質を閉じ込める装置。しかしそれがどうしても完成できないから、いざというときに放射性物質が出てきてしまうのです。
その点で新規制基準は、原発が安全を確保できないことを認め、だから重大事故が起きたときに対処せよとうたっているのであって、その時点でアウトなのです。繰り返しますが、重大事故発生を前提としているからこそ認められないのです。


報道ステーション(2015年12月18日より)


そもそも火砕流対策で九電と規制委が大嘘をついている

さらにもっとも根本的な問題として、川内原発が大きな噴火を起こしうる火山に囲まれていて、3万年前には火砕流にも襲われているものの、大噴火を予測てきると大嘘をついて再稼働に漕ぎ着けている点があります。
火砕流が原発に到来することを考えた場合、核燃料を降ろし、安全なところに移しておかいと、噴火後広範な地域が人が立ち入れなくなってしまいます。
しかし降ろすには冷却を考えると5年以上はかかってしまう。運転中の核燃料は、崩壊熱というとても高い熱を持っており、運転停止後も5年はプールの中に入れて冷やさなければ、運び出すことなどできないからです。

これに対して九州電力は、「マグマの様子などを監視をすれば、巨大噴火は予測可能」と大嘘をついたのです。しかも燃料プールでの十分な冷却を可能とする10年という単位です。規制委員会はこの大嘘を認めてしまいました。
実際にはそんなことはできないのです。実際にこの発表の直後後に、火山学者からの批判が相次ぎました。火山噴火予知連絡会会長(当時)の藤井敏嗣さんは、冬季用新聞のインタビューに応えてこう語っています。
「巨大噴火は過去にわずかな例しかなく、噴火時期の予測に必要なデータも技術もない。事前の予知も今のレベルでは、通常の火山ですら、せいぜい数時間から数日前までしかできない」

「規制委判断は科学的根拠に基づいていない」 川内新基準適合 噴火予知連会長が批判
東京新聞 2014年09月11日
https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/419 


専門家と九電・規制委員会の見解を開きする東京新聞の解説図


●  九州電力はただちに川内原発、玄海原発を停止せよ

これらから考えたときに、国内で九州電力のみが稼働を強行している川内原発1号機、2号機、そして同じく阿蘇山などをそばに抱える玄海原発3号機、4号機も動かしておいてはいけないことは明らかです。
その原発も特定重大事故等対処施設を何年もまもとに作らず、やっと作っても免震重要棟を反故にしてしまい、さらに「大噴火は10年以上前から分かる」と大嘘をついている九州電力が動かしているのであって、危険そのものです。
再稼働に抗議して、原発ゲート前で抗議行動をしてくださった鹿児島や九州の皆さんとも連帯し、川内・玄海を停止せよ!の声を挙げ続けましょう。


再稼働抗議行動に立つストップ川内原発!3.11鹿児島実行委員会 向原祥隆さん

#川内原発 #特定重大事故等対処施設 #再稼働反対 #火砕流 #噴火の予知は不可能 #火山噴火予知連絡会

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