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明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(436)OHANA通信 ぼちぼち再始動

2012年03月24日 00時30分00秒 | 明日に向けて(401)~(500)
守田です。(20120324 00:30)

今宵はもう一つ情報を流します。
昨年、京都から被災地に自転車を届ける活動等でご一緒してきた
京都OHANAプロジェクトの森拓哉さんから、久々の「OHANA通信」が
届きました。少し時間が空いてしまったのですが、みなさんにご紹
介したいと思います。僕も再び、OHANAの活動を一緒に行うつもり
です。

今回はすでに終わってしまった大槌写真展の話と、今日(24日)の
イベント案内等です。どうかご活用ください。

***************

いつもお世話になっております。
京都OHANAプロジェクト森拓哉です。

震災から一年の節目、皆様どのように過ごされたでしょうか?
私は、大槌町で一緒に活動した千田さん(チーターさん)と一緒に
京都マラソン会場で、ご当地キャラクターのおおちゃん人形の販売
(沢山、購入頂きました!)、

夜は震災支援のチャリティ上映会、「京都ガイアなかまの会」の
ガイアシンフォニー第六番の上映会にお伺いさせて頂きました。
http://blog.goo.ne.jp/kyotogaia

ガイアの会様からは、昨夏より、収益をOHANAの活動費として、
寄付して頂いています。

3月11日から、3日ほど経過して、朗報が入りました。
財団法人京都地域創造基金様から、助成金の申請が一部認められたとの報です。
活動に向けて、大きな弾みと、責任が生まれました。
これから夏に向かって、再始動していきます(のんびりですが、着実に、、、)

東北の皆様との再会が楽しみです。
2012年 夏、また一緒に東北地方への
心の旅を共にして頂ければ嬉しく思います。
詳細は整い次第、お伝えさせて頂きますね。

OHANAの活動は昨年の4月からスタートしているのですが、
本当に様々な方とご縁頂き、お世話になってきました。
お世話になっている皆様も、それぞれの場所で活躍されています。
そのほんの一部をご紹介させて頂きますね。

①写真展「大槌 被災後の一年」
日時 : 3月13日(日)~18日 10:00~20:00
場所 : 京都市国際交流会館 KOKOKA
入場料 :無料
お馴染ぐるっと大槌の千田悦子さん(チーターさん)が、開催
されています。大槌町で被災された伊藤陽子さんが、
お兄さんを探しながら撮り続けた写真を展示しています。
明日18日が最終日です。お見逃しなく。

②マザーレイク・チャリティ・ファンラン&ウォーク
開催日 : 4月1日(日)
会場  : 滋賀県大津市 サンシャインビーチ周辺
詳細  : http://motherlake.sports.coocan.jp/index.htm
運動不足の解消にも、いかがでしょうか!?

昨年に続いて二回目の開催です。ハワイのアイアンマンワールドチャンピオン
シップにも出場され、トライアスロン仲間でもある、平山美佐子さん
(大津中央鍼灸院)が昨年から尽力されています。今年の収益の一部を
「OHANAにいかが?」とありがたくも言って頂いています。


③それでもなお、桜咲く 
震災直後から、福島を応援されているプレマ株式会社プレマ基金様の
主催です。

時 : 3月24日(土) 15時~18時15分
会場 : 京都商工会議所 3階講堂
会費 :1,000円
主催: プレマ株式会社 プレマ基金

プレマ基金は、震災直後から会津若松市入りするなど、独自に支援物資を
福島県にお届けされています。頭が下がる思いです。

以下、イベント告知のフェイスブックページより転載
3.11とそれに続く原発事故からはや1年。私たちがほんとうに失ったものは
「食の安全」だけだったのでしょうか。この出来事がいつのまにか「誰か知
らない人に起きた、遠くの不幸な出来事」になってしまってもよいので
しょうか。

親として、大人として「食の大切さ、ありがたさ」を子どもたちに残してい
くためには、現実から目をそらすことなく福島の現実に向き合うことが必要
です。大いに苦しみ悩み、学びと気づきを得ること。そしていよいよ京都か
ら、ひとりひとりが小さな、自覚的な行動を起こしていくときがきました。
それが時空を超えた無限のつながりに広がっていくことを信...じることから
まずは始めてみませんか。

「愛の反対は無関心」というマザーテレサの言葉の通り、私たちが「苦しん
でいる誰か」に「私も何かしたい」と感じるのなら、この愛が永久であるよ
うにと、ここ京都から1000年続く関心の光を被災地に届けましょう!

【シンポジウム内容】
MC:中川信男(プレマ株式会社 代表取締役)

~第1部~
■基調講演:川嶋 舟(東京農業大学農学部講師 獣医学博士)
「妻の実家に向かう列車で地震に遭遇、悲惨な光景と生きる強さを見た」

相馬中村神社の禰宜である妻の地元、福島県相馬市への帰省途中、3.11大震災
が起こる。
原発事故による緊急事態、燃料不足に加え危険を恐れて流通が止まり、
救援物資が被災地に十分に届いていない、
そんな状況のもと自らが率先して指揮を執り支援活動を行う。

■現地報告
・小野 芳征 (有限会社 カネヨ水産社長)
「港の警鐘、黒い津波、夢現で見ていたあの日、全部流された3.11」
津波ですべてを流され、現在は仮店舗で営業中。

震災前と同じように地域の人達と一緒に商売をしたいという思いはあるが、
原発問題が収まらない今、まずは自分たちでできる福島の水産業の復興・
再建を考え、 地域で共に行動していくことが大事と考えている。

・高橋 誠 (相馬市飯豊小学校校長)
「すべては子どもたちの安全、避難所からの手紙、故郷・飯舘村の想い」
3.11大震災の日、当時勤務していた相馬海浜自然の家で、押寄せてくる津波
の恐怖を体験。

飯豊小学校に赴任する前は、南相馬市の避難所で職員として避難者と寝食を
共にする。
自身も全員避難命令が出た飯舘村に住む被災者でもある。
現在は小学校の子どもたちの家族と共に除染活動を行ったり、
講演を行い福島の現状や復興の協力を呼びかけたりしている。


~第2部~
第1部講演者によるパネルディスカッション(司会進行役:中川信男)
■ゲストコメンテーター
飯田史彦(元・福島大学経済経営学類教授(東北大学大学院でも開講))
180万部のベストセラー『生きがいの創造』シリーズ著者、
カウンセラー&音楽療法家。今春3月に福島市から家族で京都に移住し、
三条御幸町に社会奉仕施設「光の学校」(無料でカウンセリングや音楽療法
を提供)を開設
(詳細はhttp://homepage2.nifty.com/fumi-rin/ を参照)。
被災地での奉仕活動の内容を、『生きがいの創造Ⅳ』(PHP)として昨秋に発表。
※他、各種企画検討中。


【開催内容】
・日時 2012年3月24日(土) 15:00~18:15(開場14:30)
・会場 京都商工会議所 3階講堂
地下鉄・烏丸線『丸太町』駅下車 南6番出口が当ビル地階に直結
・定員 300名
・費用 1,000円

・主催 「それでもなお、桜咲く。」実行委員会/プレマ株式会社 プレマ基金

・お申し込み方法
▼インターネットからのお申し込みはこちら▼
http://peatix.com/event/3391

▼FAXまたはメールからのお申し込みはこちら▼
下にあるお申込用紙(PDF)をダウンロードし、必要事項をご記入のうえ、
FAX(075-341-1617)またはメール(mail@premakikin.com
に添付してお申込ください。

※お申し込み用紙(PDF)はこちら
http://www.binchoutan.com/seminar/20120324/12-03symposium.pdf

▼お電話からのお申し込みはこちら▼
075-341-1616

※定員になり次第、締め切りますのでお早めにお申し込みくださいませ。


もうすぐ春ですね。
日々の幸せ感じながら、素敵な春をお過ごしください。
心から応援しております。

京都OHANAプロジェクト
森拓哉
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明日に向けて(435)許せない!自民党片山誠治京都府議が子連れのお母さんに恫喝!

2012年03月23日 22時00分00秒 | 明日に向けて(401)~(500)
守田です。(20120323 22:00)

京都では昨日、たくさんの方が府議会にかけつけ、受け入れ見直しを求めて
議員団室の訪問を行いましたが、このとき、自民党の片山誠治議員が、
子連れの女性に対して、「神聖な場所に子どもなんか連れてきて!」と恫喝、
さらに手で追い払う仕草をしました。許しがたいです。

ここには、子どものことを何ら考えていない、自民党の思想性が如実に現れて
います。懸命に子どもを守ろうとして、日中わざわざ申し入れをきた市民に
対して、「子どもなんか」と叫び、追い払う仕草をしたというのですから
本当に悪質です。追い払う仕草をしたのは片山議員だけではありません。他
の議員たちも同じ態度をとったとのことです。

しかもその女性は、避難されてきた方でした。その方が、僕のブログに次の
ように投稿しくれています。お読み下さい。

***

悲しくやしい(避難者)

昨日、京都府議会を傍聴、議会前には各党にお母さんたちで要望書を持参し
回りました。自民党の控え室では、南丹市の片山議員に、神聖な場所に子ど
もを連れてくるんじゃないと手で追い払う仕草をされました。他の議員も皆、
追い払う仕草をしました。私は、悲しく悔しく嗚咽してしまいました。
絆?ですか?被災地支援ですか?避難者の私は、母子ともに追い払われまし
たよ!東電支援、瓦礫受け入れ業者との絆なんでしょ、大切なのは!私は、
それを確信しました。そして、夜のNHKの報道。議会で可決された映像を流
した後、京都商工会議所会頭が記者会見し自治体にがれき受け入れを強く要
望していくとの記者会見の報道。被災地をばかにするな!自分たちの懐を
肥やすえさにするな!

引用はここまで

***


被災地をばかにするな!

その言葉が胸に響きます。
そもそもこの国にたくさんの原発を建てたのは自民党です。
金のバラマキで、現地の人間関係をズタズタにしながら、次々と
「過疎地」に原発を建ててきたのです。

そうした党に所属していることを何ら省みず、必死の思いで子どもを連れて
かけつけてきた女性を恫喝して、手で追い払おうとする。こういう人たちの
価値観こそが、今回の事故の背景にあることをしっかりとみすえておきま
しょう。

こうした府議の暴挙に対して、さっそくお母さんたちへの共感の声も
投稿されました。それを紹介します。

***

あきらめない(みき)

京都府議会でお母さんたちが受けた仕打ちはその日一番の酷い出来事として
ツイッターで拡散されています。
みんな応援しています。みんな見ています。みんな頑張っています。

ごみの焼却処分は市町村の単位で行われるので、正念場はこれからだと思い
ます。

京都市長選で残念な結果が出たのは、一つには京都が学生の街だということ
もあるかもしれません。
京都府外から来ている学生は、住民票が地元にあることが多いかと思います。
そうすると、京都では選挙権がありません。

今回の市長選は大学生にも大変関心が高かったようです。
うちの息子もその一人でしたが、残念ながら住民票はやはり地元岡山にあり
ました。

京都市長選の時、よっぽど息子の住民票を京都に移そうかと思いましたが…
そうすればよかった・・・

引用はここまで

***

あきらめない!
その通りです。

選挙権の問題は確かにそのとおりでしょうが、それでも京都ではたくさんの
若者が、脱原発の中村さんを支持してくれました。「がれきは絶対受け入れ
ない」と言っていた中村さんの落選がいまさらながら悔やまれもしますが、
しかし大事なのは若者の大きな支持があったということです。

がれきに関しても、世論が方向転換してるのではまったくありません。
政府の政策が変わり、自民党が上からの命令で現場の意見をかえさせている
のです。ことのとは、自民党のHPでのがれき受け入れ賛成・反対の読者投稿
が反対が完全に圧倒していることなどにも現れています。


以下、次の点が提起されています。
けしてここであきらめてしまわずに、がれき受け入れ反対、放射性物質の
移動反対の声を高めていきましょう!

*****

☆緊急全国署名 バラまかないで!震災がれき 燃やさないで!放射能ごみ
締切は今日23日です!
http://houshanou-shomei.seesaa.net/

★3/22京都新聞「がれき受け入れ、全会一致で決議」
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20120322000138

★採択された意見書PDF
http://www.pref.kyoto.jp/gikai/pdf/joho/1202_ik_7.pdf

★受け入れ見直しを求めて議員団室を訪問した子連れママに
「神聖な場所に子どもなんか連れてきて!」と恫喝した
片山誠治府議(自民・南丹市船井郡)
http://www.pref.kyoto.jp/gikai/html/syokai/nantan-1.html

★受け入れを最終的に決めるのは市町村。
3月中に電話・メールアクションを!
4/6が環境省への回答期限!!

○京都市 施設整備課 075-212-8500
http://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000017307.html

○舞鶴市 生活環境課 0773-66-1005
http://www.city.maizuru.kyoto.jp/modules/mayorroom/index.php?content_id=3

○京丹波町 住民課 0771-82-3803
https://www.town.kyotamba.kyoto.jp/cmsform/enquete.php?id=1

★地元マスコミ重要!少しずつ理解者が増えています。

○京都新聞(京都市内シェア5割。京都の世論に大影響)
604-8577 中京区烏丸通り夷川上ル
京都新聞社 編集局「窓」係 御中 500字

○KBS京都 月~金6:30~10:00「ほっかほかラジオ」
(通勤時間に聞いている人多し。シニア層中心に熱烈ファンも)
https://www.kbs-kyoto.co.jp/mailform/radio/hokkahoka.htm


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明日に向けて(433)がれき問題・京都は本日(22日)が正念場!

2012年03月22日 08時30分00秒 | 明日に向けて(401)~(500)
守田です。(20120322 08:30)

がれき問題が緊迫しています。京都では自民党が本日(22日)に受け入れを
表明しようとしています。これに対する緊急の呼びかけが、がれき受け入れ
反対で精力的で動いてきた女性たちから発信されています。緊急・拡散の
要請があったので二つのメールを貼り付けておきます。

昨夜、大江健三郎さんによる「僕たちはそんなに騙しやすい国民でしょうか」
という胸のうちから搾り出したような思いを語ったインタビューを記事にして
載せました。そこにも書きましたが、がれき問題で言えることは、そんなに
何度も何度も政府に騙されていいのかということです。

メルトダウンをずっと黙っていた政府、膨大な放射能漏れも教えなかった政府、
スピーディーのデータすら公表せずにあたらたくさんの人々を被曝させた政府、
にもかかわらず誰一人責任を取らずに居直っている政府・・・が、「がれきを
全国で受け入れないと東北が復興できない」「がれきは燃やしてもまったく安
全だ」と言っているのです。

原発は絶対安全だ、事故等絶対におきない、地震や津波でも絶対に壊れない、
と言っていたのに、いざ大事故がおこると「想定外」の一言ですませ、しかも
何らの責任も取らない。だとすれば、がれきを燃やして膨大な放射能が出ても
「想定外」、そんなことに膨大な予算を費やしても、東北の復興にはつながら
なくとも「想定外」、それでまた誰も責任を取らないことは明白です。

もうそんなにやすやすと騙されてないけない!

ゴミは落としたものが拾うべき!
放射能は東電が回収すべき。
東電ができないなら政府がやるべき。

国土にこれ以上の被曝を広げないために、それぞれの持ち場で頑張りましょう!

**************

【緊急・拡散!】(がれき)ひきつづき抗議を!

明日の本会議に自民党は「がれき受け入れ決議案」を出すようです。
最後まであきらめず、抗議を続けましょう!

◆その1
 自民党・京都府議会議員団のみならず、他の会派にも「この決議案に反対
してください」と意見を伝えるのも有効な手かと思われます。

自民党・京都府議会議員団
TEL 075-414-5555
FAX 075-414-5563
 ※お電話はムリな方。メールでも送れるようです。
 http://jimin-kyotofukai.com/toiawase.html
 ↑
 サイト内の「ご意見ページ」
民主党・京都府議会議員団
 TEL 075-414-5570
 FAX 075-414-5573
共産党・京都府議会議員団
 TEL 075-414-5566
 FAX 075-431-2916
公明党・京都府議会議員団
 TEL 075-414-5577
 FAX 075-431-2873

◆その2
以下、「決議案を出す自民党」にかんしての新しい情報が入ったので、
お知らせします。どしどし拡散しましょう!

 ○「谷垣さん、それってどない?」
 自民党総裁・谷垣禎一(京都5区)のブログによると、
 3月14日に「全国の都道府県議会、市町村議会において我が党が
 主導して瓦礫受け入れを求める決議を採択するように、全国の
 都道府県連に要請しました」だそうです。
 http://tanigaki-s.net/diary/index.php
 
○「受け入れ表明の舞鶴市は…」
 受け入れに積極的な舞鶴市は、谷垣氏の選挙区です。
 http://tanigaki-s.net/area.php

 ○「京都よ、谷垣氏よ、自民党よ。こんなことでホンマにええの?」
 京都5区の方たち、そして京都市・関西一円から、
 谷垣氏にメールを送ってはどうでしょう。
 http://entry.tanigaki-s.net/contents/code/inquiry?re=1332313170

◆その3
府会傍聴に行きましょう!
本日、府会本会議(本日で閉会予定)のスケジュールがわかりました。
ぜひ、13時20分から1時40分(終わりは予測)の時間帯を傍聴しましょう。
がれき受け入れの決議が終わったら退出することで、受け入れ反対の
意思表示しませんか?

※本日22日本会議のスケジュール
1時15分…本会議開始。いくつかの報告、人事関係の議案・採択
1時20分~1時40分ごろ…18ほどの意見書・決議案が発表・採択
その後、予算関係の議案
以上 - 場所: 京都市
自民党 京都府議会議員団 問い合わせjimin-kyotofukai.com

*****

◆緊急・拡散!◆
がれき受け入れ意見書を出す自民党京都府議会議員団に抗議の電話を!

3/20付「京都新聞」にも掲載の
「がれき処理促進へ首相要請文 京都府『支援進めたい』」(見出し)の件。
がれき受け入れ促進のために、19日、環境省近畿地方環境事務所の
林課長が京都府、京都市、滋賀県を訪問し、野田首相の要請文を
手渡しました。

→京都府「府民の理解を得て支援を進めたい」
 京都市「専門家の意見を踏まえて検討したい」
 滋賀県(大津市)「国からも市町へ説明してほしい」
「京都府議会の自民党は、がれき受け入れを府に求める決議案を22日の
本会議に提案する方針を決めた」
と報道されています。

その「がれき受け入れを府に求める決議案」は明日公表されるようですが、
「かくかくしかじかの条件を付けたうえで、がれき受け入れを府に求める」
という内容になるのは間違いないようです。

みなさん。正念場です。
以下に、抗議の電話をしてください。
電話が苦手な方はFAXで。

政権党でなくなった自民党は起死回生をめざし、
「世論」を非常に気にしています。
府民のたくさんの声を届けましょう。

自民党京都府議会議員団
TEL 075-414-5555
FAX 075-414-5563


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明日に向けて(432)「僕たちは、そんなに騙しやすい国民でしょうか」(大江健三郎さん談)

2012年03月21日 23時30分00秒 | 明日に向けて(401)~(500)
守田です。(20120321 23:30)

ある方から、興味深いビデオの紹介がありました。「フクシマのうそ」
と題されたドイツで制作された番組です。「フクシマのうそ」が見事に
暴いてあります。菅首相の独白も含まれています。日本語字幕つきです。

「ドイツZDF フクシマのうそ」(29分間)
http://www.dailymotion.com/video/xpisys_yyyzdf-yyyyyyy_news

見事なのですが、これがドイツで作られたことに何とも悲しいような
残念なような気がしました。なぜ私たちの国の内部でこれが作れないのか。
またがれきの問題を見ていても、あれほどウソばかりつく政府に、なぜ
また多くの人々が騙されようとしているのか。何とももどかしい気が
します。

そう考えているときに、大江健三郎さんが、ルモンド紙のインタビュー
の中で、「僕たちは、そんなに騙しやすい国民でしょうか」と語って
いることを目にしました。大江さんはこう述べています。

***

私が最も絶望させられたのは、電力会社、政府の役人、政治家、メディア
関係者が結託して放射能の危険を隠すために行った「沈黙による陰謀」と
も呼ぶべき行為です。去年の3月11日以来、たくさんの嘘が明らかになり
ました。そしておそらくは、まだこれからも明らかになってゆくでしょう。
これらのエリートたちが真実を隠すため陰謀を巡らせていたことが明らか
になって、私は動揺しています。

ぼくたちは、そんなに騙しやすい国民なのでしょうか?

***

僕は、一度も動揺はしませんでしたが、しかし悔しい思いを何度も味わっ
てきました。少なくとも言えることは、もう本当に、こんなに騙されて
ばかりいてはいけないということです。「冷温停止」とか、大嘘をつい
ている政府に「ガレキをなんとかしないと東北は復興できない」などと
言われて、動揺してしまう。そこを変えていかなくてはいけない。

そもそも復興どころか、危険な原発を首都からずっと離して、福島に設置
したのが、この国の政府です。危険を知るからこそ、首都から離したもの
を、安全だ、安全だといいなし、深刻な事故を起こった時の構えを何も
してこなかったのが政府なのです。それを原子力村が支え、電力資本が
支え、巨額のマネーで嘘が固められてきたのです。

その政府が、東電がばらまいた放射性物質を、国民と住民の負担で片付け
させようとしている。それが今、起きていることです。あれだけの事故を
起こし、膨大な被害を出しながら、誰一人責任もとらなければ処罰もされ
ない。

「僕たちは、そんなに騙しやすい国民でしょうか」

私たちはその反芻をわがものとしていかねばならないと思います。
今こそ、そんな「国民」であることから脱するために。

**************

「僕たちは、そんなに騙しやすい国民でしょうか。」
パリ・ブックフェアー特別招待作家・大江健三郎へのインタビュー/
ルモンド紙(3月16日)

3月16日金曜日、今年で第32回目となるパリ恒例ブック・フェアー(本の
見本市)が開幕しました。明日19日までの4日間で、世界40カ国から20万
人の市民、2千人の作家、40の出版社が一堂に会します。フランスでの
日本文学や漫画への関心は高く、今年は『フクシマから一年』と題して
過去二回目の日本特集が組まれています。

福島原発事故の発生以来、精力的に原発廃止に向けた市民活動を盛り上げ
ている大江健三郎氏。他の19人の日本人作家とともにパリに特別招待され
たノーベル文学賞作家へのインタビューを、一部を抜粋して御紹介します。

「僕たちは、そんなに騙しやすい国民でしょうか。」福島原発事故の発生
から1年。原発の廃止に向けてたたかうノーベル文学賞受賞作家、語る
フィリップ・ポンス特派員

日本の著名人たちが自分の考えを述べることをやめ口を閉ざす中、1994年
のノーベル文学賞受賞者である大江健三郎は、日本が1945年の敗戦翌日に
自ら宣言したヒューマニズムの価値を、ひるまず私たちに思い出させ続け
る稀な存在だ。こうしたヒューマニズムの中で最も重視されるのが、平和
主義である。大江健三郎は、原子力エネルギーの使用を含めた現代社会に
おける全ての問題において、良心の問題を最も重視している。福島原発で
起きた惨事は、大江氏が現在「サヨナラ原発」運動を盛り上げる傍ら書き
続ける小説の主要なテーマとなっている。

今回、2回にわたる面会とファックスによる作家からの手書きの追記に基づ
いて構成されたインタビューの中で、大江氏は2つの懸念を挙げている。
一つは2011年3月11日以来、彼の祖国である日本が感じている懸念、そして
「根本的なモラル」のために闘い続ける、人生のたそがれ時にある作家自
身が持つ懸念である。

●あなたは広島と長崎への原爆投下をきっかけに政治への意識を持つように
なりました。福島で起きた大惨事は、あなたにとって広島や長崎と同様に
重要ですか?

ある日、広島から来た新聞記者が私にこう尋ねたことがありました。
「広島への原爆投下の後に起きた人間の悲劇を、世界は記憶し続けるで
しょうか?」

彼の問いは、ずっと私の心に刻まれています。福島での事故が起きて最初に
思い浮かんだのが、原爆投下の後で亡くなった何万人もの人々の姿、そして
生き延びた被爆者たちの際限ない苦しみのことでした。日本を占領していた
アメリカ軍は原爆被害者たちの検査はしましたが、治療はしませんでした。
彼等はただ、核兵器の破壊的な威力を知りたかっただけなのです。私たちは
後に放射能被ばくの影響を、個々の民間団体が行った調査の結果から初めて
知りました。被ばく者に癌が生じていること、そして病気が時に遺伝する
性質のものであることを知ったのです。

福島での原発事故が起きた後、広島で被ばく者を治療した医師たちが、事故
で汚染された地域の住民たちを放射能の危険から守るべく先頭に立っています。
これから何年もの間、私たちは福島原発事故の後遺症に直面することになる
でしょう。現在に至るまで、核兵器の廃絶は私にとって重要な関心事でした。
でも(今の私は)原発を止めることが、一人の市民として、そして作家として
の自分にとって最も重要なことの一つだと考えています。


●今回の原発事故は自然災害によって引き起こされた面もありますが、それ
以上に備えが十分でなかったことが主な原因と考えられています。日本人は、
民主主義よりお金もうけを優先させる経済発展モデルの悪弊に気づくでしょうか?

今回の事故で明らかになったのは、日本社会の民主主義が脆弱なものであった
ということです。ぼくたちは問題に声を挙げることができるでしょうか。それ
とも、このまま黙ったままでいるのか。今から10年たてば、日本が「民主国家」
の名前にふさわしい国であったのかどうかが分かるでしょう。こんなに深く
日本の民主主義が未熟であったことを感じたことはありませんでした。今起き
ている危機は、福島原発事故についてだけのことではないのです。私が最も
絶望させられたのは、電力会社、政府の役人、政治家、メディア関係者が結託
して放射能の危険を隠すために行った「沈黙による陰謀」とも呼ぶべき行為です。
去年の3月11日以来、たくさんの嘘が明らかになりました。そしておそらくは、
まだこれからも明らかになってゆくでしょう。これらのエリートたちが真実を
隠すため陰謀を巡らせていたことが明らかになって、私は動揺しています。
ぼくたちは、そんなに騙しやすい国民なのでしょうか?

●日本人は世界で初めて被ばくを経験した国民です。それなのに、なぜこんな
にたやすく原子力エネルギーが安全だと言う言葉を信じたのでしょうか。

広島と長崎に原爆が落とされた時、僕は10歳でした。終戦の後、安心した気持に
なったのを覚えています。戦争が終わったからこれで学校に行ける、と。でも
年齢を重ねる過程で私は、日本が戦争を放棄する憲法を持っているにもかかわ
らず、沖縄をアメリカに渡してしまったことに気づきました。こうして(米軍の)
核兵器を沖縄に設置し、「原子力の平和利用」に向け突き進んで行ったのです。
私は当時、こうした流れを批判すべく、『広島ノート』と『沖縄ノート』を書
きました。1947年にできた憲法のもう一つの重要な柱である「民主主義」は、
福島での大惨事の発生によって明らかに揺らぎました。私は、市民社会が目を
覚まして代替エネルギーの開発を求め、地震学者たちの警告に耳を傾けるよう
求めることを望んでいます。

福島で事故が起きて以来、何事も良心に照らして考えなければならなくなりまし
た。原子力エネルギーを単なる経済生産性の観点からのみ評価することはでき
なくなったのです。原爆による被ばく者たち自身が、この原爆投下を道徳的な
観点から批判し、もう二度と誰も同じ苦しみを味わうことが無いように、と声
をあげて来ました。政治家たちは彼等の声を無視したのです。裏切りは、1956年
に「平和のための」原子力利用についての法律が成立したときに遡ります。あの
時、私たちは後に福島原発事故の元になる果実を木の枝からもぎとって自分の
ものにしたのです。


●ヒューマニズムが破壊されてゆく中で、文学はどのような役割を果たすので
しょうか。

私が(『群像』に執筆中の)『晩年のスタイル』の中でずっと心に留めている
ミラン・クンデラの言葉にこんなものがあります。

「小説家というものは皆、自分から行動を始める時、一番大切な物以外は全て
切り捨てなければなりません。自分自身と自分以外の人に対して、根本的な
モラルの重要性を強く説かなければなりません。」

日本人の作家としての私の役割は、原発をなくすためにたたかうことです。日本
の市民社会が(原発をなくすという)この「大仕事」を完成することに成功する
日、私の仕事にはやっと意味が与えられるのです。これは国民の意志が、おそら
く歴史上初めて勝利するということに他なりません。「大惨事」という言葉には、
私にとって二つの隠れた意味があります。一つは、今日日本が経験している
(原発事故による)大惨事。そしてもう一つは、人生の黄昏時にさしかかった全
ての作家が経験する大惨事(注)です。

(注)個人としてやがて来る死を目前にしながら、揺らぐ民主主義という「惨事」
の渦中にいる危機感をさしていると解釈できる。

(抜粋、一部編集)

(Philippe Pons, « Kenzaburô ôe, « Sommes-nous un peuple aussi facile à berner ? », Le Monde, 2012.03.17)
http://www.lemonde.fr/livres/article/2012/03/15/kenzaburo-oe-sommes-nous-un-peuple-aussi-facile-a-berner_1669357_3260.html

(copy from: http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/1316-4c14.html)  

***

ルモンドの記事を阿修羅さんのHPより引用させていただきました。
http://www.asyura2.com/12/genpatu22/msg/192.html
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明日に向けて(431)南相馬マラソンを止めるために、Banshoさんらが会場入口でハンスト中!

2012年03月20日 23時30分00秒 | 明日に向けて(401)~(500)
守田です。(20120320 23:30)

一昨日、南相馬市の放射線管理区域に相当する地域で、小学生以上を対象とする
マラソンが行われようとしていることに対し、中止を求める記事を書きましたが、
その後のツイッター情報から、Banshoさんという方が、このあまりにひどい大会
を止めるために、昨日より会場入口でハンストをはじめたことを知りました。
3月19日17時08分に発信されている情報を転載します。写真も見れます。

***

【南相馬・管理区域で死の駅伝マラソン大会】開催阻止を願い今日から7日間の
ハンガーストライキを実施しています。早朝の薄いコーヒー以降、食を断ってい
ます。現場は会場となる鹿島カントリー倶楽部入口、本日午後の空間放射線量率
0.711μSv/h.
http://pic.twitter.com/WYafhpko

***

FACEBOOKでも繰り返し書き込みがなされていますので、紹介します。

***

3月18日12時23分
《情報支援要請》今月25日に開催が予定される「南相馬ふるさと​復興駅伝・マラ
ソン大会」の走行コース<鹿島カントリー倶楽部>​は全域で現行法の放射線管理
区域に相当する空間放射線量率です。​人権団体、法務団体に対し、保護者の意の
ままに参加させられる児​童の基本的な健康と人権を保護するための呼びかけを
お願いします​。

13時26分
拡散をお願いします。
《人間の鎖》【緊急拡散:子供達の命を守りたい!参加者求む!】​「南相馬駅伝
・マラソン大会」断固開催阻止!当日早朝7時より ​《 人 間 の 鎖 》 
による抗議活動を展開します。参加者求​む!数時間だけ力を貸して下さい。前日、
当日対策本部に宿泊可、​N95マスク・防護服も用意あります。

17時05分
明日より「南相馬復興駅伝・マラソン大会》の会場となる鹿島カントリー倶楽部
入口でハンガーストライキに入ります。 年齢的には少しきつくなりそうですが、
大会阻止に向け、今できることを実行します。 情報支援、よろしくお願いしま
す。合掌
http://www.facebook.com/profile.php?id=100003105572235&sk=wall

***

僕はBanshoさんのことをよく知りませんが、何はともあれ、子どもたちを守るた
めにハンストを開始されたことに、胸をうたれました。心から敬意を評します。
またこの行為が実りある結果につながることを願ってやみません。お近くのみな
さま、どうかこの行為をご援助ください。

この方は、「核-原子力事故救援NGO HCR[Heart Care Rescue]」も担われて
いるようです。FACEBOOKのページが以下から見れます。
http://www.facebook.com/pages/%E6%A0%B8-%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E4%BA%8B%E6%95%85%E6%95%91%E6%8F%B4NGO-HCR-Heart-Care-Rescue-/292544657428998?sk=wall

ただハンストに入ってからの情報発信がありません。どうされているのか心配
です。何か知っている方があればお教えください。

なお南相馬市では、2月に高線量を出す「謎の黒い物質」も発見されています。
南相馬市の大山議員らが作る市民団体の発表では、この黒い物質から、1キロ
グラムあたり、なんと約108万ベクレルの放射性セシウムが検出されています。
これらは藍藻類に集まっているようで、温かくなったときの飛散が懸念されて
います。今は、花粉が飛んでいる時期でもあり、今、ここでマラソンを行う
ことはあまりにも危険です。これを伝えた「報道STATION」の報道内容も以下
に貼り付けておきます。

***

謎の黒い物質から高線量
2012年2月23日(木) 報道ステーション

福島第一原発から25キロ離れた南相馬市で、歩道にたまった黒い物質が異常
に高い放射線を出していることがわかった。南相馬市の原町地区などは、原発
の事故後、緊急時避難準備区域に指定されていたが、去年秋に指定が解除され、
徐々に住民が戻ってきていた。住民の帰還にあたり、学校や通学路を中心に
除染が行われてきた。この過程で、水に流されやすい放射性物質は、雨どいや
排水口などに集まることがわかった。しかし、今回、見つかった黒い物質は、
想定外だった。最初に異常に気がついたのは、南相馬市の大山市議ら市民団体
のメンバーだ。市民団体は19日に記者会見を行い、最大で1キログラムあた
り約108万ベクレルの高濃度の放射性セシウムを検出したと発表した。この
黒い物質について、東北大学の鈴木三男教授は「藍藻類が集まって黒く見える」
と話す。藍藻とは、藻の一種で光合成を行い、水分のあるところに発生する。
鈴木教授は「藍藻類は成長するにあたって、新しい物質を取り込んでいく。
光合成を行うカリウムの代わりにセシウムを取り込んでいくので、高い放射線
量が出ている」と話す。現在、空間線量は問題ないが、今後について専門家は
「(春になって)藍藻が乾燥し、放射性物質が飛散して、それを体内に取り込
むのが心配」と指摘する。
http://www.tv-asahi.co.jp/dap/bangumi/hst/news/detail.php?news_id=23392

***

大会まで、まだ数日あります。中止を求める大きな声を上げましょう。
南相馬の子どもたちを内部被曝の危機から守りましょう!






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明日に向けて(430)直視すべき、4号機燃料プール崩壊の可能性

2012年03月19日 23時30分00秒 | 明日に向けて(401)~(500)
守田です。(20120319 23:30)

この間、僕はこの「明日に向けて」の紙面上で、4号機プールの崩壊の可能性
とその破局的な危険性について触れてきましたが、こうした内容をきちんと
報道したテレビ番組を見つけました。以下から見れますので、ぜひご覧になっ
て下さい。また周りの方にも勧めてください。7分37秒の映像です。なおタイ
トルはユーチューブにつけられていたものです。

小出裕章:4号機燃料プールが崩壊すれば日本は"おしまい"です
http://www.youtube.com/watch?v=CezLuBZqd8U&feature=youtu.be

この4号機の危険性について、小出さんは一環して主張してこられました。
とても大切な警鐘を鳴らし続けてくださっていることに感謝の念を感じます。
同時にこのことを単なる「杞憂」に終わらせず、現実的な対応・・・避難訓
練などに結びつけていきたいと切に思います。そのためにもまずはこの現に
ある危険性を、繰り返し周知徹底していく必要があります。


これに関する別の情報もご紹介したいと思います。『週刊文春』3月15日号に
掲載された「東京に『戒厳令』発動 極秘作戦書を独占入手!」という記事
です。昨年3月14日から16日にかけて菅政権が、福島原発の格納容器の崩壊
など「最悪の事態」を覚悟したことが「事故調査委員会」の報告でも明らか
になっているわけですが、このとき、実は自衛隊が極秘作戦をたてて実行に
向かっていたというものです。

しかもこの作戦は「菅首相のリーダーシップによって『最悪のシナリオ』へ
の備えが行われたのではない。折木統幕長の『オレの責任で作る』という言
葉によって、”決死の作戦”がきまったのである」とされています。週刊
文春によれば自衛隊の単独行動だったことになります。

ではその作戦とはどのようなものだったのでしょうか。まずフェーズワンで、
原発サイトから東電社員や作業員を救出することが書かれています。仙台に
スタンバイしているヘリコプーターチヌークが「決死隊」として現場に急行。
これと連動して戦車や装甲車を動かし、ショベル式のステップで作業員を
拾い上げ、ヘリのキャビンに放り込むという作戦です。

フェーズツーでは、陸海空の自衛隊が福島全域での避難作戦を実施。優先的に
原発から半径50キロ圏内で、自力避難できない住民を輸送支援。任務部隊は
中央即応連隊と第一空挺団を選定。避難民の除染は行わず、避難を優先する
とされています。

さらに「あらゆる輸送支援車を活用し、まず、郡山と福島駐屯地へ緊急輸送
支援を行い、さらにそこから宮城県、栃木県、千葉県の駐屯地への後方避難
輸送支援を図る。海上自衛隊と航空自衛隊は輸送機、ヘリポートをフル動員。
海上自衛隊は、護衛艦「ひゅうが」を含む全艦出艦命令を下す」のがこの
段階での作戦内容です。

フェーズスリーでは、「原発1号機から4号機までの原子炉で連鎖的な不測
事態が起き、対処不能となり、さらに膨大な核放射性物質の拡散の蓋然性
が高くなったとき、原発から半径250キロ圏内の治安維持活動を行う。その
範囲は、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉各県の全域と、神奈川県横浜市の
一部、さらに東京23区全域と多摩地区の一部を含む」とされています。
「週刊文春」は史上最大の避難作戦とこれを評していますが、しかし同誌
が入手した資料には、「治安維持活動」と書かれていることが気になります。

さらにフェーズフォーでは、「決死の石棺作戦」も明記されています。決死
隊を組織し、コンクリートで崩壊した原子炉の封じ込めを行うというのです。


これらを読んで思うことは、いずれもまったくの「絵に書いた餅」に過ぎな
いということです。これだけの大規模な作戦が、事前通告も、演習もなしに
円滑に行われるはずがないからです。しかもこれらの計画は放射線防護の専
門家抜きに急ごしらえで作られています。その意味で実現性の非常に薄い
作戦です。

当時はそれでもいざとなればやらねばならないと計画されたわけですが、幸
いにしてもその発動をまぬがれた今日、なさねばならないのは、こうした広
域の計画をもっと公開してきちんとたて、準備を重ねることです。

特におさえておくべきことは、実際の事故対処では、明らかに自衛隊よりも
東京消防署のハイパーレスキュー隊などの冷却作業の方が、目に見える成果
を上げていたことです。あれがあったからこそ、とりあえずはここまでの
広域避難はしなくても良かった。しかしそれと引き換えに、レスキュー隊の
隊員たちも自衛隊員もかなりの被曝をしてしまいました。被曝の備えなど
まったくなかったからです。

だとするならば、自衛隊の密室的な計画ではなく、消防隊や警察隊を広範に
動員し、作戦計画を作るべきだし、その際、放射線の高い地域に投入される
自衛隊・消防隊・警察隊の放射線防護をいかに行うのかを検討すべきです。
放射線防護を施した消防車や救急車を作る必要があります。今回もそれが
あったらどれほど隊員たちが守れたことか。またその分だけ作業が円滑に
進んだはずです。

そうしたことからはじまり、民間のさまざまな力も活用する相当の作戦計画
を立て、そのための装備を拡充し、訓練を積む必要があります。そもそも自
衛隊だけで運搬できる人員など圧倒的に少数です。民間のさまざまな力が
結集しないと、これだけ大規模な避難などできるわけがない。だからこそ、
一般市民にこうした内容を公開し、準備を進める必要があるのです。

これはどんなにお金をつぎ込んでもやる必要があることです。東日本崩壊、
いや日本崩壊への備えだからです。国民・住民の生命が大規模に危機にさら
されるもっとも蓋然性の高い事態だからです。それすらせずに、さしあたっ
ては可能性のない戦争への備えを続けるのはあまりに愚かなことです。

これに対して、「そんな最悪の事態など起こらない」と決め込んでしまうのは、
3月11日以前に私たちが戻ってしまうことを意味します。あの大震災の前から、
それこそ小出さんや広瀬隆さんなど、少数の方たちが、原発地震災害、津波
災害の危険性を訴えていたわけです。それを取り入れて対処をなしていたら、
今日の私たちのこの苦しみもなかったわけです。

それと同じことが今も言えるのです。4号機のプール崩壊の可能性を直視し、
それへの備えを作り出すこと、この困難な作業から逃げ出さないことこそが
最も大事です。

にもかかわらず、政府は「冷温停止宣言」で、この壮大な責任から逃れよう
としています。対処するのがあまりに困難なので、「ないことにしてしまう」
対処をとっているのです。これではいざとなったとき、再びただ右往左往す
るばかりで、避けられるべき多くの被害が避けられなくなってしまいます。

最低でも市民レベルで、4号機崩壊の可能性をしっかりと見つめ、同時に、
それぞれの原発サイトで、今回のような被害が出る可能性も見つめていきま
しょう。そうして原発災害への対処の学習会を持ち、見識を増やし、準備を
行なっていきましょう。そしてその連なりの中から少しでも行政を下から
動かしていきましょう。そのために紹介した映像等を活用していただけたら
と思います。

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明日に向けて(429)南相馬駅伝・マラソン大会の中止を求めます!(会場周辺は0.6~0.7μSV/h)

2012年03月17日 23時30分00秒 | 明日に向けて(401)~(500)
守田です。(20120317 23:30)

高線量地域のたくさんある福島県内において、昨年11月に強行された「東日本女子
駅伝大会」に続き、再びとんでもない企画が強行されようとしています。「南相馬
ふるさと復興駅伝・マラソン大会」です。しかも女子駅伝が、中学生と高校生と実
業団でチームをくんだことに対し、今度は小学生までもが参加させられようとしてい
ます。とんでもない虐待行為であり、絶対に行なってはならないことです。断固とし
て中止を求めます。

この企画が、子どもたちに対する虐待行為である最大の根拠は、大会主催者が、会場
周辺が放射線管理区域に相当する放射線量であることを知りながら、大会を強行しよ
うとしていることです。大会の案内には「制約事項」と「その他」の項目があります
が、その「その他」の8番目に次のように書いてあります。「会場周辺の放射線量は
0.6~0.7μSV/hです。」

放射線量0.6μSV/hは、放射線管理区域の目安となる数値です。放射線管理区域では
してはならないとされることがあります。1つ、飲み食いすること、2つ、寝ること、
3つ、18歳未満の青年・児童を連れ込むことです。その地域にわざわざ小学生まで招
いてマラソンをさせることは、明確な違法行為であり、傷害行為です。

しかも放射線管理区域にはそれを管轄する事業者に対する次のような規定もあります。
「放射線業務従事者、緊急作業に従事する労働者及び管理区域に一時的に立ち入る労
働者の管理区域内において受ける外部被ばくによる線量及び内部被ばくによる線量を
測定しなければならない」。引用はウキペディアより
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E7%AE%A1%E7%90%86%E5%8C%BA%E5%9F%9F

ところが大会主催者が作り、参加者に強制している「制約事項」の中には次のような
記述があります。「5.私は大会開催中に負傷したり事故に遭遇したり、または発病
した場合、さらにこれが原因で後遺症が発生した場合、その原因の如何を問わず大会
主催者および、大会企画者、関係者に関する一切の責任を免除し、私に対する保障は、
大会側が加入した保険の範囲内であることを了承します。」

では「大会側が加入した保険の範囲」とはどのようなものかを調べようと思っても、
何の記述もなくそれすら分からない。放射線管理区域に相当する地域で小学生らにマラ
ソンをさせ、「負傷したり事故に遭遇したり、または発病した場合、さらにこれが原因
で後遺症が発生した場合、その原因の如何を問わず」大会主催者等の一切の責任を免除
せよというのですから、これはもう本当にひどすぎます。事実上、放射線障害が出ても
関知しないと言い切っているのです。以上の記述は以下から読むことができます。
http://kizuna51.org/image/p1.pdf

このような暴挙は、原発大災害の前には、まったくありえもしなかったことです。ところ
がなしくずし的に「放射線管理区域」の規定が反故にされ、放射線防護のためのあらゆ
る規定が無視される中で、小学生までもが、高線量地域で走らされようとしています。
もちろん小学生たちには、「制約事項」を吟味すること等できないでしょう。それで
高線量地域で走らされようとしているのです。

空間線量が大会側が認めるだけでも0.7μSV/hもあるということは、周辺に確実に放射性
物質が存在しているということです。0.7μSV/hの外部被曝を受けることも危険ですが、
その放射線を発している放射性物質を吸い込み、内部被曝することが数百倍も危険です。
そのような地域では、防護体制を固め、厳重にマスクを着用し、ガラスバッチをつけて
被曝管理を行う必要があるのです。だから「管理区域」に指定されるのです。中身のある
規定なのです。

そこで小学生までにもマラソンをさせることは、明確な傷害行為であり、子どもたちに対
する虐待です。目の前でこんなことが行われることをとても座視できません。繰り返しま
すが断固として中止を求めます。南相馬の子どもたちをみんなで守りましょう!

以下、大会案内を貼り付けておきます。

******************

相双地区活性化を目指し、3月25日に福島県の鹿島カントリー倶楽部を
起点とした「南相馬ふるさと復興駅伝・マラソン大会」を実施します。
 
特定営利活動法人 ふるさと復興・絆協議会(理事長 佐藤信義)は震災後、相双地
区の子供たちをはじめとする地域の人々が力強く走る姿を発信することで、地域の人々、
仮設住宅で過ごしている人々、全国に避難している人々、そして世界から応援してくれ
ている多くの人々へ勇気と元気を届けたいと念じ「南相馬ふるさと復興駅伝・マラソン
大会」を企画しました。

サブタイトルに“Fukushima-51”を掲げ、相双地区の鹿島カントリー倶楽部から勇気の
夢をのせた次の1000年に向け元気と勇気を発信します。Fukushima50(“フクシマ・
フィフテイー“と世界が称賛)+1の “1”は勇気ある子供、地域、日本の未来を表現
し、地域の人々の復興にむけて走る姿を全世界に向けて発信することで、これまで手を
差し伸べてくれた世界中の人々への御礼と共に、力強く誇りある日本の姿と重なって、
地域復興への勇気と自信としたいと考えて実施します。

■イベント詳細; 実行委員会を立ち上げ、実行委員長に桜井勝延南相馬市長をお願いし
ました。子供から大人まで参加出来る内容で、マラソンに関してはどなたでも参加してい
ただけるように配慮し最大ハーフマラソン、最小は小学生の1000メートルまで広く
門戸を広げました。併せて地域の方々3世代で楽しんで頂けるよう出し物や物販などに加
え、援助物資の配布なども関係企業様に依頼中です。
中学生・小学生は参加無料です。

□実施;平成24年3月25日日曜日午前8時開会予定
□コース;
出発点:福島県南相馬市鹿島区塩崎字蛇沼のゴルフ場鹿島カントリー倶楽部
折り返し地点:福島県南相馬市鹿島区牛河内真野川河川敷付近

■問い合わせ
「南相馬ふるさと復興駅伝・マラソン大会」事務局
電話:03-5379-3700 FAX:03-3353-6881
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-24-7 ルネ御苑プラザ4F 
お問合せメールアドレス marathon@kizuna51.org

事務局では皆さんからの「支援物資」を同時にお願いしています。
全員への参加賞として、又近隣仮設住宅への物資として配布を致します。
子供たちへの支援、また大人たちへの心温まる品々をお待ちしています。

尚、今回は勝手ながら大会の参加賞が目的という立場からリサイクル品はご遠慮頂ければ
幸いです。大会事務局までお送りください。
http://kizuna51.org/
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明日に向けて(428)花粉に放射性物質は含まれていないのか(東大発表の記事を精読する)

2012年03月16日 23時30分00秒 | 明日に向けて(401)~(500)
守田です。(20120316 23:30)

がれきの問題が重要な局面を迎えていますが、こうしたことともつながってい
るのではないかと思わざるを得ない情報が、東京大学アイソトープ総合センタ
ーから出されました。いよいよ飛散のピークに迫りつつある花粉を福島と東京
で調べたところ、放射性物質は検出されなかったという記事です。タイトルは
「花粉からは検出されず 東大助教」となっています。

本当にそうであれば、ひとまず胸をなでおろしたいところですが、記事を読ん
でいて、あれっと思いました。調査が2月19日から25日となっているからです。
なおかつ調査対象も20人とやけにすくない。とくにひっかかったのは時期の問
題です。そもそも福島はこの時期ならまだそれほど花粉は飛んではいなかった
のではないか。

それで花粉情報を調べてみました。まず環境省から今年2月24日に出ている花粉
(スギ・ヒノキ)の飛び始めの情報を見ると、東京は2月下旬ですが、福島は南
部が2月下旬から、北部は3月上旬からとなっています。となると福島での計測
は、花粉がまだ飛び始めてない地域のものが入っていることになります。最も
人口の多い福島市も県の北部にあります。なお参考にしたのは以下の情報です。

平成24年スギ花粉前線予測最新版(2月22日)
http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/attach/forecast_01front.pdf

さてそれでは花粉が多くなっていく時期、ピークの時期の予想はというと、
同じ環境省の2月24日発表の情報では、花粉が多くなってくるのは東京で3月上
旬、ピークは3月中旬。福島では3月中旬から多くなりはじめ、下旬にピークと
なっています。これは以下から見れます。

「平成24年春における都道府県別スギ・ヒノキ花粉の飛散ピーク時期予測」
http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/attach/forecast_02peak.pdf

これはあくまでも予想値です。実際はどうなのか。なかなかデータが見つかり
ませんでしたが、日本地球惑星科学連合という組織が、花粉のセシウム汚染
調査に本格的に取り組んでいて、刻々と情報を出していることが分かりました。
それを見てみると・・・なんと福島ではいまもなおそれほど花粉は飛んでいな
い!東京もはじまったばかりです。

この組織について僕は十分な知識がなく、このデータの見方もも今一つ自分で
咀嚼できていないのですが、ともあれこれを見る限り、少なくとも2月19日から
25日の調査では花粉調査としてはまったく意味をなさないことが見えてきます。
なお同団体のHPより、東京の花粉情報を記したページを紹介しておきます。

東京(港区)での大気中の放射性セシウムの放射能およびスギ花粉飛散数同時観測データ
http://157.82.240.167/fukushima/fuku_data/kafun/11.html

これらを見るならば、2月19日から25日にたった20人のマスクからサンプリング
したのでは、時期的にも検体数的にもまったくもって不備であるといわざるを
えません。またそれほど解析に時間がかかるわけでもないマスクの計測結果が、
20日もたって、今、この時期に出されていることも不可解さを感じます。

東大アイソトープ総合センターが、どうしてこんなにずさんな調査を行うので
しょうか。この調査もまた「安全宣言」のためのものではないかと思わざるを
えない。そう思わせるのはこの調査のあまりのすさんさのせいです。

ここから少なくとも言えることは、花粉がほとんど飛んでいない時期のこの調
査で、花粉の安全性が証明されたとはまったく言えないということです。依然、
十分な警戒が必要です。ぜひ関東の方、東北の方は、ぜひ花粉対策を継続して
ください。

・・・それにしても新聞各紙はどうしてこういう情報を、何の注釈もつけずに
「垂れ流す」のでしょうか。なぜ花粉の飛散時期ぐらい、調べようとしないのか。
記事に「花粉のほとんどないこの時期の調査に信用性はあるのだろうか」ぐらい
付け加えることはできないのでしょうか。ため息が出ます。

この国をまだまだ覆う「安全神話」を、私たちはひとつずつ、丁寧にひっくり返
していきましょう。

******************

放射性物質:花粉からは検出されず 東大助教発表
毎日新聞 2012年3月16日 18時40分

東京電力福島第1原発事故による放射性セシウムは花粉から検出されなかった
と、東京大アイソトープ総合センターの桧垣正吾助教(放射化学)が16日発
表した。本格的な花粉の時期を迎え、放射性物質が花粉に付着して広く飛散す
ることが懸念されていた。

調査は2月19~25日、福島県と東京都の住民計20人に日常生活でマスク
を着用してもらい、放射性物質と花粉の量を測定した。

その結果、放射性セシウムは福島県内で最大4.3ベクレル、都内で最大0.6
ベクレルが検出された。詳しく調べると、放射性物質が検出されたのは花粉で
はなく、ほこりやちりだった。4.3ベクレルは0.082マイクロシーベルト
に当たり、都内の屋外で浴びる外部被ばくの1時間程度に相当するという。

桧垣助教は「ほこりなどを取り込むことで微量だが内部被ばくの可能性はあるが、
マスクで防ぐことができる。現時点で検出されていないが、今後も推移を見守る
必要がある。気になる人は着用してほしい」と話す。【神保圭作】
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120317k0000m040029000c.html


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明日に向けて(427)京都市修学院児童館(15日)京都ライトハウス(18日)でお話します。

2012年03月13日 22時30分00秒 | 明日に向けて(401)~(500)
守田です。(20120313 22:30)

講演会のお知らせです。3月15日午前10時半から12時まで、京都市修学院児童館
でお話します。また3月18日午後1時半から4時まで、千本北大路の京都ライトハ
ウスでお話します。

児童館にはみなさんお子さん連れでこられるようですので、とくにお子さんをど
う被曝から守るのかという点についてお話しようと思います。
以下、詳しい案内を転載します。

*************

子育て講演会
講師:守田敏也氏
内容:放射能汚染や内部被ばく、食生活などへの向き合い方など

日時:3月15日(木)午前10時半から12時まで。
場所:京都市修学院児童館
   京都市左京区一乗寺燈篭本町26

主催:京都市修学院児童館
連絡先:075-712-4443 担当 山本亜矢

*****

国際女性デー北区集会

日時:3月18日(日)午後1時半から4時まで。
場所:京都ライトハウス
   千本北大路下ル西側 市バス ライトハウス前

内容:オープニング ちょっちゃんコーラス みんなで歌おう。
  :おはなし 守田敏也さん (午後1時45分から3時まで)
   原発・放射能の影響をどうみるのか?どう考えるのか?食べ物は安全なのか?
   など分かりやすく話して頂きます。どなたでもご参加、お待ちしています。
  :しゃべり場フリートーク (午後3時から4時)

参加費:300円 コーヒー、資料付き
注意:駐車場はありません。

主催:3.8国際女性デー北区実行委員会
連絡先:075-493-2974(新婦人北支部)
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明日に向けて(425)写真展「大槌 被災後の一年」にお越しください!(京都市国際交流会館)

2012年03月12日 23時30分00秒 | 明日に向けて(401)~(500)
守田です。(20120312 23:30)

東日本大震災から1年を迎えて、昨日、この場で原発災害のこれまでとこれからに
ついて、「安全神話」からの脱却をテーマにコメントを書きましたが、やはり同時
にどうしても触れておきたいのは、あの津波の大被害から私たちが如何に立ち上
がっていくのかです。

そのために今回は、三陸海岸の被災地のひとつ、岩手県大槌町のことを紹介したい
と思います。大槌町は、岩手県の太平洋岸沿いにあり、釜石市の10キロぐらい北
に位置する町です。大槌川と小槌川が大槌湾に注ぐデルタ地帯を町の中心としてい
ます。井上ひさしの小説、『吉里吉里人』の名にちなむ土地でもあります。

この大槌町に非常に大きな津波が襲いました。そのため町は本当に壊滅的な被害を
受けました。建物がほとんど残っていないほどの猛威でした。そのため、とても
たくさんの方が亡くなりました。かなしい別れがたくさんあり、今なお、多くの方々
が、悲しい思いを胸に秘めつつ仮設住宅で暮らされています。

その大槌町を、僕は昨年の夏に、京都OHANAプロジェクトの自転車届けの一員に参加
させてもらい訪れました。被災した大槌中学校のグラウンドのすぐ脇に自転車を一
度仮置きし、そこから2箇所に仮設住宅に自転車を配りました。ちょうど被災者の方
たちが、避難所から仮設住宅に移られたときのことでした。

阪神大震災の経験から、避難所から仮設住宅に移ったときに、孤独感に襲われ易いと
聞いていたこともあって、少しでもみなさんが、自由に移動して出会えるようにとの
思いも込めた自転車配りでした。


そのときに協力してくださったのが、早くから大槌町に入ってボランティア活動を
していたNPO法人「パレスチナ子どもキャンペーン」と、大槌町の復興のために立ち
上がった地元のNPO法人「まちづくりぐるっとおおつち」でした。とくに「まちづく
りぐるっとおおつち」は、理事の半数近くが津波で命を落とすという悲劇に直面し
しながら、町のために奮闘されていました。非常に細やかな支援活動、あるいは自助
活動が行われていました。

そこに僕が滞在したのはわずかに2日間。自転車をお渡しし、それで町をさったまま
その後、一度も訪問できていないことに申し訳ない思いを抱いてきました。原発事故
に向き合う、放射線防護に奔走する・・・それで手一杯なのですが、いつも、そのた
めに津波被災者の方たちを後回しにしている気がして苦しい思いを感じます。いや、
明らかにそうなのです。そしてこれもまた政府と東京電力の重い責任なのです。


これに対して、この夏の訪問のときも、現地で受け入れのために奔走してくれた友人
で京都在住の千田悦子さんが、その後も何度も大槌と京都を往復しながら、大槌に関
わってくれていることが、僕にとっての心の救いでした。誰もがすべてを担えるわけ
ではない。でも僕は大槌とつながっている友人とつながることで、大槌につながって
いることができる。いつも大槌を身近に感じていられると、そう思ってきました。

千田さんは、「まちづくりぐるっとおおつち」にも参加して奮闘を続けているのです
が、その千田さんが、被災から1周年の今日、京都で大槌の写真展をセットしてくだ
さいました。展示される写真を撮られたのは、大槌町の伊藤陽子さん。津波でお兄さ
ん二人を亡くされてしまいました。陽子さんはお兄さんを探すために、津波でさらわ
れた町を歩かれた。歩きながら写真を撮った。そうして撮り貯めた写真を、復興に携
わった人々に感謝を込めてシェアしてもらいたいと提供してくださったのです。

ぜひみなさんに、この写真展に赴いて、大槌のことをシェアして欲しいと思います。
そうして大槌のことを少しでも身近に感じて欲しいと思います。そのとき、みなさん
もまた大槌の復興の当事者になります。この悲しい災害からいかに立ち上がるのか、
それは私たちの課題なのです。その思いを胸に落とし込むために、どうか写真の前に
立たれてください。可愛らしいおおちゃん人形(500円)を一つ買って、家にもち
返り、時々眺めてください。そうして大槌を起点にイマジネーションをひろげ、三陸
海岸全体に、いや東日本の太平洋岸全体に思いをひろげ、その復活への思いをシェア
しましょう。

写真展は京都市内で、明日より18日まで行われます。「まちづくり・ぐるっとおお
つち」の主催です。お近くの方、ぜひお越しください。以下案内を貼り付けます。


*****************

写真展「大槌 被災後の一年」+復興支援グッズ販売
Otsuchi: 1 year since 3.11 Tohoku Great Disaster

岩手県大槌町に県下でも最悪と言われる被害をもたらした東日本大震災から
まもなく1年。その間の町の様子を写した写真約80点の展示と、復興支援を
目的とした被災者の手作り品の展示即売を行います。

日時  2012年3月13日(火)~18日(日) 10:00~20:00
場所  京都市国際交流会館kokoka 京都市左京区粟田口鳥居町2-1
    姉妹都市コーナー・展示室(2F)
入場料 無料

撮影者:伊藤陽子さんより
「あくまで自分の記録としてとり始めたのがこれらの写真の原点です。
津波で兄2人が行方不明となり、探しながら撮って歩いたので、3月と4月は地域に
偏りがあるかも知れません。道路事情やガソリンの関係もあり、数ヶ月後にやっと
入った地域もあります。自分自身、以前の街並みなど記憶の薄れている部分もあり、
避難所にいて地震翌日の町の様子を見れなかった人たち、復興に向けて支援してく
ださった多くの方たちと、感謝の気持ちを込めて共有したいと思い、この写真展を
開催することにしました。

販売品リスト
おおちゃん(こづちちゃん人形)(大) 500円
おおちゃん(こづちちゃん)ストラップ 400円
復興ひょうたん島ストラップ      700円
その他、手作りたわしなどがあります。

主催 NPO法人 まちづくり・ぐるっとおおつち
   (財)京都市国際交流会館
問い合わせ NPO法人 まちづくり・ぐるっとおおつち(岩手県大槌町)
      TEL 080-3192-2125(担当:千田悦子)


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