『ビーザスといたずらラモーナ』 クリアリー作 松岡享子訳 ダーリング絵
ヘンリーくんシリーズ第四作目。
でも、ヘンリーくんは、脇役の脇役で、主役は、友だちのビーザス。
いたずらっ子も筋金入りのラモーナに、振り回されっぱなしのビーザスの悩める日常が綴られています。こりゃあ、ビーザスがお気の毒・・・という事件が続き、とうとう、ビーザスは、ある恐ろしい考えに捕らわれてしまいます。
「妹を好きになれない。」
なんて恐ろしいことだろうと、ビーザスは嘆き、苦しみます。
最後の最後。そんなビーザスに、とっておきの言葉が待っています。良かったね。
息子は、ラモーナが、とんでもない事件を起こすたびに、鼻で笑いはするものの、いつになく冷静に聞いていました。
途中、ぼそりと一言。
「ラモーナって、ヘンリーが主役のときは、めちゃくちゃムカついたけど、これだと、そんなにムカつかないね。」
うふふ。そりゃあ、 ビーザスに感情移入してないからでしょ。
ヘンリーくんが相手だと、もう、涙と怒りで、ぐちゃぐちゃになっちゃうのにね。
けれど、母は、ちょっぴりビーザスに感情移入。
私の妹は、もちろん、ラモーナのような子ではなかったけれど・・・やっぱりあるよね。
お互いがお互いを嫌いになる時って。
そんな訳で、ちょっとだけビーザスに親近感。がんばれ!ビーザス!!
いつか大人になったら、お母さんとビアトリスおばさんのような、仲良し姉妹になってるよ。