ぼちぼち日記

大切な日々のこと

『ロッタちゃんのひっこし』

2006-04-04 20:46:24 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『ロッタちゃんのひっこし』
アストリッド・リンドグレーン作  イロン・ヴィークランド絵
山室静 訳


おてんばで小憎らしいロッタちゃん。強情っぱりのロッタちゃん。
ああ、息子も、こんなことあったっけ。あんなことあったっけ。うふふ。友だちの子どもも、こんなだわ。
そんなことを考えていたら、おかしくておかしくて!!
もちろん、息子は、大喜び。ニヤニヤ笑ったり、噴出したりと、大忙し。
けれど、母は・・・そのうちに、涙で前が見えなくなってしまった。
だって、この愛らしい子どもを取り巻く大人たちの、深く、大きい愛情ったら。

引越し(家出)してきてしまったロッタちゃんの行動を、とがめることもなく、あらそう、と受け入れてくれ
る隣のおばさん。うちにはベッドがないからと、ちゃんと納屋にロッタちゃんの部屋を作ってくれる配慮
つき。(このおかげで、引越しは、楽しい冒険にもなり、夜には、孤独を思い知らせてくれる。)
引越し見舞いにやってきたお父さんは、なんと、引越し祝いに、お花を持ってきてくれる。もちろん、
「いつでも帰っておいでね。」の言葉つきで。
極めつけは、お母さん。泣きながら帰ってきたロッタちゃんを愛情一杯に抱きしめ・・・そして、ちゃんと、
悪かったことを謝らせるのです。(なんと、ロッタちゃんは、気に入らなかったセーターをびりびりに破い
てしまっていました。笑)その方法の素敵なことったら!

ああ、こんなお父さん、お母さんになりたい!
あまりに感激しすぎて、涙が止まらない母を、不思議そうにチラリチラリと見上げる息子。
そりゃあそうよね。ロッタちゃんの口のききかたは、本当に小生意気で・・・
ここは、どう考えても、笑うべきシーンなんだもの!!

こりゃあ困ったと、母は、泣き笑い。ますます、変なことになっちゃった。息子よ、ごめん。
とにもかくにも、息子は、ロッタちゃんに、すっかり満足したようでした。
次は、『ちいさいロッタちゃん』で会いましょう!