お釈迦様の弟子達との
対話が記されている最古の聖典
「スッタニパータ」の中に
幼い子供を亡くしてしまった母親が
嘆き悲しんで釈迦に
「この子をなんとかしてください、
生き返らせてください」
と哀願するくだりがあります。
すると釈迦は、
「もしあなたがこの町のどこかで、
一族の中からいまだに
死者を出していない家をみつけたら、
かならず願いをかなえてあげよう」
と答えます。
悲しみに動転している母親は
言われたまま夢中になって
そうした家を探しまわるが
そんな家のあるはずがない。
するうちにその母親も気が鎮まり、
世の中の無常という現実、
原理に気づいて悲しみを
治めるという挿話です
「老いてこそ人生」
石原 慎太郎 著
人間はいざ自分のこととなると
まるでわかっておらず
いやわかってはいても
その気持ちをどうすることもできない
そして焦り苦しみ悲しむのである
それが人間というもの
その焦り苦しみを外に向けたら
だれでもが体験していることと知って
はじめて自分だけのことではないと気づく
その気づきを与えてくれる
よりどころがあるかないか
それは生きていく上で
大切なことだと思う
それがある人には宗教であり、
ある人には本であり、
また人との出会いなのかもしれない
つまり人は誰でもいつかは死んでいく
そのどうしようもない無常を
受け入れるしかないようである
早起き鳥
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