最近の若いスポーツ選手の発言やインタビューを聞いていると、
ふたことめには「楽しみたい」と口にする人が多い。
だが、私としては彼らの多くは「楽しむ」という言葉の意味を
少し間違えているような気がしてならい。
本来、「楽しむ」とは、向上心を持ち続け、努力し続けた結果、
できなかったことができるようになる。もっと上達する。
これが「楽しい」という言葉のほんとうの意味なのだと思う。
試合前の極限の緊張の中では本来軽々しくいえない言葉だと思うのである。
「練習で3割できれば試合で8割できる。5割できれば10割できる。」
という私の信念だ。
あえて言えば、私は極限状態でこそ「楽しい」という一言がでる。
「練習である程度できれば、試合になればそれ以上できる」
と信じているからこそ、プレーすのは無理だと思われる状態でも出場する。
「覚悟のすすめ」 金本 知憲著
なんとも凄味のある鉄人のことば、
確かに期待以上の結果を残すことができた時の楽しさは格別!
僕にも似たような思い出がある。
水泳選手だった若い頃の話だが、
練習で自己ベストが出る奴の気がしれない。
自己ベストを制限タイムにして
100メートル、3本、という練習があった。
要するに自己ベストを上回る記録が
3本出るまで何本もトライするということだ。
さらに1本目よりも2本目が早くなければならない。
ある友達は10本もしないうちに
制限タイム3本クリアして帰って行った。
自己ベストのレベルが全く違う。
実質僕は何本泳いだかわからず無意識の状態でひたすら泳いでいた。
あと1秒が超えらず、朝から始め、日没まで泳いでいた。
そして迎えたインターハイ県大会のレース本番
気の遠くなるような練習をした僕は
あっさりと自己ベストを更新し優勝することができた。
この瞬間にガッツポーズ、心から「楽しい」と思った。
きっと練習の趣旨は自己ベストを制限タイムに設定することにより、
経験の浅い選手には自信をつけさせ、
ベテランには極限状態での練習により、
深く潜在意識に自信を植え付けようとしたのであろう。
早起き鳥
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