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「あんたに限らずここに集まってもらった7人全員に
俺は技でかなわない
俺がかなわない技をもっているからこそ
音吉はあんた達をここに集めた
その技と力を俺に貸してくれ…!」
そう言って長五郎は両手を膝に置いて頭を下げた
その下げ方には頭領としての風格のようなものが備わっていた
長五郎の背後には富士山を描いた屏風が立っている
あたまを下げた長五郎を富士山が後押ししていた
「こちらこそ、よろしくねがいます!」
熊五は両手を畳について辞儀をした
残りの六人も熊五にならって頭を下げた
『背負い富士』 山本 一力
「富士の屏風」とは素晴らしい
お客様をお迎えする座敷
重厚な欄間に山水画の掛け軸など
座敷調度品の数々
日本人の心!もてなしの心!
あるじの思い、生き様
そんな座敷で
男一世一代の大勝負
さぞや「富士の屏風」は心強いことであったろう
きっとその屏風には魂が吹き込んであるのだろう
山本一力さんの生き様を垣間見る大作
「背負い富士」
頑張れ早起き鳥
■人のことを「よかった」と思えるのは
心が豊かだから
「愛のセラピー」 斉藤 一人