早起き鳥 

【未明混沌】今日も必ずお元気で…!

rakuten

銀行員の息子を持つ

2016年06月09日 03時57分59秒 | 読書







 いつかまだ息子全員が

同じ家に住んでいた頃、

私が二階のある部屋で本を探していたら

残業から帰ってきた

銀行員の三男が私に気づかぬまま、

下でお手伝いさんに

兄弟たちのことを尋ねて、まだ

だだれも帰宅していないと聞かされ、


遅い一人きりの食事を改めて注文した後、

二階の洗面所で

手を洗いながら吐き出すように、


「チェッ、この家で

まともな仕事をしているのは俺だけか」


慨嘆しているのを隣で聞きながら

おかしかったものです。

三男の気持ちもわかるが

当節、銀行がまともな仕事か

どうかはわかりはしませんが。


  「老いてこそ人生」
          石原 慎太郎 著
     









 銀行員の息子を持つ

父親の気持ち

どんな気持ちなんだろう?


普通ならお堅い仕事で堅実

大変な仕事だがだれしもが羨む仕事

政治家閣僚経験者そして

東京都知事たる父親からすれば

銀行員など虫ケラのような

底辺の仕事のように感じるのではなかろうか


でもその父親の個性を何か受け継いで

生まれてきたのだろうから

銀行員の三男さんも破格の出世をして

銀行経営陣に名を連ねるかもしれないし

筆者にもサラリーマン的な要素もどこかに

持ち合わせていらっしゃるのかもしれない


でもこの家に限っては

父親を超えるということは

そう容易くはなさそうであるが

それをあっさりと

肩を並べるところまで達している

伸晃さんという

長男さんがいることも痛快である


とはいえ、父親としては

子供達のことまだまだ

未熟と映っているにちがいない



     早起き鳥




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