山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

奥穂高岳・前穂高岳(2-4)

2009-09-13 | 北アルプス
ヨツバシオガマ

ヨツバシオガマが逆光を浴びて輝いていました。
こうやってみると本当に鳥のクチバシのように見えます。
シオガマとは浜で海水を煮詰めて塩を造るカマのことだそうです。
この花が「葉まで美しい」→「浜で美しい」となってシオガマという
名前がついたそうです。


イワギキョウ

イワギキョウが岩のわずかな隙間から顔を出して咲いています。
厳しい環境にも耐えられるようです。
こんな姿をみるとカメラを向けられずにはいられません。
小さな花から元気を貰いました。

タカネヨモギ

ヨモギの仲間で一番高いところに咲く花です。
花はいつも下を向いています。
葉っぱが細かく裂けているのですぐにわかります。
太陽の光を浴びて嬉しそうでした。

雪 渓

小屋が見えてきました。
小屋の下にはまだ大きな雪渓が残っています。
人が何人かいるのが見えます。
もうすぐのようです。

穂高岳山荘

小屋に到着しました。
涸沢ヒュッテから3時間20分、横尾山荘から7時間30分でした。
石のテラスでは既にたくさんの登山者が休んでいました。
こんな日はすぐに小屋に入るのは勿体無いですね。


奥穂へのルート

小屋の左手に奥穂へのルートが見えます。
最初からいきなりの急登でクサリやハシゴの連続です。
上のほうに2つのハシゴが見えますか?
翌日は早いので、ここを登るのはまだ暗いかも知れません。

涸沢岳

右手に涸沢岳が見えます。
少し休んでからこの山に登ることにしました。
何人か歩いている人が見えます。

涸沢への登り

小屋の横からテント場を通って登ります。
しばらく登って振り返って見ました。
小屋とヘリポートが見えます。
奥穂へのルートは小屋の奥、画面の上のほうです。

イワギキョウの群生

イワギキョウが群生していました。
夏の花ですが、今年の夏が寒かったので待っていてくれたようです。
蕾もたくさんあり、まだまだ楽しめるようでした。

笠ヶ岳

登っている左手に笠ヶ岳が見えていました。
右の笠を伏せたような姿をした山が笠ヶ岳です。
標高2898m、すぐ下に小屋があり15分くらいで登れます。
もう10年以上前になると思いますが、裏銀座を歩いて
ついでにこの山まで足を伸ばして登りました。
下の谷は新穂高温泉です。
ここまで降りる笠新道もなかなかの下りでした。

トウヤクリンドウ

トウヤクリンドウです。
淡いクリーム色に緑の斑点があります。
なかなか開いた姿を見せてくれません。
この花は遅くまで咲いています。
北アルプスを代表する花の1つです。

涸沢岳頂上

涸沢岳頂上に到着しました。
小屋から約25分の登りでした。
昨年も北穂高岳からここを通過したのですが、ガスで何も
見えませんでした。
ルートはこの下にあるので、あやうくこの標識を見落とすところでした。


槍ヶ岳

槍ヶ岳から北穂高岳までのルート、北穂高岳から涸沢岳までの
ルートがよく見えます。
この間の歩きもなかなか厳しいです。
昨年北穂から歩いた時はガスの中でまったく周りが見えませんでした。
この日、歩いた人は素晴らしいスリルが味わえたことだと思います。
奥のとんがった山が槍ヶ岳、右の山が北穂高岳です。


槍ヶ岳

槍をズームして見ました。
ルートがハッキリ見えます。
この日、槍に登った人もこちらを見て感激していることだと
思います。
素晴らしい景観でした。

北穂高岳

北穂高岳のズームです。
右が北峰、左が南峰です。
小屋は北峰にあります。
南峰からの下りは両側が切れ落ちていてスリル満点です。
昨年、風が強くて吹き飛ばされそうになったところです。


奥穂高岳

反対側に奥穂高岳が見えます。
画面右から二つ目のピークがそれです。
手前から歩いて行くルートもよく見えます。
この景観を見るのも初めてでした。

ジャンダルム

奥穂から右に目をやるとジャンダルムが見えました。
左の丸いこぶがそうです。
11日に救難ヘリが墜落しました。
その場所はこのジャンダルムを少し過ぎたあたりのようです。
パイロット以下3名の尊い命が奪われました。
ご冥福をお祈りしたいと思います。
一番右奥が西穂高岳のようです。

奥穂からジャンダルム

小屋を入れた全体像はこんな感じです。
正面が奥穂、一番右がジャンダルムです。
奥穂高岳までは小屋からやく4~50分の登りです。
奥穂までは数年前に歩いているので、特に難しいところは
ありません。
後は天気次第です。
充分展望を楽しんで降りました。


穂高岳山荘

山荘の入り口です。
この小屋は標高2996mの位置に建っています。
穂高でもっとも早く小屋を開いた今田重太郎さんの甥である
今田英雄さんがオーナーをしています。
玄関を入ると広場になっていて休めるようになっています。

夕食

小屋の夕食は早く、午後5時からです。
最近はヘリで荷揚げをするので、食事の内容もよくなりました。
山の中で魚が食べられるのは嬉しかったです。
ご飯と味噌汁はお代わりできます。
ビールとワインで乾杯しました。

夕日

15分くらい経ったところで小屋の人が「夕日がきれいですよ」と
教えてくれました。
慌てて外に出てみました。
笠ヶ岳の上に丁度沈むところでした。
山で見る夕日は特別にきれいです。



少しズーミングして見ました。
黄金色に輝くようすが何ともいえません。
刻々と変化する雲の色も最高でした。
翌日の天気は大丈夫のようです。
Tシャツ1枚で飛び出したので、寒くなり5分くらいで
小屋に入りました。
これで安心して眠れそうです。


明日からしばらくお休みします。
富山に入り、早月尾根から剱岳(つるぎだけ)に登ります。
17日に一度帰りますが、18日から中山道(上松から先)を歩きます。
20日に帰る予定なので、そのあと再開します。
みなさんのところにもご訪問できませんが、よろしくお願いします。

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
奥穂 (mcnj)
2009-09-13 09:44:31
素晴らしい写真ばかりです。
事故死された方々はお気の毒でした。ご冥福をおいのりします。

槍ヶ岳は、やはり、北アの盟主にふさわしいですね。
新穂高のロープウェーから見た、笠ケ岳も良かったです。

明日は、剣ですか。
お忙しいですね。
お気を付けて、登って来て下さい。
居天気が当分続くようです。
いい写真を、期待しております。
返信する
おはようございます (おーちゃん)
2009-09-13 09:52:15
ほんとに素晴らしい写真ですね。
これほど詳しく見られたら、行きたくても行けない人には
大満足の穂高の眺めです。
晴天と夕焼けと、山小屋さんにも大満足の山行きでしたね。

明日から剣ですか!あまり危ないところでは
撮らないでよいですよ~
ではお気をつけて行ってらっしゃいませ。
返信する
堪能しました (まよこ)
2009-09-13 10:32:32
山小屋さん今日は。
お天気の恵まれての結果でしょうが
息を飲む思いで眺めましたし
そこにいる臨場感も一緒に味あう事が出来
山のぼりの楽しさを垣間見た気がしました。

穂高は昔焼岳から見たのでインプットされていて唯一解る山です。
あの時も快晴でしたが ここ迄近くに見えなかったです。
写真は素晴らしいですね。
あの頃を思い出しながら楽しませていただきました。
夕陽が印象的ですね。
山小屋のお料理美味しそうですね。

またまた山登りに・・天候に恵まれますよう
お祈りしております。
ご無事のお帰りを楽しみにしていますね。
返信する
良い景色ばかりです。 (地理佐渡..)
2009-09-13 12:14:40
こんにちは。

たっぷりと風景を楽しみました。
良いですねぇ。一度は登ってみ
たいものです。当方の場合は山
荘までだけでも良いですね。
風景と、高山植物が待っていて
さえくれれば(笑)。
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山岳風景 (アコード)
2009-09-13 12:33:45
ブログ閲覧に感謝です!
絶対に行けない山岳写真を今日も有難うござ
いました。
好天に恵まれた日々でよかったですね。
先般ヘリが墜落したのもこの周辺でしょうね。

剣岳ですか、映画を見損ないました。
山岳写真を期待しています!

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mcnjさんへ (山小屋)
2009-09-13 18:47:05
涸沢岳からの槍ヶ岳は素晴らしかったです。
北穂から歩いたルートもよく見えました。

mcnjさんも韓国ですね。
気をつけて行ってきてください。
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おーちゃんへ (山小屋)
2009-09-13 18:49:32
これ以上の晴天は望めないでしょうね。
奥穂もよく見えました。

明日から1週間くらい晴れて欲しいです。
楽しんできます。
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まよこさんへ (山小屋)
2009-09-13 18:52:29
やはり山は晴天に限りますね。
風もなく暑いくらいでした。
小屋の料理も美味しかったです。

しばらくお会いできませんが、帰ってきたら
またお邪魔します。
それまでお元気でいてください。
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地理佐渡さんへ (山小屋)
2009-09-13 18:53:59
上高地から涸沢ヒュッテまでなら問題ないと思います。
花を見るなら、お盆前がいいですね。
来年ぜひ訪ねてみてください。
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アコードさんへ (山小屋)
2009-09-13 18:57:24
天気がよいと素晴らしい展望が楽しめます。
11日の事故はジャンダルムの奥のようです。
今日のニュースではガスが出ていたともいって
いました。
今度はどんな風景が待っていることでしょう。
楽しみに行ってきます。
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