山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

奥穂高岳・前穂高岳(2-10)

2009-09-24 | 北アルプス
急な下り

ここも急な下りです。
下りで注意すべきことは前の人との間隔をとることです。
ピッタリくっつくと前の人が焦ります。
滑った場合も共倒れになってしまいます。
時々「少し間隔をおいて!・・・」
後ろから声をかけながら下りました。

カモシカの立場

やや平らなところにでました。
ここは「カモシカの立場」と呼ばれているところです。
緊張がとれてホッとします。
奥穂から西穂に降りる稜線がきれいに見えていました。

クロトウヒレン

また、クロトウヒレンが咲いていました。
花はアザミに似ていますが、茎や葉っぱにトゲがありません。
蕾が黒いのでこの名がついたようです。

大きなカール

大きなカールです。
これも氷河が削った跡でしょうか?
上高地がかなり近くなりました。
乗鞍が大きくなり、その奥の御嶽が隠れそうです。

長いハシゴ

長いハシゴがありました。
最後に降りて振り返ると一人降りてきました。
このルートは単独で歩いている人も多いようです。
足場のよいところで前に声をかけ、道を譲りました。

ミヤマシャジン

ツリガネニンジンの仲間です。
亜高山から高山帯の岩場に咲いています。
ガクに切れ込みがないのが特長といわれています。
背丈はあまり高くありません。

ハンゴンソウ

葉っぱが掌状で大きく裂けています。
反魂草と書き、この葉っぱが風に揺れていると
死者が招いているように見えるそうです。
黄色い花はとてもきれいでした。

ミヤマトリカブト

これもお馴染みの花です。
この下りには大きなお花畑があります。
そこでたくさん咲いていました。
よくみると不思議な顔をしています。

焼岳

かなり降りてきました。
焼岳が高く見えます。
天気がよくて汗ばむくらいでした。

ヤマハハコ

ヤマハハコも太陽に輝いています。
外の花びらが貝殻細工のようです。
まだ咲き始めたばかりの花でした。

ミヤマシシウド

大きなシシウドです。
お花畑でも一段と存在感があります。
花が終わると黒っぽい種ができます。
ここではまだ全盛でした。

登山道

登山道にだいぶ緑が濃くなってきました。
静かな歩きができる場所です。
ここまで降りればもう危険なところはないようです。
気持よく歩けました。




大きな沢にでました。
水はなさそうです。
ここを渡れば岳沢ヒュッテはもうすぐのようです。
足元の浮石に要注意です。


ミヤマキオン

里に咲く「キオン」の高山型です。
花だけみるとハンゴンソウによく似ています。
葉っぱが違います。
またハンゴンソウのように背丈も高くなりません。

オニシモツケ

シモツケソウに似ていますが、花の色が白くて
背丈も1m以上になります。
小さな花からオシベがたくさん飛び出していて線香花火の
ようでした。
なかなかきれいな花でした。


◎付 録

先日登った「早月尾根から剱岳」をデジブックにまとめました。
BGM入りです。
今後登る人の参考になれば幸いです。





標高2800mから上はなかなか手ごわい岩稜帯でした。
なお、このデジブックはXPとビスタ以外は対応していないようです。



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29 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
岳沢 (mcnj)
2009-09-24 07:09:29
このルートを逆に登るときは、直登になりますから大変でしょうね。
焼岳の姿が刻々と変わるのがわかります。
3100米から、1600米まで、一気に降りる訳ですね。
素晴らしい山行の沢山の写真、有難うございました。
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Unknown (mamarinn)
2009-09-24 11:10:05
昨日たまたま見たNHKでNHKのアナウンサーと田部井さんが3週間かけて槍が岳へ登る番組をしていました。

急に変わる山の天気に山の厳しさ優しさ、を体感しながらの登山に見入ってしまいました。

鎖1本で登るルート、急なはしごを使っての登りきった登山に達成感があるのでしょうね。

到底私にはまねが出来ません。

ここでこうして山小屋さんの解説付きで見せていただく山、はなの写真に感謝です。

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下り坂 (まよこ)
2009-09-24 11:12:50
山小屋さん今日は。
急な下り坂の先には沢山のお花がさいていましたね。
ハンゴサオとミヤマキオンの違いがよく解りました。
ミヤマトリカブトもオニシモツケも綺麗で
お花畑のイメージですね。

デジブックしっかり時間を掛けて拝見しましたが 画面登山は雨に濡れることなく 疲れもせずして頂上に登れました。

ツルアリドウシに始まってコケモモなどの赤い実が印象的でしたが この実の幾つかは雷鳥の餌に成っていることでしょうね。
白い実も・ツクバネソウの実の可愛かったです。

杉の大木も凄いですね。

ススキの向こうの夕陽が素敵で
映画のラストシーンのようでした。拍手
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帰りは・・・こわい! (marri)
2009-09-24 14:14:48
風景に心現われるようです。
正面に乗鞍岳が見えますね。クマさんは歩いてないかしら。

ご無沙汰しています。家庭の事情で忙しくしています^^;;
又来ますね。
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梯子まであって (アコード)
2009-09-24 14:43:41
ブログ閲覧に感謝です!
景色は本当に素晴らしく運のいい登山でしたね。
それに引き替え危険一杯な岩石だらけの危険さ。
カモシカの立場とは良いですね。
近くの動物園ではニホンカモシカをいつもながらじっくり観察しています。


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下り坂 (とくさん)
2009-09-24 15:21:49
こんにちは
石ころの多い下り坂は上りより危険ですね。
石をころがしたら尚危ないですね。
こんな危ない所で写真撮りながら、大変な事でしょう。

先ずはお天気に恵まれ、素晴らしい山登りを堪能した事でしょう。
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Unknown (raspi)
2009-09-24 17:28:59
私もNHKの内田アナウンサーと田部井淳子さんの3週間にわたる縦走ドキュメント番組をみました。時々私が登った時は”と思うような錯覚に陥ることがありました。そう、いつも山小屋さんと一緒に登っているから?でしょうか。ブログ楽しみにみています。ありがとうございます。
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剣岳 (よっこ)
2009-09-24 18:24:47
「早月尾根から剣岳」のデジブックじっくり見させていただきました。
剣岳頂上に近づくにつれて私まではらはらドキドキしてしまいました。
三等三角点を設置するときの物語を映画で見ましたが当時、頂上を極める事が如何に大変だったか・・・機材を背負いながらこんな岩場を登っていました。
沢山の高山植物や雷鳥も見させていただきました。
夢のまた夢の世界です。
感動を有難うございました。
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急な下り (モカ)
2009-09-24 18:30:27
山小屋さま、こんばんは~~♪
昨日、私もNHKで田部井さんの番組を見ておりました。
厳しいです???この下り!
前が見えないような・・・このような時でも画像を収められて凄すぎです。

でも、可愛いお花たちの歓迎が凄いですね。
ヤマハハコやオニシモツケが綺麗でした~。
デジブックも拝見いたしました、心が洗われるようです。いつも感謝です。(*^_^*)
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mcnjさんへ (山小屋)
2009-09-24 18:36:16
上高地から岳沢を登るとかなり登りがきついですね。
でもトータルでみればどちらから入っても同じだと思います。
上りより下りのほうが危険です。
事故のほとんどは下りで起きているようです。
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