ショパンは洋琴の次にセロを愛した作曲家のやうで、セロの為の奏鳴曲をはじめ、多くの作品を残してゐることはあまり知られてゐない。作品番号3の「華麗なるポロネーズ」をフォイアマンの歴史的な演奏で聴いてゐる。 . . . 本文を読む
エリカ・モリーニが13歳の1921年、サラサーテの「ロマンス・アンダルーサ」を録音してゐる。洋琴伴奏はアリス・モリーニ。ちなみにモリーニ3人姉妹はみな音楽家になり、ステラも提琴弾きだった。 . . . 本文を読む
2004年11月30日、世界各地でフルトヴェングラー没後50年の記念行事が行はれた。わが国でも1935年に発表した洋琴五重奏曲が初演され、多くの記念アルバムが発売された。僕は、仕事に追われ50年前のことに思いを馳せる余裕すら無かった。 . . . 本文を読む
昔、FMラヂヲが友達だった頃、「ジェットストリーム」や「音楽話のくず箱」をよく聞いたものだが、これらのテーマ曲は、夜更けに聴くに相応しいメロディだった。今から思へば、随分とおじん臭い趣味をもってゐたものだ。ラフ作曲の「カヴァティーナ」といふ美しいメロディがあるが、これも夜更けに聴く音楽だ。 . . . 本文を読む
この世には忘れられない美しいメロディがある。その旋律を聴くだけで幸せになれるといふ、恐ろしい力を持ってゐるのである。ヴィクトール・ヴィルダーの詩によるラロの歌曲「朝の歌」も僕を不思議な感覚にさせる音楽だ。 . . . 本文を読む
ジネット・ヌヴーとの出会いは、当時話題になってゐたイッセルシュテットとのブラームスの協奏曲のレコヲドを友人Sに取り寄せてもらって聴いたときが初めてだった。説明不要のこの名盤を四半世紀ぶりにレコヲドラックから取り出して聴いた。 . . . 本文を読む
コダーイは洪牙利の民謡採集に力を入れてゐた頃、評論屋たちに冷たい眼で見られてゐた。そのやうな中、バルトークはコダーイの佳き理解者であり、その作品の紹介に尽力した。その当時の証ともいえるレコヲドがある。 . . . 本文を読む
サティの影響を受け、より洗練された音楽性で冗談交じりの仏蘭西のエスプリを後世に残した作家、プーランクの人気は僕の学生時代に比べ、随分と高まってゐる。コミカルな内容を独自の和声法とピアノや小太鼓、バケツ等の多様な楽器で歌劇に仕立て上げた名作「ティレシアスのおっぱい」といふ作品がある。 . . . 本文を読む
最近、脚光を浴びてゐるタシュナーとグルートのデュエットによるフランクの提琴奏鳴曲を入手した。以前から聴きたかった演奏だ。冒頭部分から今までに聴いたことのない表現がいきなり飛び込んできた。 . . . 本文を読む
独逸にはブラームスの渋い室内樂がある。仏蘭西ではフォーレの奥深さに敵う作曲家は居ない(と僕は長年思い込んでいる)。そのフォーレの提琴奏鳴曲を、タリアフェロとソリアーノといふ仏蘭西の提琴家との協演で聴いてゐる。瑞々しいこの作品の雰囲気をうまく醸し出した秀演だと僕は思ふ。 . . . 本文を読む
ハンス・クナパーツブッシュのヴェルディと聞くと大きな違和感を感じる方も多いと思ふが、アイーダ、マクベス、オテロ、レクイエムを演目に取り上げてゐることはあまり知られてゐない。特に、レクイエムは何度も取り上げてゐて、お気に入りだったやうである。残念ながら、レコヲドで聴くことができるのはアイーダの大行進曲だけのやうだ。
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