浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

夜更けに聴く音楽 スポルディングのラフ

2007年06月27日 | 提琴弾き
昔、FMラヂヲが友達だった頃、「ジェットストリーム」や「音楽話のくず箱」をよく聞いたものだが、これらのテーマ曲は、夜更けに聴くに相応しいメロディだった。今から思へば、随分とおじん臭い趣味をもってゐたものだ。ラフ作曲の「カヴァティーナ」といふ美しいメロディがあるが、これも夜更けに聴く音楽だ。 . . . 本文を読む

プーランクならクリュイタンスで 「ティレシアスの乳房」

2007年06月24日 | 歌もの
サティの影響を受け、より洗練された音楽性で冗談交じりの仏蘭西のエスプリを後世に残した作家、プーランクの人気は僕の学生時代に比べ、随分と高まってゐる。コミカルな内容を独自の和声法とピアノや小太鼓、バケツ等の多様な楽器で歌劇に仕立て上げた名作「ティレシアスのおっぱい」といふ作品がある。 . . . 本文を読む

デニス・ソリアーノ&マグダ・タリアフェロによるフォーレ

2007年06月23日 | 提琴弾き
独逸にはブラームスの渋い室内樂がある。仏蘭西ではフォーレの奥深さに敵う作曲家は居ない(と僕は長年思い込んでいる)。そのフォーレの提琴奏鳴曲を、タリアフェロとソリアーノといふ仏蘭西の提琴家との協演で聴いてゐる。瑞々しいこの作品の雰囲気をうまく醸し出した秀演だと僕は思ふ。 . . . 本文を読む

怪物クナパーツブッシュのヴェルディ

2007年06月23日 | 指揮者
ハンス・クナパーツブッシュのヴェルディと聞くと大きな違和感を感じる方も多いと思ふが、アイーダ、マクベス、オテロ、レクイエムを演目に取り上げてゐることはあまり知られてゐない。特に、レクイエムは何度も取り上げてゐて、お気に入りだったやうである。残念ながら、レコヲドで聴くことができるのはアイーダの大行進曲だけのやうだ。 . . . 本文を読む