浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

ルービンシュタイン&クリュイタンスによるブラームス第2協奏曲

2007年06月30日 | 洋琴弾き
仏蘭西人の指揮の下、伊太利亜のオーケストラと米国人の洋琴家がブラームスを演奏してゐるレコヲドがある。あまり期待せずにCDを挿入した。

第1楽章の冒頭からホルンが「明るい農村」のタッチで分かりやすい演奏をしてくれる。ブラームスが封印してゐた一種不可解な部分が、曲の展開にしても、オーケストレーションにしても、ヴェールをひん剥かれて丸裸にされてしまったやうな演奏である。ある部分は謎が解けた喜びのやうなものもあるが、丸裸の恥ずかしさも感じる。

終楽章は、各部が子細に亘り明快で軽快なタッチのこういった演奏がしっくりとくる。しかし、これはブラームスの音楽として、どうも認めたくない。

アルトゥール・ルビンシュタインを独奏者に迎え、アンドレ・クリュイタンスがRAIトリノ管絃團を指揮して行われた1962年5月の演奏会の模様を収めた海賊盤CDRで聴いてゐる。

盤は、Passion & ConcentrationによるCD-R PACO1012。


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