浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

フルトヴェングラーの洋琴五重奏曲

2007年06月28日 | もう一つの顔
2004年11月30日、世界各地でフルトヴェングラー没後50年の記念行事が行はれた。わが国でも1935年に発表した洋琴五重奏曲が初演され、多くの記念アルバムが発売された。僕は、仕事に追われ50年前のことに思いを馳せる余裕すら無かった。

フルトヴェングラーの最高傑作である交響曲第2番の本邦初演の場に居合わせることができたのは、我が街のマエストロ、朝比奈のおっちゃんのおかげだが、僕は今日、初めて洋琴五重奏曲を耳にした。

フルトヴェングラーの文章が凡人には難解であるのと同様、彼の音楽作品も総じて難解である。しかし、交響曲第2番もそうであったが、何度も繰り返し聴いてゐるうちにその楽曲の虜となるのである。

この作品でも第1楽章が最も難解だ。しかし、2回目には既に印象が異なってゐて、全曲を通じてフルトヴェングラーらしい一つの動機を徹底して展開していく手法が聞かれる。

盤は、白耳義Bayer RecordsによるCD BR100 269CD。


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