この世には忘れられない美しいメロディがある。その旋律を聴くだけで幸せになれるといふ、恐ろしい力を持ってゐるのである。ヴィクトール・ヴィルダーの詩によるラロの歌曲「朝の歌」も僕を不思議な感覚にさせる音楽だ。
「イスの王様」といふ歌劇の中のアリアのやうだが、シゲティの搾り出すやうな提琴の音色と、「愛するものよ、今はもう」の副題を持つ美しいメロディのミスマッチが、何とも言えぬ魅力を醸し出す。
この小品を聴くたびにふと思い出すのが、子供の頃に「みんなのうた」で放送された「怪獣のバラード」といふ歌だ。どことなく似てゐるやうな気がする。朝の歌といふ清清しさを感じさせる題名にもかかわらず、僕には懐かしさ込み上げる旋律なのだ。
盤は、SONYによるSP復刻LP盤 SOCU23。
「イスの王様」といふ歌劇の中のアリアのやうだが、シゲティの搾り出すやうな提琴の音色と、「愛するものよ、今はもう」の副題を持つ美しいメロディのミスマッチが、何とも言えぬ魅力を醸し出す。
この小品を聴くたびにふと思い出すのが、子供の頃に「みんなのうた」で放送された「怪獣のバラード」といふ歌だ。どことなく似てゐるやうな気がする。朝の歌といふ清清しさを感じさせる題名にもかかわらず、僕には懐かしさ込み上げる旋律なのだ。
盤は、SONYによるSP復刻LP盤 SOCU23。