浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

アンリ・ラボーの「カイロの靴直しマルーフ」

2010年08月29日 | 忘れられた作品作曲家
ラボーといふ巴里音楽院長の手による異国情緒に満ちた謎めいた管絃作品がある。カイロの靴直しマルーフとはたれのことぞ。最近になって此の歌劇の全曲版CDが発売されたと聞く。購入して聞いてみようとは思はないが、其の人の事は気に掛かってしょうがない。 . . . 本文を読む

平井康三郎の平城山

2010年08月27日 | 日本國の作品
大学時代に構内で一際光彩を放つ禿頭がゆらゆらと揺れながら動いて行くのを何度か見た。此れこそが名曲「平城山」を生み出した禿頭なのだ。久々に日本の調べが聴きたくなり、CD棚の一番下に隠れてゐたNAXOSの"Japanese Melodies"といふハープ伴奏の歌曲集を取り出し、平井康三郎の名旋律を何度も聴き返した。 . . . 本文を読む

古風な旋律に幻惑される現代人の妄想 チャーターハウス組曲

2010年08月23日 | 忘れられた作品作曲家
ヴォーン・ウィリアムズといふ英國の作家が居て、古謡をもとに現代人に癒しの空間を与えてくれる。今日取り上げる「チャーターハウス組曲」は、前奏曲に始まり、遅い舞曲、速い舞曲、遅いアリアと続くが、中でもロンドは忘れかけた記憶を妄想とともに甦らせてくれる。 . . . 本文を読む

ショパンの名曲「タランテラ」 フランソワ節で愉しむ

2010年08月20日 | 洋琴弾き
昔、ショパンの一風変わった作品を集めたアルバム(楽譜)を手にして、先ずフーガの存在に驚いた。其のレコヲドが在る事に更に驚いたものだ。ショパンの手書き譜を譲り受けたといふヤノータによる録音のことである。其のアルバムの中で最も気に入って我流で弾いて愉しんだ曲が「タランテラ」である。 . . . 本文を読む