浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

フルトヴェングラー 維納国立歌劇場でのマイスタージンガー

2007年12月30日 | 指揮者
フルトヴェングラーの「マイスタージンガー」は学生の頃に全曲盤のLPを購入し、一度も通して聴いてゐない。一種の罪悪感を持ってゐる。しかし、ストーリーを知らずにワーグナーの楽劇を数時間聴くなどといふことは修行のやうなものだ。つい時間がないことを理由に、ワーグナーからは遠ざかってゐた。 . . . 本文を読む

コルトーとザウアーの門下生 マリー・エイミー・ヴァローのリスト

2007年12月29日 | 洋琴弾き
マリー・エイミー・ヴァローといふ女流洋琴家の演奏を取り上げてみやうと思ふ。この人は巴里コンセルバトアールでコルトーやカサドシュにつき、その後、維納でエミール・フォン・ザウアーのもとで学んだ巴里近郊生まれの洋琴家で、1915年生まれといふから、リパッティ、リヒテルらの世代になる。 . . . 本文を読む

サンサーンス作曲グルックの「アルチェステ」エア・ド・バレエによるカプリス

2007年12月29日 | 忘れられた作品作曲家
サンサーンスはもう一世代早く生まれてゐれば、歴史的評価はもっと高かっただらうと言はれてゐるが、なるほどと納得できる作品がいくつもある。今日は、その中の一つ、グルックの歌劇の中で使われるバレー音楽をもとに作った奇想曲を取り出して楽しんでゐる。 . . . 本文を読む

ウラッハ&エールベルガーら維納フィル・メンバーによるロッシーニ

2007年12月28日 | 器楽奏者
ロッシーニの弦楽ソナタは何かのテーマ曲にも使われてゐた有名な作品だが、今宵の我が家を和やかな雰囲気にしてくれてゐるのは、ベーアが管楽四重奏に編曲したものである。1年の仕事の疲れをとるのにうってつけのこの演奏は、維納フィルのメンバーによる戦時中の録音である。 . . . 本文を読む

モイセイヴィッチ チャイコフスキーの協奏曲第2番

2007年12月26日 | 洋琴弾き
チャイコフスキーには映画音楽にも使われるほどの美しいメロディもあるが、実につまらぬ旋律に加えて構築性の弱い駄作も多い。この第2協奏曲は明らかに駄作の典型だ。この作品と第1協奏曲は比較するまでもないが、その第1協奏曲の献呈を大洋琴家ニコライ・ルビンシュタインが断ったのは有名な話である。 . . . 本文を読む

クーベリックのシベリウス

2007年12月25日 | 指揮者
今年もクリスマスが巡って来た。NH○のニュースで、「サンタクロースが神戸と富士山の上空を飛行してゐるのが確認された」と伝えてゐた。夕べは、ターキーとチキンを丸ごとオーブンで焼き、庭で採ったハーブと鶏がらなどを2日間煮込んで作ったグレイビーソースをかけて頂いた。満たされた時間だが、今年は長女が居ない。下宿で独り暗しをしてゐるからだ。来年は次女も家を出る予定だ。数年すると子供たちは皆家を出てゆき、最後には嫁さんも出てゆき、どんどんと寂しくなっていくのだらう。シベリウスを聴きながら、そんなことを考えてゐる。 . . . 本文を読む

開設1年7ヶ月 600頁記念

2007年12月24日 | ウェブログ
クリスマス・イヴに600回記念の記事を書いてゐる。昨年5月に仕事の関係でブログなるものを勉強がてら覗き見をして、そのままはまってしまったことを懐かしく思ひ出す。あれから1年と7ヶ月が過ぎ、僕の職場も住まいも変わった。未だにブログは細々ながら続いてゐる。日記が1ヶ月以上続いたためしがないといふ飽きっぽい僕にしては上出来だ。 . . . 本文を読む

プシホダ ロマンツァ・アンダルーサ 

2007年12月18日 | 提琴弾き
手巻き寿司を食べ過ぎて前に屈むことすらできない状態で苦しんでゐる。手巻きを頂くと、我が家では地震の恐怖が蘇ってくるのだ。阪神大震災のあと、震災の前夜に食べた手巻きの寿司桶が3ヶ月ほど放置されてゐたのを思ひ出す。今夜もそのときの桶で手巻きを楽しんだ。巷では南海大地震の噂が飛び交ってゐる。 . . . 本文を読む