浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

スポルディングとドホナーニによるブラームス

2008年01月31日 | 提琴弾き
久しぶりに自宅の仕事場に戻って、原稿を書く傍ら音楽を聴いてゐる。いや、本当は音楽を聴き、ブログを書く傍ら仕事をしてゐるふりをしてゐる。今宵は、スポルディングのブラームスの奏鳴曲を取り上げた。興味はスポルディングに半分、4分の3はドホナーニの洋琴、残りの5分の4は人権屋の面々に向けられた。 . . . 本文を読む

アーノルド・ロゼによるエルンストの名曲「オテロ・ファンタジー」

2008年01月27日 | 提琴弾き
アーノルド・ロゼは3度目の登場である。維納フィルハーモニーのコンサートマスターを57年間も務めた伝説の人であり、維納の音楽文化の中心に居た大御所的存在でもある。そのロゼは比較的多くのレコヲドを残してゐるが、珍しい作品も目に付く。その一つにエルンストといふ作家の「オテロ・ファンタジー」といふ作品がある。 . . . 本文を読む

フィルクスニー&エリカ・モリーニのライブ録音

2008年01月26日 | 提琴弾き
高松の友人mashimashiの行きつけの店でしゃぶしゃぶをご馳走になり、土産に持参した大古酒も大将の気に入ってもらえた。その後は粋なラウンジでゆったりとした時間を過ごした。高松は友人Yの故郷でもあり、学生時代に一度泊めてもらったことがあるが、街を歩いたのは30年ぶりだ。翌朝の宿からの屋島の眺めはなんとものどかでいい。帰路、フィルクスニーとモリーニのリサイタルを聴きながら列車の旅を再び楽しんだ。車窓を眺め、ゆっくりと時間をかけて移動することの贅沢を感じながら、いつしかうとうとと豊かな眠りについていた。 . . . 本文を読む

カミラ・ウィックスのシベリウス 

2008年01月24日 | 提琴弾き
シベリウスの提琴協奏曲はクーレンカンプとフルトヴェングラーのDXM盤で出逢った作品で、中学生時代の僕には第2交響曲と同様、神秘的な響きが印象に残った。以来、シベリウスの作品としては最も聴く頻度の高い作品となったが、今回、ウィックスの全曲盤の演奏を聴いて、少々驚いてゐる。 . . . 本文を読む

ハイフェッツ&バルビローリのグラズノフによる協奏曲

2008年01月23日 | 提琴弾き
ニノとニコラのトラブルは、一歩間違えば殺し合いになるほどの諍いであった。僕の目の前にも同じやうな二人が居て、互いに相手を陥れやうと僕に話を持ちかけて来る。僕は、残念なことに人一倍正義感が強い為に白黒をはっきりとつけたがる性格なもので、モモのやうにうまく仲裁できない。そればかりか、仲裁役がニノ寄りの意見を言うものだから・・・・ . . . 本文を読む

デニス・ブレイン 23歳 モーツァルトの協奏曲第4番のレコヲド

2008年01月19日 | 器楽奏者
デニス・ブレインのモーツァルトのレコヲドは、小学生の頃、ひと回り違いの叔母に薦められて聴いたのが最初だった。同時期に、リパッティのブザンソン告別リサイタルも聴いた。どちらも若くしてこの世を去った天才といふ共通点があったので、強烈な印象とともに未だによく憶えてゐる。 . . . 本文を読む

フィリップ・ヒルシュホルンの思ひ出

2008年01月14日 | 提琴弾き
フィリップ・ヒルシュホルンといふ提琴家をご存知の方は少ないだらう。1967年、エリザベート王妃国際音楽コンクールで提琴部門優勝を勝ち取り、1996年にこれからといふ50歳の若さで癌に倒れ、帰らぬ人となった。僕は、今から30年ほど前に、大阪国際音楽祭で彼の演奏を聴いたことがある。 . . . 本文を読む