浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

ホキアン・トゥリーナの提琴奏鳴曲第1番

2009年07月27日 | 忘れられた作品作曲家
西班牙の作家でファリャらと共に西班牙近代音楽の一時代を築いたトゥリーナの珍しい提琴奏鳴曲を取り出して来た。1926年の作品で、当時、売出し中だったジュール・ブーシュリ門下生の一人、ジャンヌ・ゴーティエに献呈された作品である(因みにヌヴーやボベスコも同門である)。今日は一日暇に弄ばれてゐるのも癪に障るので、アーヨの演奏でこの提琴作品を愉しんでゐる。 . . . 本文を読む

ワルター・ストララムによる牧神の午後への前奏曲

2009年07月23日 | 指揮者
指揮者ワルター・ストララムが名手を集めて編成した管絃團がコンセール・ストララムである。当時の巴里で活躍してゐた名人級ばかりを金で集め、仏蘭西近代の録音を次々に世に送り出したのだった。数あるストララムの録音の中から牧神の午後への前奏曲を取り出して聴いてゐる。 . . . 本文を読む

アレクサンドル・ぺチュニコフによるダンブロージオのカンツォネッタ

2009年07月22日 | 提琴弾き
アレクサンドル・ぺチュニコフは露西亜の提琴家で、1895年の伯林デビュー以降、伯林高等音樂学校やミュンヘン王立アカデミーで教鞭を執るなど、独逸を活動の中心とした。1896年にはあのマーク・ハンブルグと共に亜米利加ツアーを成功させてゐる。イワン・グルジマリーとアウアーの弟子と紹介されてゐるが、アウアーとの接点は短く、むしろグルジマリーの影響が大きいのではないかと想像する。今宵は日食騒ぎが一段落し、静かに提琴の響きを味わってゐる。 . . . 本文を読む

クナパーツブッシュのびっくり交響樂

2009年07月21日 | 指揮者
このところ詰まらぬ出張が続いた。お隣のY共和國に行ってきたが、ここでは國の施設内へのパソコンの持込みを禁止してゐる。ウイルスを持ち込まれては困るからといふのが理由だそうだ。豚インフルエンザと同様、パソコンから空気感染するからである。前回は注意を受けたので、今回はこっそりと持って行った。帰りの車中ではクナパーツブッシュの掟破りのびっくり交響樂を聴いた。今日はこれしかない、といふ演奏だ。 . . . 本文を読む

レオポルド・ゴドフスキによるショパンの奏鳴曲第2番

2009年07月14日 | 洋琴弾き
高知への出張が日曜日にあったが、今日は半日を釣りインストラクターの仕事に励んだ。本業に禿げみ過ぎて鼻だけが日焼けをして妙な顔になってしまった。顔を冷やしながらの音楽鑑賞には、久しぶりにピアニストの中のピアニストと云われたゴドフスキのインターナショナル・ピアノ・アルヒーフ盤を取り出してきた。 . . . 本文を読む

ジョルジュ・エネスコによるヘンデルのソナタ

2009年07月04日 | 提琴弾き
受章祝い兼退院祝い兼父の日用にデジカメを贈り、久しぶりに親父の元気な声を聞いた。子犬を引き取りに大阪に足を伸ばしたついでに上の娘にも半年振りに会い、インド料理を一緒にご馳走になった。新しく我が家の一員となる子犬を見て娘は大喜びだが、僕は何故か複雑な心境で何も感じることができないで困ってゐる。 . . . 本文を読む