浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

エマヌエル・フォイアマン ショパンの華麗なるポロネーズ

2007年06月30日 | 器楽奏者
ショパンは洋琴の次にセロを愛した作曲家のやうで、セロの為の奏鳴曲をはじめ、多くの作品を残してゐることはあまり知られてゐない。作品番号3の「華麗なるポロネーズ」をフォイアマンの歴史的な演奏で聴いてゐる。

序奏部分のピアニスティックな美しさを伴奏のフランツ・ルップは見事に表現してゐる。もちろんフォイアマンのセロは無理のない音量と余裕のテクニックで聴かせる。口笛のやうな高域の響きも実に美しい。

フォイアマンのレパートリーは非常に広く、現代音楽から日本民謡まで多くの録音を残してゐる。パウ・カザルスが少々胃にもたれるといふ向きにはフォイアマンのあっさりした表現が良いかも知れない。ショパンの幻想的なパッセージもよく歌わせてゐながら深刻ぶらないところがおしゃれだ。

盤は、RCAによるSP復刻LP RED-2028。


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