浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

ローザ・タマルキーナ たまるかいな

2007年03月26日 | 洋琴弾き
ローザ・タマルキーナは30歳台で癌に倒れた天才洋琴家といふことでリパッティと比較されることが多い。1920年キエフに生まれ、26歳の年に癌と診断され、4年後に30歳といふ若さでこの世を去った悲劇の天才女流洋琴家タマルキーナの「幻のリサイタルレコヲド」は癌の診断の下った1946年に録音された。 . . . 本文を読む

グレン・グールド再考 其の弐 インタビュー映像から

2007年03月17日 | 洋琴弾き
別宅に来て異動前の休日を楽しんでゐる。ビデオライブラリーをあさってゐると、「ピアノの芸術」といふタイトルの古いテープが出てきた。ギレリスがクリュイタンスとやったチャイコフスキー、リヒテルの「革命エチュード」、ミケランジェリのスカルラッティ、アラウのベートーヴェンなど1950年代の映像が納められ、これらの映像をもとに、最近のピアノ弾きたちが思い出を語る構成になってゐる。 . . . 本文を読む

近衛秀麿作曲 ちんちん千鳥

2007年03月16日 | 日本國の作品
指揮者、近衛秀麿には「禿山の一夜」と「ウヰリアム・テル行進曲」で、既に2回ご登場願ったが、「ちんちん千鳥」を作曲してゐたことは恥ずかしながら知らなかった。聴いてゐる演奏は、ハープとフルートによる編曲だが、実に美しい日本のメロディーだ。亜細亜の国々の中で、これほど四季の移ろいや森羅万象に対して歌心を持つ民族があるだらうか、と日本人であることにあらためて誇りを感ずる、そんな曲だ。 . . . 本文を読む

カール・アルウィン VPOによる土耳古行進曲

2007年03月15日 | 指揮者
カール・アルウィンをご存知の方は蓄音機とともに青春時代を過ごした世代であらう。ビクターの赤盤指揮者であったと思ふが、最近では全く聞かない名前だ。何の曲かは思い出せないが、僕の家にも1枚のSP盤があって、この名前ははっきりと覚えてゐる。最近聴いたCDの中に、アルウィン指揮維納フィルハーモニーの名演奏を見つけたのでご紹介しよう。 . . . 本文を読む