他地区もOK、気軽に交流 京都・長岡京「谷田de朝カフェ」

2017-04-04 10:27:26 | 民 people
 京都府長岡京市奥海印寺谷田の住民らが4月1日から、毎月第1土曜日に地区内の自治会館で「谷田de朝カフェ」を始める。他の地区に住む人の参加も歓迎しており、手作りの軽食と飲み物で交流を深める。

 住民らでつくる「谷田ふれあいまちづくりの会」が、市社会福祉協議会から補助金を得て主催する。当初は子どもを対象に考えたが、市社協の助言を受けて誰もが気軽に集える場を目指すために企画。自治会館にあるコーヒーメーカーやホットプレートなどを有効活用する狙いもある。

 同会のほか地区の老人クラブや子ども会メンバーが協力し、メニューはホットケーキかパン、サラダ、ゆで卵、コーヒーかジュースに決めた。ホットケーキは一般的な円形に加え、たこ焼き器で焼いた球形もある。時期によって季節の野菜を使うことも考えている。

 このほど開いた試食会には地元の小学生も集まり、味見した。球形のホットケーキは「硬い」との声が相次いだたため通常よりも薄い生地で焼くことを確認。お代わりする子もおり、メンバーの女性たちは分量などについて意見を交わした。

 磯部美空さん(9)=長岡第五小3年=は「ホットケーキが好き。どれもおいしく(カフェが始まったら)来たい」と話す。まちづくりの会担当の山本美津子さん(75)は「仕事などで他の催しに参加できない住民も顔を会わせる機会にしたい」と意気込む。

 カフェは午前9~11時半。参加費100円。問い合わせは山本さん携帯電話090(4646)2293。

【 2017年03月28日 12時54分 】

球技の技と魅力、プロから教わる 京都・向日でフェスタ

2017-03-29 11:51:23 | 民 people
 球技を通じて体の動かし方を学ぶ「SOMPOボールゲームフェスタin向日」が25日、京都府向日市森本町の市民体育館で初めて開かれた。参加者たちは、さまざまな競技を体験して、楽しく汗を流した。

 同体育館が昨年4月にリニューアルしたことを記念し、団体球技のリーグで構成される日本トップリーグ連携機構と市が主催した。同フェスタは国内各地で実施されており、今回で36回目。本年度の最終回となった。

 午前中は44組の親子が、ボール遊びを楽しむ教室「ボールであそぼう!」が開かれた。午後からは、ソフトボールやラグビー、バスケットボール、バレーボールをプロ選手から教わる「キッズチャレンジ」が始まった。約90人の小学生が参加し、選手たちからアドバイスを受けながらドリブルやパス、レシーブなどをゲーム方式で練習した。

 ラグビーに参加していた河村颯太君(12)=同市寺戸町=は「タックルが決まったときは達成感があって楽しかったです」と話した。

【 2017年03月26日 11時38分 】

町家に華やぎ、ひな人形集う 京都・長岡京、住民持ち寄り展示

2017-03-01 10:42:56 | 民 people
 桃の節句を前に、乙訓地域の住民らが持ち寄ったひな人形を集めた「ふれあいひな祭り」が、京都府長岡京市神足2丁目の市立神足ふれあい町家で開かれている。華やかな衣装をまとった内裏びなやつるし飾りなどが、来場者の目を楽しませている。3月5日まで。

 町家の中の空間で日本の伝統文化に触れてもらおうと、同施設が毎年催している。ひな人形は乙訓2市1町の住民などから寄贈を受けたものなど計11セットを展示している。

 1879(明治12)年作の男びなと女びなは柔和な表情が特徴的で、着ているはかまや十二単(ひとえ)には精緻な刺しゅうがあしらわれている。7段飾りには、楽器を携えた五人囃子や、細やかな模様が入った小道具などが並び、熱心に写真を撮る人の姿が見られた。

 昨年も見に来たという東翔太さん(33)=同市久貝=は「これだけの規模のひな人形は家には置けない。種類もたくさんあり、思わず見入りました」と笑顔を見せた。

 午前9時~午後6時。無料。問い合わせは同施設TEL(951)5175。

【 2017年02月20日 10時20分 】

初蹴り、今年の飛躍ボールに込め 京都・長岡京サッカースポ少

2017-01-08 10:35:54 | 民 people
 長岡京サッカースポーツ少年団が4日、京都府長岡京市長岡2丁目の長岡第六小で初蹴りを行った。団員約150人やOBらが集まり、楽しくボールを追いかけながら今年の飛躍を誓った。

 学年ごとにチームを組んでミニゲームを開催。OBの中学生と対戦した学年もあり、素早い連係で先輩たちからゴールを奪うと抱き合って喜んでいた。中古のユニホームやスパイクを並べるフリーマーケットもあった。

 5年生の主将山本葉玖君(11)=長岡第五小=は「いろんな学年の人と試合ができて楽しかった」と話した。

 また、今年からJリーグ2部(J2)京都サンガFCでプレーするOBの永井建成(たつなり)選手(21)も顔を見せた。昨年までJ2ロアッソ熊本に在籍し、「熊本地震の時はチームから義援金を送ってもらい感謝しています」とあいさつした。

【 2017年01月05日 11時09分 】

京都・長岡京市スポ少男子が準V 全国小学生バド

2016-08-07 10:35:27 | 民 people
 京都府長岡京市で先月末から開かれていたバドミントン団体戦の第32回若葉カップ全国小学生大会で、同市スポーツ少年団の男子が準優勝に輝いた。男女を通じて府勢初の決勝進出を果たし、決勝は惜敗したものの、地元の大きな声援を力に変えて躍進を遂げた。

■「地元の応援が力に、来年は優勝を」

 3チーム総当たりの予選リーグは、鹿児島、栃木両県の代表と対戦し、相手を圧倒する2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。同トーナメントも1回戦と準々決勝は3-0で勝ち進んだ。準決勝は優勝経験もある福岡県の岡垣ジュニアと顔を合わせ、苦しみながらも3-1で振り切った。

 決勝は、3度の優勝を誇る東京都の小平ジュニアと対戦。主将で第2向陽小6年の衣川真生君(11)がシングルスで勝ったものの、他のシングルスやダブルスを落とし、1-3で敗れた。今年は立命館大生の胸を借りて腕を磨き、全国制覇を目指して厳しい練習に取り組んできたが、あと一歩及ばなかった。

 男子監督の高橋光雅さん(66)は「今年は飛び抜けた実力者はいないが、全国でもそれなりに戦える選手がそろった。お調子者が多く、いい意味で勢いに乗ってくれた」と振り返る。

 目標の日本一には届かなかったが、衣川君は「準々決勝以降は苦しい試合が続いたが、応援が力になって勝ち上がれた。決勝も最後まで諦めず試合に臨めたので、準優勝でもうれしい」と胸を張る。京都から初の決勝進出となり、新たな歴史も記した。「来年は優勝して、さらに歴史を書き換えてほしい」と、後輩たちへ思いを託す。

【 2016年08月05日 11時22分 】

会員減、若者加入増が鍵握る 京都の福利厚生団体20周年

2016-05-08 10:51:29 | 民 people
 乙訓地域で中小企業や個人に福利厚生を提供する一般財団法人乙訓勤労者福祉サービスセンター(愛称・ピロティおとくに、京都府長岡京市神足2丁目)が本年度、設立20周年を迎えた。利用する事業所や会員は右肩上がりで増え続けたが、高齢化の影響などから2012年度をピークに減少傾向が続く。福利厚生の充実には会員からの会費が欠かせず、とりわけ若者の入会を増やすことが反転攻勢の鍵を握る。

 同センターは1996年、財団法人として設立された。乙訓地域の中小企業事業主と勤労者を会員に、慶弔給付金の支給や健康診断費の一部助成など健康増進、映画の割引チケットあっせんといった福祉事業を行っている。

 入会資格は▽乙訓2市1町の中小企業(従業員300人以下、資本金3億円以下)の事業主と従業員▽乙訓地域外の中小企業に勤務する、乙訓在住の事業主と従業員▽パートタイマーや臨時職員(企業規模にかかわらず)。入会金は1人400円、会費は月額1人800円。

 開設当初に310人だった会員は年々増加し、12年度に2559人に達した。ところが、その後は減少の一途をたどり、14年度に大口事業所の退会もあって本年度当初の会員数は2218人。同センターの阪昭彦事務局長は「会員が高齢化し、退職に伴って退会する影響が大きい」と話す。また、若い人は福利厚生のメリットをあまり重視せず、事業所が説得しても入会しないケースが多いという。

 本年度予算5500万円のうち、会費収入は2300万円と4割を占める。現在、会員の平均年齢は50歳近くになっており、このまま手をこまねいていると会員減少に歯止めがかからず、提供するサービスの質が低下する恐れがある。

 同センターは3年ほど前、月刊で発行している会報の外注をやめて自前で作るなど経費削減に取り組んでいる。また、若者の入会を促す手だてにも着手。映画やコンサート、スポーツなどの格安チケット入手や先行予約がしやすいようにするため大手販売会社と提携。携帯電話用のサイトを立ち上げ、簡単に申し込みができるようにした。

 センター設立当初から入会している長岡京市の事業所代表者は「うちは女性が多く、割安になるチケットや新幹線の切符をよく利用している。女性は男性より福利厚生に敏感です」。女性に狙いを定めたサービスの充実も会員増へ有効な取り組みと言えそうだ。

 今年、2市1町が出している広報誌に会員募集の記事を初めて掲載したところ、数件の問い合わせがあり、職員が入会を促している。センター設立から事業に関わってきた波多野学事務局次長は「事業所に新会員を紹介してもらうなど営業を頑張るとともに、広報誌への記事掲載を継続したい」と意気込む。

【 2016年05月06日 16時00分 】

「乙訓じかん」「乙ぶら。」廃刊 京都・乙訓地域

2016-04-24 11:37:59 | 民 people
 京都府乙訓地域のさまざまな情報を発信してきた無料のコミュニティー誌「乙訓じかん」と「乙ぶら。」の廃刊が決まった。両誌を発行してきた団体が今夏、合同で新たな情報誌を創刊するためで、関係者は「地域愛を原動力に、力を合わせてよりよい情報誌を作りたい」と、意気込みを新たにしている。

■7月から新情報誌

 乙訓じかんは、地域の子育て支援ネットワーク「おとくに子育てネットとろ和」が昨年3月に発刊。「乙ぶら。」は、乙訓地域と京都市西京区の住民らでつくる「乙訓・西京まちづくりビジョン協議会」が2014年秋に創刊し、いずれの情報誌も計4号を発刊してきた。地域の出来事やイベントの様子、それらに携わる人たちの思いなどを丁寧に追いかけ、掲載してきた。

 一方で、それぞれ悩みを抱えてきた。とろ和は子育て中のママ記者が取材や執筆に奮闘してきたが、最も苦労したのが発行費用をひねり出すための広告集め。片や、同協議会は男性中心で仕事が忙しく、取材もままならなかった。このため、昨秋ごろから、とろ和の取材力と協議会メンバーの仕事を通じた集金力という互いの強みを生かした新たな情報誌の構想を進めてきた。

 新たに創刊する情報誌は「おとくにSanpo」と命名。ローマ字部分は「社会的で非営利的な乙訓」の英訳表現の頭文字を取ったものだ。

 Sanpo作りに向け、同協議会は今年1月に解散。メンバーの一部が加入する西京区のNPO法人が活動を引き継いだ。とろ和とNPOは定期的に会議を開き、各号の編集方針を決める。情報誌はとろ和を発行元に7月創刊を目指す。A5判、全面カラー刷りの予定だ。

 乙訓じかん編集長の松野敬子さん(54)=長岡京市東神足2丁目=は「乙訓地域を散歩しているように楽しく、日常の地域情報を伝えたい」と意気込む。

【 2016年04月22日 10時11分 】

“長岡”が縁でサッカー交流、今年も 京都・長岡京

2016-03-20 08:11:11 | 民 people
 京都府長岡京市の長岡京サッカースポーツ少年団(SS)が、今年も市の姉妹都市・静岡県伊豆の国市から長岡サッカースポーツ少年団(SSS)を招いた。選手宅で1泊2日のホームステイや、乙訓地域の少年サッカーチームとの親善大会で親交を深めた。

 チーム名が似ている縁もあり、1987年から交流を始めた。毎年この時期に長岡SSSを長岡京市へ招待している。夏休みには長岡京SSが伊豆の国市へ2泊3日で遠征する。いずれも選手宅に数人ずつ分かれて宿泊し、現在も家族ぐるみの付き合いが続いている家庭もある。

 長岡SSSの5、6年生11人と保護者らが、12日に長岡京市へ到着。中小路健吾市長も参加した歓迎会などの後、10組に分かれて宿泊先へ。各家庭では、ゲームやふるさとの話などで盛り上がった。

 13日には、洛西浄化センター公園(同市勝竜寺)でサッカー大会が開かれた。向日市や大山崎町などからも参加があり、計8チームで汗を流した。長岡京SSと長岡SSSも対戦し、息詰まる攻防を繰り広げた。

 長岡京SSの主将中野紘太郎君(12)=第二大山崎小6年=は「(長岡SSSの選手は)にぎやかで楽しい人たちばかり。交流を深められた」と話す。長岡SSS主将の勝村聖南(せな)君(12)は「夜はテレビゲームを楽しんだ。京都は建物が多くびっくりした」と、初めての京都遠征に笑顔をみせた。

【 2016年03月19日 10時50分 】

アライグマ捕獲も被害減らず 京都・長岡京

2016-02-27 18:22:32 | 民 people
 京都府長岡京市勝竜寺の鉄工所でこのほど、住民が手作りした捕獲器にアライグマがかかった。靴や野菜がなくなるなどの被害を受け、仕掛けを置いて3年余り。「御用」となったのは7匹目という。

 捕獲したのは、鉄工所の代表取締役臼井渡さん(75)。3年ほど前から、工場出入り口に置いてあった靴や、屋外で栽培している野菜がなくなることが増えた。ある日、アライグマが靴をくわえて持ち去ろうとしているのを発見。持ち前の鉄加工技術を生かし、縦横40センチ、奥行き80センチの捕獲器を作って、敷地内に仕掛けた。

 捕獲器は、糸の先に魚やエビなどを結んでおき、アライグマが器の中に入って餌をくわえ、引っ張った瞬間に入り口の扉が下がり、外に出られなくなる仕組みになっている。仕掛けて以降、次々とアライグマがかかった。

 今回は体長80センチほどあり、臼井さんは「今まで捕まえた中で一番大きい」と、驚いている。アライグマは市に引き取られ、府の委託を受けた業者に殺処分されたという。

 市内では10年ほど前からアライグマが頻繁に出没するようになった。ペットとして飼育されていたものが捨てられ、野生化して繁殖したとみられる。農作物が荒らされたり、寺社の文化財が爪で引っかかれたりする被害が相次いでいる。

 市は、2006年に府内で初めて防除計画をつくり、市民に捕獲器を貸し出して駆除に乗り出した。14年度は18匹を捕らえたが、本年度は今回で3匹目。市は「農作物への被害は減っておらず、生息数が減ったわけではなさそうだ。今後も駆除に力を入れたい」としている。

【 2016年02月27日 11時00分 】

寒さに負けじ児童快走 京都・向日のスポ少駅伝交流

2016-01-31 12:31:57 | 民 people
 京都府の向日市スポーツ少年団駅伝交流大会が24日、第5向陽小グラウンド(同市上植野町)で開かれた。児童たちがハーフマラソンと同じ距離(約21キロ)を、リレー形式で完走した。

 日本スポーツ少年団が1992年に開催した「地球30周チャレンジ大会」をきっかけに、毎年この時期に催している。市スポーツ少年団と市ワイワイスポーツクラブに所属する児童約130人が挑戦した。

 通常はフルマラソンと同じ距離を走るが、この日は寒さによる児童の体調不良を懸念し、急きょハーフマラソンに変更。児童たちは3チームに分かれ、1周約150メートルを半周ずつ順番に走った。

 寒さを吹き飛ばすように一生懸命走る児童たちの姿に、少年団の指導者や保護者からは「頑張れ」「もう少し」などと声援が上がっていた。

【 2016年01月25日 11時11分 】

地下通路は発表の場 阪急西向日駅ギャラリー25年

2015-12-27 16:46:39 | 民 people
 阪急西向日駅(向日市上植野町)の地下通路を活用した西向日ギャラリーが開設25年を迎えた。市民による芸術作品の発表の場として今も人気を集めており、市は老朽化していた額縁をリニューアルした。

 ギャラリーは、西向日駅の地下東西通路を通る市民らの目を楽しませたいと、市が1990年に阪急電鉄の協力を得て開設した。

 年間を通じて水彩画や書道、ちぎり絵など多彩な作品が並んでいる。申し込みは多く、抽選になることもしばしばという。また、毎夏には小学生の「平和書道展」も開かれ、注目を集めている。

 現在は永井しげ子さん(80)、黒野百合子さん(78)、関本八重子さん(71)=いずれも同市上植野町=の3人によるちぎり絵展(31日まで)が開かれており、冬の里山や果物などをモチーフにした8点が並んでいる。

 永井さんは開設当初から毎年作品を展示しており、「地下通路を歩くのが楽しいと言ってくれる人もいる。今後もギャラリーを使っていきたい」と話している。

【 2015年12月21日 09時18分 】

高速バスと鉄道連絡、通過点どう脱却 京都・長岡京

2015-12-06 10:54:46 | 民 people
 京都第二外環状道路(にそと)の整備に合わせ、京都府長岡京市の高速バス乗り場「高速長岡京」と、直結する阪急西山天王山駅が同時開業して2年になる。バス運行本数や乗客数は飛躍的に伸びたが、利用者がそのまま京都や大阪へと流れ、観光振興につながっていないのが現状だ。市は、全国的にも珍しい交通結節点を「まちづくりの核」と位置づけるが、地の利を観光誘客へとどう結びつけるのか。

 高速道路と高速バス停、鉄道駅が近接する交通結節点は、高い利便性が特徴だ。

 近畿では、神戸市垂水区にある神戸淡路鳴門自動車道の高速バス停とJR・山陽電鉄の駅が知られている。

 開業当初、高速長岡京の1日の往復バス便数は、首都圏と信越方面が各8、京都府北部方面が2で計18便。1カ月の利用客は500人弱だった。だが、阪急の駅と直結し、河原町駅まで21分、大阪・梅田駅まで34分という利便性から利用客のニーズが高まり、名古屋や北陸、中国、四国、九州などを結ぶ路線が順次スタート。今年10月時点で1日86便が運行し、月に約4500人が利用している。

 長岡京市は5月、高速バス利用者にアンケートを実施した。「観光での利用」が最多だが、市内の観光客数を見ると年間125万人前後で大きな変化はない。利用客は市を素通りし、京都や大阪へと向かっているのが実情だ。「京都観光の新たな玄関口」(国土交通省)としてのアクセスの良さが、皮肉にも市を単なる「通過点」にしてしまっている。

 交通網の一大拠点を生かし、いかにして観光客を市内に引き込むか。都市政策や観光資源を研究する成美大の矢島正枝教授は「京都や大阪にはない長岡京市ならではの魅力があるはず。地道にアピールし続けファンを増やすことが必要だ」と指摘。

 その上で「一過性の催しだけでは、人もいっとき来るだけで終わる。首長が覚悟を持ち、強いリーダーシップを発揮して持続可能な振興策を持つことが大切」と提案する。

 「通過点」となっている現状に、市も手をこまねいているわけではない。11月26日には花や紅葉の美しさで知られる柳谷観音楊谷寺(同市浄土谷)にマスコミや旅行業関係者らを招き、魅力を発信する「市観光プロモーション」を実施した。

 昨春のタケノコ掘り体験に続く第2弾で、ホテルや鉄道、旅行会社の関係者ら15人が参加した。西山の中腹にある同寺を見学し、写経や写仏に挑戦。庭師から散策ポイントの説明も受けた。毎月17日だけ公開している「上書院」からの紅葉も楽しんだほか、毎月女性限定で行っているアロママッサージも体験した。参加者は「お寺でアロマって珍しい組み合わせですね」と、驚いた様子。住職の日下俊英さんは「婚活イベントもできるのではないかと考えてます」と、PRしていた。

 楊谷寺を選んだ理由を、市は「他では体験できないレア感」とする。市商工観光課の田中厚課長は「長岡京市は京都や大阪のベッドタウンで観光資源をなかなか知ってもらえない。観光素材をツアー化してほしいと思い、いろいろな体験をしてもらった」と話す。

 最後に行われた市との意見交換で、全国寺社観光協会理事の岡本豊明さんは「寺社単体で観光客を呼ぶのは難しい。寺社を含めた観光資源を巡ることで一つの物語になるようなアイデアを行政が出してほしい。そうすればこちらも手伝える」と提起。田中課長は「研究したい」と応じた。

 地域の観光資源をつなぎ、物語性を持たせようと、長岡京市のNPO法人「京おとくに・街おこしネットワーク」は8年前から、ハイキングコース「西山古道」の整備を進めている。光明寺(同市粟生)と楊谷寺、善峯寺(京都市西京区)を結ぶ約12キロ。山道途中にある川に橋を架け、急斜面を階段状に掘って歩きやすくしたほか、観光客への案内役も買って出ている。かつて信仰心の深い人たちに利用され、豊かな物語性を持つ道を市民が現代に復活させ、観光振興に結びつけた形だ。

 同ネットワークの中山秀亜理事長は「西山三山をPRするためには、西京区とも連携が必要になる。長岡京市だけでの観光振興ではだめ」と力を込める。

 市内の観光資源を結びつけ、近隣の市町と連携するには、市が旗振り役となる必要がある。全国的にも例の少ない交通結節点を生かし、点と点をつないで線にし、線を面へとつむいで観光地化できるか。市の今後の取り組みに注目したい。

【 2015年12月01日 13時40分 】

日中の生徒が剣道交流 京都・長岡京、友好都市から訪問

2015-10-13 17:26:25 | 民 people
 京都府長岡京市の友好都市である中国・寧波市の効実中の生徒が5日、同市を訪れた。乙訓高(同市友岡)や立命館中・高(同市調子1丁目)を訪問し、生徒らと交流した。

 友好都市として、生徒間でも交流を図ろうと、2012年7月から始めた。2度目となる今回は、日本では高校2年に当たる男女6人が参加した。

 乙訓高では部活動体験で剣道に挑戦。竹刀の振り方や足の動かし方などを教わり、防具を着けた部員を相手に面や胴打ちを繰り返した。朱さん(17)は「剣道は格好いいと思っていたが、実際に体験してみると注意すべき点が多く、難しいと感じた」と、笑顔で話した。

 また立命館中・高では、カナダやオーストラリアなどからの留学生も加わり、高校の生徒十数人が英語で自己紹介や歌を披露するなどして親交を深めた。

 6日は市内を観光した後、西乙訓高で授業体験などを行う。その後、大阪市内へ移動し8日に帰国する。

【 2015年10月06日 09時50分 】

景観継承、住民主導で 京都・長岡京で保全考える講演

2015-10-13 17:23:02 | 民 people
 京都府長岡京市の景観保全についての講演が3日、同市神足2丁目の市中央生涯学習センターであった。参加者たちは、国内各地のまちづくりの実例を参考にしながら、どのようにして長岡京市の魅力的な景観を未来に残すべきかを考えた。

 乙訓地域の地名を題材にした古今の漢詩集を編む活動をしている市民団体「チーム乙訓」が主催。社会基盤工学を専攻する京都大大学院の山口敬太助教(35)が講師を務めた。

 テーマは「長岡京市の眺望遺産の保全と活用」。山口助教は、冒頭に東近江市伊庭町で住民たちに愛着のある場所や風景を聞き取ったり、住民有志が実際に町内を歩き回るなどして地元で保全すべき景観を選定した経験を紹介。「見過ごしがちな『当たり前の風景』を見つめ直し『地域で残すべきものを地域の人間が考える』という過程が、郷土愛や関心を育む」と述べた。

 また、長岡京市の強みは「住みやすさ」や「歴史文化の豊かさ」だと指摘し、その地域が関わる地誌や風物の編さん▽市民による眺望の選定▽目的に応じた文化的拠点づくり―の三つが市民主導で実現可能だとした。

【 2015年10月04日 10時02分 】

巡回バス運行形態で意見交わす 京都・向日市公共交通会議

2015-10-02 12:59:47 | 民 people
 巡回バス導入を公約に掲げる安田守向日市長の就任後初めてとなる市地域公共交通会議が28日、京都府向日市寺戸町の市福祉会館で開かれ、新たな運行形態について委員が意見を交わした。

 市は運行形態の例として、老人福祉センターバスの利用とコミュニティーバス導入、事前予約制の「デマンド交通」の三つを紹介し、それぞれの利点と欠点を挙げた。

 委員からは「導入に時間がかからない老人福祉センターバスの活用がいい」「ほかの形態も模索すべきでは」などの声が上がった。同市の厳しい道路事情を挙げ「新停留所を設けることで余計に渋滞が起こるのは避けてほしい」と訴える委員もいた。

 安田市長は「買い物や市役所など市民が行きたい場所を考慮してルートを作り、なるべく早く走らせたい」と意気込みを見せた。

 このほか、市は3月にスタートしたバスの新路線で、新設された停留所の1便あたりの1日平均乗降客数が1・93人ではなく、3・85人だったと訂正した。

【 2015年09月29日 11時10分 】