マルガリータのつぶやき

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『コンコルド広場の椅子』メルヘンな詩画集;東山魁夷せとうち美術館にて

2018-10-12 23:20:19 | 絵画、展覧会、記念館
 晴れわたった秋半ば、瀬戸大橋のたもとにたたずむ東山魁夷せとうち美術館はどこまでも静かでおだやかだった。


 アプローチにすすめば、『道』のイメージそのままが<一筋の道>の心象風景で迫ってくる。


折から開催中のを奏でる 生誕110年記念 東山魁夷とメルヘン 』では、先だって休館中で残念な思いをした<長野県信濃美術館 東山魁夷館>所蔵品を観ることができた。

とくに絵雑誌原画詩画集『コンコルド広場の椅子』(原画全19葉)に現れた巴里は、
時も初秋から仲秋、路上の落ち葉も日一日と多くなる、パリが一段と趣を増す季節。
 画家は、雨上りの美しいコンコルド広場に置かれた一脚の椅子になり、


寒い冬を想い、


パリの長い歴史を回想し、、
ふたたびうすく色づいた凱旋門に続くマロニエの並木道に帰り、


<椅子>の独り言から、夢の世界へ飛ぶ。
 観光客へ、夏のチュイルリー公園への若人へ、


幼い男の子の風船が舞い上がった、セーヌ河畔からノートルダムを見て、
空からエッフェル塔へ向かい、


ノートルダムの上へ、サクレ・クール、シャンゼリッゼから再び広場に、
朝、目覚めて、夢の風景はそばの屋台にぶら下がっている絵葉書だけのパリだった、、~もうすぐ冬がくるだろう~

<後記>で画家は「誰の注意も引かずに、ひっそりとこの広場に佇んでいるこの素朴なものにも、私は真実の親しみが通い合うのを強く感じた」

美術館内のカフェから

建物は谷口吉生設計



≪MEMO≫
<パリのチュイルリー公園で椅子と対話する東山魁夷 1975年>




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