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マルガリータのつぶやき

フォトジェニックな「趣味の記録」:マルガリータの庭、国内海外の旅、グルメ、美術・音楽・映画、自分勝手流読書、etc

アホウドリ還る☆

2011-02-11 22:35:59 | 本 MEMO
今朝は一瞬、テレビのニュース画面にくぎ付けになりました。

鳥島から聟島に移動させたアホウドリが、3年後に新しい繁殖地の聟島の方に戻ってきたという。
アホウドリは巣立って3年間は各地を放浪し、その後、繁殖のために生れ故郷に戻ってくる習性があるらしい。

     
ニュースでは、・3年前に小笠原群島の聟島を巣立った国の特別天然記念物「アホウドリ」のヒナ10羽のうち、
         雄の1羽が戻ってきた。
       
        ・アホウドリは伊豆諸島の鳥島に多く生息しているが、火山活動が活発化すると絶滅するおそれから、、
         3年前から聟島を新たな繁殖地とする取り組みが行われていて、聟島での繁殖につながる第一歩。

アホウドリ、鳥島 と聞いて、
すぐに、吉村昭の小説「漂流」が思い浮かびました。
江戸時代のアホウドリだらけの鳥島が、今や、繁殖の対象になっているとは!

   人を寄せ付けず、溶岩むき出しの鳥島 

江戸・天明年間、シケで黒潮に流された男たちが、不気味な絶海の火山島に漂着、
水も湧かない無人島で、仲間は次々と倒れ、土佐の船乗り長平のみが生き残り、12年の苦闘の末、ついに生還。
                  
  例によって史実を丹念に拾って書いた小説で、読む者に迫ってくるものがすごい。
  (すごいといえば、同じ著者の、網走監獄の脱獄王を描いた小説も忘れられないです。)

ネットにつぎのような文章を見つけた時は、「ああ、ここにも熱烈なファンがいた!」とうれしくなりました。    
    『つい最近(2002.8)、この島(鳥島)が爆発し、アホウドリが全滅の危機に瀕していることが報道されたが、
     あの世の長平が聞いたらどんな気持ちになるだろうか?』

この『漂流』を吉村作品のベスト1にあげる人もいますが…
私は、といえば、吉村作品は一冊、一冊がそれぞれ素晴らしく、次から次に、気がつけば全冊読破、

その上、取材雑記から評論から、奥様の芥川賞作家津村節子の小説にも手掛かりを求めて食指を伸ばしたり~(笑)

もう一度と思い、書棚に「漂流」をとりに行ったのですが、何故か「漂流」が見当たらず、
誰かに貸したのか、他の資料に紛れ込んだか

  
    
                                       (最後7冊は奥方、津村節子のものです。)

落ち着かずに、再度買い求めての上掲の写真でした。 
 




エジプトは対岸の火事?

2011-02-07 23:42:56 | 本 MEMO
エジプト情勢は流動的で、ニュースで追いかけて行くしかない日々がつづいています。
ムバラク大統領も辞任に追い込まれるのか、ギリギリでねばるのか

今日発売の「週刊現代」、
私のお気に入りコラム「それがどうした」の伊集院 静が最近では珍しい政治ネタです。
   
           タイトルは    ‘エジプトを対岸の火事と思うな’
                           「今週の流儀」は ‘人間は同じ過ちをくり返す。歴史から学べ’

  ・エジプト、チュニジア、ギリシャ… 中間層と呼ばれる人々の占める割合が多い。国の情勢が日本と似ている。
  
  ・豊かな農業生産国が、経済グローバル化で… アメリカを中心とする経済体制により国の基盤が揺らいだ。

  ・若者の失業者、就職できぬ人々があふれている。

    以上のことを日本の若者の何人が把握しているだろうか。
    だから私は若者に海外を旅しろと言い続けているのだ 。
    
    
    世界史を学んだのは~
    人間がなすものがだいたい似かよっており、
    同じ間違いをくり返すのが国家、民衆というものであるからだ。


私の書棚からは、今回はエジプトものの愛読書を、ピックアップしてみました。

   

  

エジプト、百万人デモ

2011-02-01 22:19:53 | 本 MEMO
エジプト情勢から目が離せない。

「ネットを通じた指導者のいない革命の拡がり」

   ファルーカとナイル

2010年12月17日、チュニジアに端を発した中東民主化のうねりが
アラブ、イスラムの国々へ波及している。
  
   タハリール広場

    

ムバラク大統領の次期大統領選不出馬表明にも、反体制派側はあくまで退陣を要求、
人口800万人の半数が30才以下で、その半数が失業中という生活苦と、言論統制からのデモで、
宗教的な過激主義に基づいたものでない…

    

     

とはいっても、“イスラム”、識者の情勢分析も、「予断を許さない」と。

・アメリカの「二重基準」(米国の国益に重要な国ならば、政治体制に問題があっても目をつぶる)による混乱、
・1979年イラン革命の推移のような、イスラム原理主義勢力台頭への警戒、
・イスラエル、パレスチナ、中東全体への混乱波及への警戒、

いずれにしろNHKクローズアップ現代での、山内昌之教授の以下の発言趣旨は心にとめておきたい。

 「どのような新政権でも、対イスラエルではムバラクよりも非協力的になり、
 アメリカの影響力も弱まり、イラン、パレスチナの勢力が強まるだろう。」

    

 ☆私のイスラム経験は、
   ツァー旅行者として、トルコ、エジプト、チュニジア、イラン、パキスタン、(それぞれ1~2週間)
      
    ・エジプトではテロ直後で、ルクソールまで観光バスの前後を軍ジープで護衛されながらの、
    ・パキスタンでは、テロで退路を絶たれフンザに留め置かれ、やっと軍ヘリで救出され、
    ・チュニジアの砂埃で呼吸が苦しくなり、帰りの経由地ミラノ空港救急室に駆け込んだり、
    
    ・トルコとイランの旅程は、高い買い物はしましたが(笑)、なにも起こりませんでした。
          世俗イスラムと、シーア派厳格イスラムと、両極端の2国なのが面白いです。

  その他、ペルシャ語学習のかじり、専門家の連続講義受講、最近のイランおよび周辺地域映画~


とりあえず、目についた本を書棚から引っ張り出してみました。
古い本でも十分通用するところが、“イスラム”です。

   

      











「釧路川紀行」より

2010-12-12 21:43:38 | 本 MEMO
以前、釧路湿原展望台でもとめた、佐藤尚 「釧路川紀行」 の前半部分、
 
 序章、弟子屈町の巻、標茶町の巻をやっと読み終えました。


水源の屈斜路湖の少し南、弟子屈町を流れる釧路川
241号線(阿寒横断道路)が243号線に代わる所、左手岸辺には道の駅、水郷公園(ここも白鳥飛来地)


あとがきに「著者の重厚・流離な筆致は……この川の流れの如く、よどみがない」とあるとおりの良書で、
周辺をドライブしてきた直後ということもあって、たんねんに味わいました。

観光地としての売り込みをはかるガイドブックとは、一味もふた味も異なり、
硫黄山、釧路鉄道にかかわった悲惨な囚人の稿などは、吉村昭の小説世界を感じるようでした。

     

旅の楽しみの一つに、現地での古書店まわりをあげる人も多いです。

私もあわただしい旅程のなかで、ブック・オフ、観光案内所、駅とか空港の売店で買った本は、
地方作家の意気込みに加え、現地の空気も沁みこんでいるようで、蔵書棚でも異彩をはなっています。

特に「川」の紀行本は即、買い!です。
海外ではテムズ川から、最近では加賀平野の「手取川紀行」まで、裏切られたことはありません。


(補)テムズといえば川と川を結んで縦横にはりめぐらせた水路網、“運河”紀行の本「イギリス・水の旅」が愉快です。
                                 (東京書籍;文・写真 田中憲一)

      

  

   テムズ川、セヴァーン川、ティー川、エイヴォン川、ネン川、トレント川からネス湖まで、様々な運河に乗って~
   イギリス、カントリーサイドをナロウボートでのんびりと、豊富な写真も楽しい。
   家族で行った、ストラトフォード・アポン・エイヴォンで、よく見かけたあれですヨ。
   
   ロンドン、パディントンからの西方面いきの車窓からは、つかず離れずの運河とナローボートがよく見えました。
     

旧友の話&「なかにし礼と昭和」

2010-11-21 22:03:29 | 本 MEMO
今日、いただいたお菓子~
3種ともに人気にたがわず、おいしく大好評だったのでメモっておきます。
偶然にもすべて関西~ 京都、大阪 のものでした。

   20年来の友人から、私のおせんべい好きをよくご存じです。

    只今、人気沸騰中らしいです。

 新作シリーズ、もう片方のがより美味しいらしいが、知らずに人にあげてしまった


ところで20年の付き合いとは、ジャスミン様が幼稚園年少3才からのお付き合いです。

さすがに最近は、子供たちの話というよりは、(あきらめとあきれかえり、果ては相手にされてない
美味しいレストラン体験談(これはもとからでした)に老親の介護不安とか。

ですが…相変わらずはお互いに知らない友人の毒入りうわさ話(笑)、これは誰にも害をあたえないし罪がない
先日の新聞コラムで『歳をとって、友達が逝ってどんどん少なくなつて…、
             何がつらいと言って、心おきなく人の悪口が言えなくなることだ…』 という一節は、

   真実を言い当てていて“ブラック・ジョーク”としても、超一級と思いません?
        

先日2回にわたって放送されたNHKhi、プレミアム8<人物>「なかにし礼 不滅の歌謡曲」
 冒頭の、“昭和という時代に痛めつけられた…”という言葉から「これはいける~」と
 これも近頃には珍しく、じっくりと最初から最後まで見ました.

  「兄弟」「赤い月」に続くなかにし礼の自伝的三部作の最終「黄昏に歌え」から~

『…私はいうなれば昭和という時代に生まれ落ち、
  昭和という時代に翻弄され傷つけられ、
  昭和という時代によって拾われ育まれ活かされてきたものの一人なのですから…』

『私の作詞した四千曲の歌はすべて昭和日本への恋文だった…』

『私の精神の核ともいえる「流離の憂」は裏返せば「望郷の涙」にほかならず、
 私に書いた別れの歌はいずれも、
 幼い日に突如として崩壊していった幻の故郷満州への郷愁と未練そのものだった…』 
     


    東伏見のイタリアンレストラン、「知りたくないの」の菅原洋一のライブで老舗でしたが、
    ことしの2月、ついに閉店。ここも“昭和”だったか…


NHKhi 森鴎外のモノグラムの衝撃

2010-11-19 21:59:23 | 本 MEMO
  (我が門前のヒメシャラもきれいに色づきました。)

夜半、何とはなしにつけたテレビにくぎ付けになってしまった。

NHKハイビジョン特集;『鴎外の恋人~百二十年後の真実~』

題名もミステリーの予感で秀逸、石坂浩二のナレーターも心地よく、
ナビゲーターの華恵もいい感じ、

翌日も呆然とした状態が続いた。

最近ではなかったことなので、メモしておきます。
再放送時は是非とも、お見逃しなく

番組詳細はこちらのブログがていねいです。

マルガリータ版「椅子がこわい」

2010-09-14 06:43:22 | 本 MEMO
先月20日に軽井沢でギクッときてから、だんだんと痛みがましてきていた腰痛ですが、
11日(土)はどうしようもなく悪い状態で、椅子に座ることはもちろん、立っても歩いても痛んでつらいし、メールの返事もおっくう。

翌朝は、水やりどころではなく、”藁をも~”で、百観音温泉の朝ぶろ(土日6:30~平日8:00~)直行してしまいました。


    
  
こちら<百観音温泉>の記事がとても詳しいです。 外観と隣接する百観音入口です。
内部の感じは、今時めずらしいくらい、あかぬけないですが、お湯の宣伝文句はだてじゃーないのです。

私も症状をかかえて入るのは初めて、念入りに、うたせ湯も2クール、サウナも4回、

上がった当座はまだすこし痛かったのが…
時間とともに、どんどん良くなり、夜の六本木会食では絶好調 奇跡がおきた感覚でした。

サウナで私以外の常連5,6人が、那須、芦野湯の話で盛り上がっていて、芦野湯には杖がたくさん~
…杖で来た人が帰りはいらなくなって置いていった?…

  こんなうそみたいな話でしたが、自分の劇的な回復から、後から思い出いだして、
  ”そういうこともあり得ない話ではないのだ”と考えたり。


 

ここからやっと本題「椅子がこわい」です(笑)

これは和製クリスティといわれる推理作家、夏樹静子さんの腰痛闘病記<夏樹静子 椅子がこわい>

夏樹静子さんは1993年から3年間腰痛で苦しみ、作家なのに椅子にすわると痛く、ついには椅子がこわくなる。
私もいすがつらくてパソコンもメールも打てずに、以前読んだこの本を思い出したのです。

ところが、皮肉にもその時私は”椅子”を追っかけ中でした。
以前のイギリス映画記事 カルト&ミステリー~ のインテリアの時代様式を確かめようと、上写真の2冊にあたっていたのですが…、

英国家具といえば”椅子”、クリスティのインテリアといえば”椅子”だったのです!
この二冊とも、表紙の絵は題名にかかわらず、椅子ですね!

以上、気がつけば、三題噺(さんだいばなし) です(笑)。

3つのお題は1) マルガリータの腰    
        2) クリスティのインテリア 
        3) 夏樹静子          

[マルガリータが腰痛で椅子に座れない椅子がこわい夏樹静子和製クリスティアガサ・クリスティクリスティのインテリアジョージアン様式の椅子マルガリータの追っかけ]

 

以下、「クリスティのインテリア…」から、主要な椅子の歴史をたどると…

    


        


        


        

終わらざる夏 

2010-07-27 19:00:12 | 本 MEMO
 やっと、読了しました。
 実に20日間、胸がいっぱいになって小休止をとりながらの前進でした。
  
  下巻に入ってからは、ページをめくるごとに、こちらの顔つきも強ばってきて…。

  いますぐにまた最初から、今度は一気に~などという誘惑をたちきり、
  初読みの読後感をまとめておくのも大切ですよね。

今朝の読売朝刊にご本人のインタビュー記事が大きくのりました。
  


浅田ファンのみならず多方面から、そろそろ色々と出てくるでしょうからその前に


        
    (無料解説冊子より)

 
 新宿紀伊国屋書店で見つけたB5 16ページ の冊子にも「一大群像劇」とありました。  
 そのうちの一人で一冊の小説が書けそうな、それぞれの背景はとても重い。

 おもいを寄せて考え込む時間は、読書人には至福の時ですが… 
  いずれ、浅田次郎の筆により続編なりであらわされることになればと~
               浅田次郎に限ってはあり得ない?

    
  方面軍参謀 吉江恒三のエリート故の理不尽な死にいたる経過がまずは印象的でした。
   占守島に来た当初のぐずぐず~に、さまざまの機密を知るために、正体をかくして~
   本文では、機転をきかせた…との表現をしてますが。それにしても哀しい。
   
  たんたんとかきこんではいるようで、、
    物語の最後にもってきたところが浅田のしかけのような気がしておちつかない。

   
  一瞬の間隙のあと、あ~!と思いだされたのが
       
     「夢顔さんによろしく」 西木正明
    
   首相嫡男の近衛文隆の数奇な生涯と謎に満ちた死の真相をサスペンス仕立てで追っていく傑作です。
    あるいは、劇団四季ミュージカル「異国の丘」タネ本といったら思い当たる方も?
   抑留先のシベリアで最後をむかえるところも、一般人と違うところでの苦悩も共通です。 
 
  ただ、考えるほどに、二作の違いも浮き上がってきました。
  
  どちらがどう、ということではなしに浅田は潔い。すべてを説明し尽くして
  あいまいなところを一分ものこさない。
  
  サスペンス仕立てで謎をのこされて余韻にひたるのもたのしいですが
  フィクションとはいえ明白な結末を示し、
    その後に(うまく言えませんが)、考えにしずみこませる…
   
 やっぱり 浅田次郎は天才

     浅田本読了後のいつもの一言~まだ読んでいない人が心底からうらやましい これからのお楽しみがのこっているから




浅田次郎に湊かなえ

2010-07-07 18:32:20 | 本 MEMO
~本日発売!~

新聞広告を朝のジョナサンで見て、
10時を待ちかねて書店に走りました。

一気に読むつもりが、その日夕方までかけて
上巻の半分くらいまで・・・。

何か勝手が違うのです。

浅田次郎の多面性には慣れているつもりでしたが
著者を知らされずこれを読んだら
浅田次郎と答えられるかどうか自信がありません。

読み終わった時、またコメントしますね。



結局のところ、
”終わらざる夏”はテーマが重いのでしょうね・・・。

あき様のお勧め、映画化でも話題になっている
「告白」にちょっと浮気中。

ところが、これも先になかなか進まない・・・。
今度は面白すぎて、また作者のうまさに
感嘆の小休止ばかり・・・。

これもまた後でコメントします。






それにしても読み終わらないことには
映画館に走れないではないか。

貫井徳郎さま

2010-06-28 17:46:03 | 本 MEMO



最寄りの新古書店ブックオフで、日曜日のセールに加えて貫井本が、どっさり~

めぼしいものを買い込みました。


少しずつ、あとがき、解説からあたりをつけて…(例により
)


本とくれば、F氏~ そろそろうかがいますよー

 そういえばFさん、浅田次郎が新刊だしましたね。ハッピーリタイアメントだったかな?

 もう読んじゃったかしら?

マルガリータの一押しミステリー

2010-06-21 19:33:29 | 本 MEMO



最近の「週刊現代」~「日本一の書評」欄から…
初めての作家は、あたり、はずれの両方を覚悟してかかるものですが
この書評には、そそられるものがあり、迷わず、1700円、
1800円のハードカバーを求め、それぞれ一日で読了してしまいました。
 あとがきから読み始めるのと同じで、こういうのも、賛否両論
あるとは思いますが…