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マルガリータのつぶやき

フォトジェニックな「趣味の記録」:マルガリータの庭、国内海外の旅、グルメ、美術・音楽・映画、自分勝手流読書、etc

カルト&ミステリー映画はお好き?

2010-09-04 18:08:04 | 映画note 庭園、山岳、ミステリー
 久しぶりにTSUTAYAでブラブラしました。
洋画準新作コーナーに、なぜかモノクロもの。よく見ると1964年イギリス、幻のミステリーとあります。
これは?いける? カンばたらきの一瞬でした。

だてに何百本の映画をみてきたのではないなどと、レアものにぶち当たった予感。
内心でガッツ・ポーズです。

「雨の午後の降霊祭




霊媒師の素質ある妻(キム・スタンレイ)が自分の才能はもっと世間に認められるはずといつも不満に思っていて…

金持ちの娘の偽装誘拐を、気弱で妻のいいなりの夫(リチャード・アッテンボロー)にもちかけます。
偽装誘拐してその事件を霊媒で解決すれば、名声とお金を手にいれられる…

一見カルトっぽいですが、妻の異常な心理状態の移り変わりと夫のためらいと恐怖感の描写が、超一級ミステリーの出来栄えです。
                                            (監督 ブライアン・フォーブス)
見ていて、胸がドキドキしてくる場面が何か所か、
別に怖い場面でもなく、音楽で恐怖を煽ることもしないでタンタンとしたカメラワークなのですが。

  
  自分の才能はもっと認められるべき、という妻の妄想は、現実離れした何とも言えない不気味な怖さがあります。
やっぱり、この人はおかしいと自然に思えてきます。

  誘拐実行役の夫も、妻を愛す気持ちと世間常識との板挟みの恐怖の表情は演技を引き込まれるものがあります


イギリス映画の良さは、こういう心理の葛藤を演じきる俳優が揃っていることです。

シェイクスピアの時代からの演劇の伝統で、映画俳優も舞台俳優もかねていて、

キム・スタンレイも舞台が本職で、いかにも玄人受けしそうで、

この暗く地味なトーンの映画で、万事派手好みのアメリカのアカデミー主演女優賞ノミネートというのですから驚きです。


イギリス映画ファンとしては各年代ごとに紹介してうんちくをかたむけたいところですが

21世紀初めのハリー・ポッターのヒットは…90年代の多くの佳作(フォー・エバー・ウエディングとか)がベースに…

という具合にさかのぼると、この50、60年代のフリーシネマ運動までいけるのでは。

ハリウッドとは一味もふた味も違うテイストのイギリス映画の伝統を知れば、現在のイギリス映画ブームもうなずけますよね。


  1960年代の作品のいくつかをあげると、
  
  (63)長距離ランナーの孤独  (トニー・リチャードソン)
  (62) アラビアのロレンス
  (63) トム・ジョーンズの華麗な冒険 
  (69) ケス             (ケン・ローチ)
  (62) 007/ドクター・ノオ 



「降霊」



 監督 黒沢清

黒沢清監督が、上記作品をリメイクしたのがこれです。

こちらは、オカルト色が前面にでて、妻(風吹ジュン)が感じる霊を工夫した映像表現で~

                    (霊の映像の評判は良いみたいですがこれは置いておいて~)

筋立てもだいぶかわってます。

誘拐ではなくて、ヒッチコック得意のまき込まれ型、
つまり、知らずに向こうからやってきた事件にまきこまれてしまいます。

「雨の~」との共通点としては、ここでも夫(役所広司)は、妻に主導権をにぎられていてのっぴきならないことに。

この妻も現状を受け入れられずに、自分の才能を世間に知らせたい…とおもっている。

皮肉なエンディングもソックリでした。


役所広司も演技上手で草薙くんもサービス出演で、昔の幻の映画を引っ張り出してきて…

それでも、ミステリーとして見るには、あまりにずさんです
(例えば、カラのトランクに子供といえども入ってその重さに気がつかないのはおかしい

やはりこちらは、カルト作品としての楽しみ方が適当なのでしょうし、監督のねらいもそちらだったのでしょう。



猛暑日はB級映画で ①

2010-08-27 02:14:28 | 映画note 庭園、山岳、ミステリー
                  

摘んでも摘んでも毎朝また摘んで~つぼみがゆるんだら即摘んで     我が家で一番涼しい?一階北向き防音室からの、隣家さるすべり




連日、35℃を超える猛暑で、午後はクーラーの部屋に閉じこもる日が続き、ここ2日続けて、12ch. 1:30分からの映画を見るチャンスが~

この時間枠のせいで、私の主婦仲間にもよくみている映画好きがいます。

吹き替え版、CMで小刻みに中断、容赦ないカット

なぜに人気が?というところですが、このマイナス条件が実は主婦には

アイロンでも字幕でないので目が離せる、CM中に洗濯物を取り込み、3::30分には絶対に終わるから子供の帰りに間に合い、夕飯の買い物にも便利…


内容、ジャンル~これはもう様々、いわゆる名画からB級ものまで節操がないくらいですが

映画はとにかく見ないことには始まらないので、かえって無差別でよいと思うことも

              (私の友人は、ここでハリソン・フォードに遭遇したおかげでお肌の張りも(笑))


おととい,昨日と、B級ですが暑さも忘れた作品2つ~
      
              (何をもってB級とするかは、低予算とかマイナープロ、低ギャラ俳優とか、バカバカしすぎる内容とか~人それぞれ)

          
ただ、「偉大なるB級映画」」という言葉があるように、特定の分野では映画通からの称賛がわりのB級ということも。
              (私が好きなB級は、西部劇にサスペンスに‥)

                             
                             


今回もサスペンス二題

 ①もう一度殺して Kill Me Again  (1989・米)
 
    ヴァル・キルマー  ジョアン・ウォーリー・キルマー
          1940~50年代の作品を意識したハードボイルド調フィルム・ノワール

 ②バウンド    Bound (1996/米)

     ジェニファー・ティリー  ジーナ。ガーション
          ウォシャウスキー兄弟の初監督作、女主人公ふたりの関係とバイオレンス 



 二作品とも、マフィアがらみの何百万ドルを横取りに横取りでいずれバレて、こわいマフィアに追っかけられるというもの。

 その横取りが両作品とも、美女!というのだからたまりませんね

 
 追… F氏によると、①のヴァル・キルマーは「トップ・ガン」でトム・クルーズ相手に憎まれ役ながら、とても良い味を出していたとか。