先日の「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」と同時に図書館で借りてきた「売国」真山仁を昨日読み終えた。この2つの本は6ヶ月ほど前に、図書館で予約を入れたもの。いや正確には売国は数カ月前かな。同時に来ると結構プレッシャーですね。基本的に2週間で2冊読まなくちゃいけない。はっきり言って必死で読みました。でも両方共面白かったのでそんなに大変ではなく、約1周間で読み終えることができた。
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遙は幼い頃から宇宙を夢見、日本の宇宙開発を担う研究者になるべく日々奮闘中。航空宇宙科学研究センター(宇宙セン)の指導教官・寺島に導かれ、我が国の宇宙開発の現状と問題点を目の当たりにする。それは宇宙開発の世界が生き馬の目を抜く世界であり、同盟国・アメリカとの関係の複雑さに触れることでもあった。
一方の冨永は、形勢不利だった殺人事件の裁判を検察勝利に導いた功績を認められ、特捜部に配属される。粘り強く次々に成果を出す冨永だったが、大学時代の親友の失踪を機に、奇妙な疑獄事件に巻き込まれてしまう。そしてその陰謀には、戦後の日本復興を支えた大物政治家の影があった……。
さて、感想だけど、下の人の言うとおりですね。評価は中の上って感じかな。テーマからいうと3冊くらいのボリュームの話を1冊で終わらせてる感が強い。結構物足りない。アカマ自動車の名前が最後に出てくるので続編期待です。
今回は「売国」、即ち日本のロケット技術をアメリカへ売り渡そうとする人とそれを阻止しようとする人の物語です。主人公の冨永検事やロケット開発者の卵である八反田遥嬢には十分共感できました。しかしながら、スパイものにありがちな二重スパイもあり、「結局誰がどうなのか」が一回読んだだけでは私には理解できなくて、2回読んでようやく「なるほど」と思いました。ラストで過去の作品との接点も出てきて、読み応えは相応にあります。ただ、「ハゲタカ」「レッドゾーン」「グリード」や「ベイジン」ほどの「わかりやすさ」「スケール感」「ドキドキ感」はありません。私はこの手の物語も好きなので星4つとしましたが、真山ファンの中にはもう少し低い評価をつける人もいるかもしれませんね。
真山仁は、私好み、どれも面白い。