温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

タタモーターズの19万のクルマついに発売

2009-02-27 21:06:42 | 乗り物
なんだかんだ言われていた、タタモーターズのクルマ発売にこぎつけたようですね。
私は応援していた。
だって、普通に考えたら不可能だもの。
評論家やクルマに詳しい人やエンジニアは、そんなもの買いますか?なんて盛んに言っていた。
それは品質が19万なりだという指摘!。
でも、本当にそうかな?
一応私もその業界なのですが、旧態然とした誰も責任を取らないで済む開発品質評価システムが確立したおかげであらぬ方向にいってしまっているような気がする。
つまりお客様が真に求める品質とは違って、コンプライアンスなどで問題が起きたときに追求されないためには何をしておかなければいけないというハードルオンパレードの品質評価システムが過度に進んだおかげで、評価は増えるし、百万分の1でもおきてはいけないという基準オンパレードになっているのでコストダウンには限界ができてしまっている。
安全に問題なければ、ある機能がある小さな確率で損なわれても、低負担で交換や修理ができればお客様はその修理代を払うことで満足なのでは?
安全は、非常に特殊な使い方でもある確率以下でおこらないように、フェールセーフやいろいろなセンサーで自動的に検知するようにしたり、壊れないようにコストをかけてできるだけするけど、壊れたときには非常に修理にお金がかかるシステムになったり、どこかがおかしくなるとアラームが出て部品交換を過剰に要求したりするシステムになっているような気がする。
あくまで、過剰に!!!である。
このようにシステムが進んでくると、安全を損なわない適切な割り切りをすれば、コストダウンがはかれる余地があるのではないかと思っている。
以前、ベビーカーを製造販売しているメーカーの工場を見学した際に、フレームを構成しているパイプを加工する前に仕上げのメッキを施してある安い材料を使っているのを見て感心した。(表面処理済みのパイプは結構安い)
型で曲げるときの傷は、出荷検査でも問題にしていないそうだ。
そう、こういう発想もあるんだと思って感動した。
自動車などでは、特に日本では少しでも傷などがあれば出荷検査でストップとなる。
そのたびに、部品取り替えや再組み付けのコストがかかる。
強度上問題にならない部位の傷などは、メーカーもお客様の側も認めていかないと取り残されていきそうだ。
そんなわけで、私はタタモーターズのこのクルマの評価は大いに気になる。
きっと日本では、しばらくしてこの品質なら19万でできるさぁ~、でも誰がこんなもの買うかという評価だろう。
しかし、本当にお客様は買わないかな???
私も数年前廉価版のモデルの開発を推進した際、そのプロダクトの創業以来関わってきたベテラン達に、さんざん、これはコスト優先のひどい商品だ、クルマなんかと違って売れるわけがない、山ほどのクレームを抱えると言われた。
でも、その結果は、台数ではNO1の商品となった。クレームも突出なんかしていない。
その経験からも、タタモーターズに頑張ってもらうことを期待している。
asahi.com(朝日新聞社):19万円の世界最安値車、4月発売へ タタ・モーターズ - ショッピング