梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

2分間の熱狂

2009年09月07日 | 芝居
『竜馬がゆく』での<ええじゃないか>の群衆も、はや6日目を終えましたが、朝一番の舞台でのテンションの上げ方、あくまでお芝居ですので「皆と合わせて騒ぐ」こと、そしてその騒ぎ方に「暴力的」な部分がないといけないという演出のご指示…。なかなか難しいですね。

<ええじゃないか>は後の世に付けられた呼称だそうで、当時は<おかげ><おかげ祭>、<お下り>などといわれていたとか。
頂いた台本には、ええじゃないかの町人たち」という役名で記載されていましたが、筋書きには「おかげ参りの町人」となっていますね。

江戸時代、周期的に発生した「ブーム」というか「社会現象」ですが、「竜馬がゆく」で描かれる、幕末の町民の熱狂ぶりはすさまじかったようですね。倒幕派が仕掛けた陰謀だという説もあるそうですが、ハテサテ真説は…?
どういうわけにもせよ、抑圧された庶民感情が爆発し、世の中の変革を求める一大ムーブメントとなったということには変わりないようです。

参考までに、今回舞台で唄われている歌詞をご紹介いたします。

ええじゃないか ええじゃないか ええじゃないか
おかげ踊りはお目出度い
今年は世直り ええじゃないか

ええじゃないか ええじゃないか ええじゃないか
江戸や大坂石が降る
ここらあたりは 紙(神)が降る

ええじゃないか ええじゃないか ええじゃないか
お◯◯に紙貼れ ええじゃないか
へげたらまた貼れ ええじゃないか


※一部意図的に表記を変えております。アシカラズ(劇場で確かめてね)。


…最近、やっと三味線弾きながら大声で唄えるようになりました。
今までは撥の方ばっかり気になってしまいまして…。
もっと賑やかになりそうです。どうぞヨロシク。