梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

神帰月稽古場便り・貳

2007年10月30日 | 芝居
今日は昼過ぎに『土蜘』の<総ざらい>のみでしたので、あっという間にお稽古は終わってしまいました。
そこで、本日いち早く初日を迎えた《松竹大歌舞伎》秋の巡業公演を拝見しに、浅草公会堂へお邪魔しました。

澤瀉屋(亀治郎)さんを中心とした座組で、『奥州安達原』いわゆる「袖萩祭文」と、『吉野山』の2本だてです。どちらの演目も、澤瀉屋さんのお家に伝わる独自の演出がございまして、拝見していてとても興味深いものがございました。
公会堂は大変な賑わい。大入り満員で客席の熱気もものすごいもの。お芝居への反応もよく、おおいに盛り上がりましたが、1日のうちに貞任と忠信という主演2役を、2回公演でお勤めになる澤瀉屋さんのお元気さ! たまたま隣り合わせで拝見した先輩も驚いていらっしゃいました。