たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

三輪の殿門

2020-03-29 09:01:00 | 一年の展望

 

***** 子年の展望 No.66 *****

一昨日、崇神天皇が詠んだ

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味酒(うまざけ) 三輪の殿(との)の
 朝門(あさと)にも 押し開かね
 三輪の殿門(とのど)を

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という歌を元に、お酒(アルコール)

の効用について記しましたが、気になるのは

「三輪の殿 朝門 押し開かね三輪の殿門を」の中で、

繰り返し登場する「門(と)」という言葉かもしれません。

 

一般的にこれらの歌は、

「美味い酒のある三輪神社の社殿で夜通し酒を飲み、

朝になったら三輪の社殿の門を押し開いて帰りなさい」

といったニュアンスに訳されます。

ただし、天皇が詠む歌と言いますのは、

ある種の「呪文」でもありますから、

単純にその場の情景を詠んだわけではないのでしょう。

 

恐らく、神官である大田田根子の神事を

目の当たりにした崇神天皇は、

大田田根子の所作から疫病対策の

ヒントを得たのだと思われます。

つまり、「お酒(薬)」と「門(と)」

の組み合わせこそが、

災厄を祓うための重要なヒントとなりそうなのです。