たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

「卯」と「酉」

2020-03-25 09:47:52 | 一年の展望

 

***** 子年の展望 No.62 *****

古来より、「卯」の字は甘酒、

「酉」の字は酒壺を意味する漢字で、

酒造りは「卯の日」に始まり、

「酉の日」に完了する習わしがあると聞きました。

 

酒の神様として知られる京都の松尾大社では、

稲刈りが終わり新米ができる11月最初の「卯の日」に、

「上卯祭(醸造祈願祭)」と呼ばれる

酒造りの開始を告げるお祭りを、

そして4月の二番目の「酉の日」には、

醸造完了を感謝する「中酉祭(醸造感謝祭)」

を執り行うそうで、調べてみたところ

大神神社で行われる醸造安全祈願祭(酒まつり)も、

11月の「中酉の日」のようです(明記はされておりません)。

 

11月の酉の日と聞きますと、

各地で行われる「酉の市」が思い浮かびますが、

「卯」だけでなく「酉」に関しても、

酒造りを示す干支であるとすれば、

両者とも「疫病」とのつながりが

にわかに気になってまいりますね。

 

以前書いたように、「酉」は

災害を意味する文字でもありますし、

「卯」と「酉」が深く関与する「酒」、

そして「大神神社」には、まだまだ

私たちの知らない「陰の歴史」が

秘められているのかもしれません。