たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

神祇の何たるか

2020-03-12 09:15:41 | 一年の展望

 

***** 子年の展望 No.49 *****

流行り病や農民の離反など、

様々な災厄に苦しむ崇神天皇に対し、

最初にコンタクトを取ってきたのが

「大物主神」とも呼ばれる三輪明神でした。

しかし、「自分を祀れば国の乱れは治まる」

と告げられた崇神天皇が、

神の意思に従って手厚く祀ったにも関わらず、

凶事は治まらなかったと聞きます。

 

恐らく、このときの崇神天皇の祭祀には、

どうしても見過ごすことができない

大きな過ちがあったのでしょう。

その後、崇神天皇は「大物主神」だけでなく、

「天照太御神」や「倭大国魂神」に関しても、

「自分以外の祭祀者」に頼らざるを

得なかったところを見ると、

「神祇が何たるかわかっていなかった」のは

ある意味で事実なのかもしれません。

 

大物主神の立場に立ってみれば、

祟りを成した「張本人」である自分を無視し、

「天照太御神」や「倭大国魂神」ばかり

気をとられている崇神天皇に、

強い憤りを感じていたとも考えられます。

もしかすると、大物主神は自分を軽視する

崇神天皇への報復として、

「天照太御神」や「倭大国魂神」を

外へと追いやるよう促したのでしょうか……。