***** 子年の展望 No.46 *****
一説に、皇居で夜な夜な起こる
「奇異(神器の鳴動)」に恐れをなした
崇神天皇は、忌部氏(斎部氏)を呼び、
石凝姥神(いしこりどめのかみ)の末裔と
天一箇神 (あめひとつのかみ)の末裔を率いて、
鏡と剣を作らせるよう命じたと聞きます。
それらの「二種の神器」は、
皇居外に祀らせた「本物の神器」
の模造品でもあり、護身用の御璽として
宮中内にお祀りされたのだとか……。
このときに造られた二つの神器が、
皇室に安置される「神璽の鏡と剣」
の元となったと推測されるのですね。
ちなみに、昨年の大嘗祭の中で注目を集めた、
「三種の神器」と呼ばれる皇室由来の宝物ですが、
もともとは「二種の神器」だった
という説が存在するのをご存知でしょうか……。
まあ、テーマがずれるので深入りしませんが、
一説に宮殿に祀られていた「剣」は、
天照太御神を宿す「鏡」とともに、
豊鍬入姫命の手で檜原神社に移された
という話もありますし、崇神天皇が
「鏡」と「剣」とを「二つで一組」
とみなしていた可能性も否めないのでしょう。