たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

崇神天皇の決断

2020-03-03 09:38:28 | 一年の展望

 

***** 子年の展望 No.40 *****

崇神天皇は「疫病」を治めるため、

皇居内で奇異を起こしていた

「天照太御神」と「倭大国魂神」の二神を、

二人の皇女に命じて皇居外へと移動させました。

これは、「政治という穢れ事」を行う皇居内に、

上記の二神をお祀りしていたことが、

「神に対する不敬」に当たると

崇神天皇が解釈したからでして、

それまでは天皇の居室に、

天照太御神(を宿す鏡)を安置するという

「同床共殿」が行われていたと言います。

 

その後、「天照太御神」の御魂を宿す

八咫鏡(および剣も?)は、

豊鍬入姫命と倭姫命の手により、

伊勢の地に安住することができましたが、

「倭大国魂神(ご神体は剣とも勾玉とも言われる)」

を託された渟名城稚姫命は、

神の力を抑えられず身体を壊してしまったのです。

 

恐らく、最初の時点では崇神天皇自身も、

「疫病」をもたらした神が、

どの神であるのかわからなかったのでしょう。

そこでまずは、神々の「祭祀」を

皇女に任せるべきだと決断し、崇神天皇自身は

「祭祀」から距離を置かれたのかもしれません。

そして結果的に、今の世に至るまで三種の神器は、

「バラバラ」に安置される形となったのでした。