たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

勾玉の出現

2020-03-15 09:28:34 | 一年の展望

 

***** 子年の展望 No.52 *****

先日の記事内で、皇居で起こる

「奇異(神器の鳴動)」に恐れをなした

崇神天皇は、自らの護身具とするため

「忌部氏に鏡と剣(のレプリカ)を作るよう命じた」

という話をご紹介しました。

そこで気になるのが、なぜこのとき崇神天皇は、

三種の神器のひとつである

「勾玉」のレプリカを造らせなかったのか、

ということでして、現在に至るまで

どういうわけか勾玉だけは、

模造品ではなく本物が宮中に祀られております。

 

もしかすると、一度は「祟りの元凶」

として皇居外に出された勾玉が、

ある時期に天皇のそばに戻った

ということなのでしょうか……。

あるいは、崇神天皇の時代にはまだ、

「鏡」と「剣」の二種の神器しか存在せず、

勾玉はのちに神器に加えられたのでしょうか……。

 

ちなみに、「疫病」の一件が落着したのち、

崇神天皇は出雲大社に祀られる

神宝(剣とも勾玉とも言われる)を、

半ば強制的に自らの元へと献上させた

という記述があります。

となると、崇神天皇は出雲とも深く関わる

「大物主神」への祭祀を強化するために、

出雲由来の神宝である勾玉を

神器のひとつに加えた可能性も出てきますね。