***** 子年の展望 No.39 *****
第十代崇神天皇の御代に流行した
「疫病」を抑えるため、天皇は皇女である
豊鍬入姫命(とよすきいりひめのみこと)に
「天照太御神」の御魂を、同じく皇女の
渟名城稚姫命(ぬなきわかひめのみこと)に、
「倭大国魂神」の御魂を祀るよう命じました。
「天照太御神」を託された豊鍬入姫命は、
現在の檜原神社の地に御魂を移して
神への奉仕を始めましたが、
「倭大国魂神」を託された渟名城稚姫命は、
なぜか次第に身体が痩せ細り、
倭大国魂神を祀ることができなくなったのだとか……。
その後、第七代孝霊天皇の皇女、
倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)
などの託宣などにより、これらの凶事が
「大物主神の祟り」であることが判明し、
大物主神と倭大国魂神の祭主を、
それぞれ大田田根子(おおたたねこ)と
市磯長尾市(いちしのながおち)に変更したところ、
世の中が平穏になったということです。
現在、「天照太御神」は伊勢神宮、
「倭大国魂神」は大和神社、
そして「大物主神」は大神神社の
ご祭神として祀られております。
もしかすると、この古い歴史を持つ
三輪山ゆかりの3社に、
「疫病退散」の秘策が隠されているのでしょうか……。