たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

疫病に効く薬

2020-03-23 09:41:02 | 一年の展望

 

***** 子年の展望 No.60 *****

大神神社は「酒造り発祥地」としても知られており、

毎年11月には酒蔵や酒造メーカーの関係者が集い、

「醸造安全祈願祭(酒まつり)」を行うと聞きます。

何でも、大物主神が「大田田根子」を祭主に指名する際、

「酒を奉納しなさい」と告げたことが発端だそうで、

崇神天皇に命じられた高橋活日命

(たかはしいくひのみこと)という人物が、

一夜で酒造りを完成させ神に献上したのだとか……。

 

そのおかげで「疫病」は治まったと言いますから、

いわばお酒は「疫病に効く薬」だったのでしょう。

言うなれば、今盛んに推奨されている

「ウイルスにはアルコール消毒」という対策法を、

歴史が証明しているというわけですね。

 

ちなみに、大田田根子の子孫である三輪氏は、

須恵器づくりを得意とする氏族でして、

それまでの土師器と比べても

かなり完成度の高い酒器を作ったとのこと。

恐らく三輪氏は、「祭祀」という

目に見えない部分だけでなく、

「薬」という現実的な技術を駆使して、

「疫病」という難敵に立ち向かって

いたのかもしれません。