たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

疫病鎮めの神社

2020-03-19 09:48:56 | 一年の展望

 

***** 子年の展望 No.56 *****

様々な「国難」に際し崇神天皇が取った行動は、

代々宮中でお祀りしてきた「天照太御神」

「倭大国魂神」「大物主神」の祭祀を、

自らの手から離しそれぞれの祭祀者に任せることでした。

これが吉(災厄の収束)と出た部分もあれば、

凶(自らの寿命)と出た部分もあったわけですが、

いずれにせよメインテーマであった「疫病の蔓延」は、

「祭祀の在り方」を見直すことにより、

沈静化した様子が見て取れるのです。

 

ちなみに、これらの出来事の「現場」となったのが、

三輪山をご神体とする大和国一の宮、

大神神社(おおみわじんじゃ)でして、

4月、12月の上卯日に執行される大神祭は、

大物主神から名指しされた「大田田根子」を、

神社の神主としてお迎えした故事が

起源だと言われております。

また、4月18日の「鎮花祭」は

別名「薬まつり」とも呼ばれ、

大物主神の荒魂をお祀りする狭井神社

との二社で行われる「疫病除け」の祭典です。

 

大神神社の摂社には、「三枝祭」という

疫病鎮めのお祭りで有名な

率川神社(いさがわじんじゃ)もありますから、

大神神社がいかに「疫病」を意識して

創建された社であるのかがわかるでしょう。