たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

御神渡り

2020-02-11 09:25:48 | 一年の展望

 

***** 子年の展望 No.19 *****

本宮・前宮・春宮・秋宮の

4社を要する諏訪大社は、

それぞれが「諏訪湖」を取り囲む

ようにして鎮座しております。

1月から2月にかけての厳冬期、

その諏訪湖に張った分厚い氷の亀裂が、

せり上がるようにようにして湖を

縦断する現象が見られるのですが、

その様子を「御神渡り(おみわたり)」と呼び、

地元では「上社に鎮座する諏訪大明神が、

下社の妃神に会いに行かれる」

と言い伝えられているのだとか……。

毎年、近隣にある八剱神社が

それらの監視と「御神渡りによる神事」を担当し、

亀裂の入り具合を見て、その年の世相や

農作物の豊凶などを占っているそうです。

 

まあ、近年の暖冬傾向などで、

この御神渡りが見られない年が

増えているとは聞くものの、

特に今年は「結氷すら見られない」

「こんなに氷がない年は経験がない」

と関係者が嘆くほど、例年以上に

「氷の張り具合」が悪く、残念ながら

先日湖の観察を打ち切ったとのこと……。

もし仮に、昨年などと同様に、

今年も御神渡りが見られないとなれば、

こちらもある種の「大凶」を意味する、

「明けの海」の宣告が成されるのでした。