たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

縄文人の思考力

2019-11-20 09:30:40 | 縄文への旅

<青森県立美術館>

 

「思考」「思索」などという言葉を聞きますと、

たいていの人はひとつの問題について、

あれこれと「悩む姿」を思い浮かべるかもしれません。

かくいう私なども、興味のあるテーマについて

考えているだけで、「そんなに深く悩まなくても」

「気にしても仕方がないじゃない」などと

周囲からダメ出しされることも多いのですが、

基本的に「考えること」と「悩むこと」は別物でして、

自分で自分の心を傷つけるような妄想でない限り、

それは人間にとって必要不可欠な

「生存本能」だと個人的には感じております。

 

昨日も書きましたように、縄文の人たちは

決して「情熱」や「直感」のみに

頼って生きていたわけではなく、

その場その場で持っている「思考力」を

フル回転させながら、最も適切な選択肢を

選び取っていたのような気がするのです。

周囲の状況や相手の思い、

天候の異変や動物の動き……等々、

視線を向けた対象に深くコミットし、

正確に現状を把握できていたからこそ、

現代人をもうならせる造形へのセンスや、

過酷な環境にも対応し得るサバイバル力を

身につけられたのでしょう。