たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

森への思い

2019-11-08 09:10:56 | 縄文への旅

<大湯ストーンサークル>

 

青森の森に接しながら思ったのは、

土器も土偶も「森」からインスピレーションを得て

造られたのではないかということでした。

もちろん、海洋生物を象った様々な土製品を

眺めておりますと、縄文の人々が「海」と

深いつながりを持っていたことは確実ですが、

やはり日常生活のベースとなる「森」への思いは、

私たちが想像する以上に強いものであり、

故郷の「森」を見ながら沸き上がるイメージを、

日々の制作の糧にしていたのではないかと、

個人的には夢想してしまいます。

 

ちなみに、専門家から聞いた話によれば、

現在、公開されている「縄文ムラ」の多くは、

あまりにも整備されすぎているがゆえに、

古代の様相を反映しているとは

言い難い部分があるのだとか……。

縄文時代の「ムラ」の周囲には、

実に多種多様な植生が広がり、

住居の周辺も「草だらけ」だったと

仮定するほうが自然なのだそうです。

そう考えると、現代人が少しでも

「縄文」に近づきたいと思うなら、

縄文遺跡を巡るだけでなく、その周辺を取り巻く

「森」の中に身を置く必要があるのでしょう。