<三内丸山遺跡>
現在の小中学校で使用される教科書において、
縄文時代がどのような扱いを
受けているのかはわかりませんが、
例えば、昭和時代の歴史の教科書を
思い出してみますと、縄文時代の記述は
ほんのわずかだったと記憶いたします。
また、当時の教科書には、
「稲作が伝来したことにより、
人々は非文明的な生活に終止符を打ち、
人間らしい暮らしを営むようになった」……等々、
「弥生人優位」のニュアンスが漂っていたのも事実で、
現代人の「縄文観」に間違ったイメージが
刷り込まれているのも致し方ないことなのでしょう。
そんな世間の風潮の中でも、
縄文人の優れた人間性と技術の高さを
目の当たりにした一部の考古学者は、
長年にわたり「縄文人は野蛮な人種ではない」と、
誤った概念を払拭しようと努力されて来ました。
そして近年になり、それらの主張を
後押しするような発見が相次ぎ、
「縄文のイメージ」が大幅に
入れ替わろうとしているのです。