<国立歴史民俗博物館>
日本人男性の約3割が継承する
「D系統(ハプログループD)」
のY染色体(父系遺伝子)は、
数万年前にユーラシア大陸のどこかで、
ハプログループDE系統から分岐したといわれています。
また、D系統の遺伝子の中でも、日本人のほとんどが
「ハプログループD1b系統(旧:D2系統)」
と呼ばれる集団に属しており、このD系統には
「YAP(ヤップ)」という特徴的な変異が見られるのだとか……。
他にこのYAPの配列が見つかるY染色体は、
兄弟グループであった「E系統」のみですから、
DE系統と呼ばれる遺伝子が、
いかに「特異」なものであるかがわかるでしょう。
ちなみに、E系統のY染色体と聞いて思い浮かぶのは、
言わずと知れたユダヤ系の人々かもしれません。
もちろん、現日本人と同様に現ユダヤ人のすべてが、
E系統のY染色体を持つわけではないものの、
日本と古代イスラエルとの間に、
私たちの知らない深遠な結びつきがあったことが、
このことからも証明されるのです。