たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

縄文人からのメッセージ

2019-11-16 09:07:02 | 縄文への旅

<三内丸山遺跡>

 

以前「能登の縄文人」に関する記事でも書いたように、

弥生という新時代の到来を予感した縄文晩期の人々は、

「新たな文化を受け入れるか」それとも

「縄文古来のやり方を守るか」という

難しい選択を迫られ、同じ集落民の間でも

意見が割れることも多かったと思われます。

 

結果的に「融合」という日本人らしいやり方で、

大きな人的犠牲を伴う衝突は避けたものの、

縄文人の心の中には、言葉にできない

「葛藤」が残ったことは確かです。

 

私自身「縄文」に真正面から向き合う前は、

「縄文は野蛮」という昭和時代の風潮から入り、

「縄文はすごい」という平成時代の空気に流され、

最終的に縄文の良い面も悪い面も含めた上で、

冷静に縄文時代を俯瞰するようになりました。

 

ゆえに、縄文ブームが巻き起こっている今、

「縄文礼賛」の部分はあえて控えめにして、

縄文時代を終わらせた「負の面」について

目を向けようと考えております。もしかすると、

「縄文時代の終焉」の理由を知ることこそが、

「縄文人からのメッセージ」を受け取るための

最重要課題になるのかもしれません。