恋うこともなく、熱烈、執拗な、求婚に、結納を交わしました。
親友、両親は、先行きに危惧を抱きました。共に学生。父は、すぐの結婚を反対。親の責任として、大学を卒業させ、気持ちが、変わらないならば、卒業後に結婚とさせてください、と端然、断固と父は申し述べ、結納、婚約のみ。
その後の彼は、学友との会話も、禁じ、執拗な攻め立てに晒されることに。
卒業間近に、結婚は?と、私が問うた後、彼が入局する科は、結婚しての入局は、許されない、足手まとい、と言われた記憶迄で、意識を失いました。心配になった彼が、呼んだ友人夫妻がいるのを、意識を取り戻したら居ました。
35年後の同級会で、訪ねましたら、転がっていた以外の覚えはないと。私は、自分のことだけれど、友人にとっては、その場限りのことにすぎず、私は、目撃した友人に、問える程にはなってきたのでした。
元々、外見とかけはなれた、打ち解け難い、人見知り性格に、恐怖を伴うことになり、仕事以外の人付き合いは、敬遠することに。
幼い頃から、傷つきやすく、母は、ひがみっぽい子、親戚からは、打ち解けないので、かわいくないなど言われてきました。
細やかな感情の中で育ち、荒い言葉にも堪えられず、独身で過ごしてきました。