すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

信じられない言葉たち

2010-09-15 08:44:24 | ひとりごと
 何がいけないのだろう。介護の現場なのに、考えられない言葉が聞こえてくる。直接聞いた言葉、間接的に聞いた言葉。幸いなのは入所者に向けられた言葉ではないことで、若い子たちが頑張っていること。
 先日書いた私の担当様。怪我に気づかなかった事でご家族からもクレームがあった。スタッフはよく気がついてくれたと思うし、気づいてからは素早い対処をしてくれた。ただ、その怪我が施設でしたものか自宅でなっていたものか、いつからのものか、外傷で分かりにくい部位だけに判断できない。しかし、ショートステイを27日使って自宅には4日ほどしかいなかった方で、その利用の後半に発見したのだから、家族にそういわれても仕方ない。
 けれど
 「あんなの、自宅でしたかもしれん。あんだけ変わりなく過ごしてるのは、もっと以前から怪我をしていて慣れているのだ。」
とは何て言い草だろうと思う。事実は分からないが、こちらに責任がないと言い切れるのが分からない。
 何かクレームがあると
 「家族がめんどい(性格的に難しい、きつい)。」
と言うが、仕事をしていればクレームを受けるのは当然で、非がなくても謝らなければならない場合もあるし、何より反省はしなくてはいけない。
 また、本気とも冗談とも思えない言葉で
 「寝たきりの人は、もう点滴なんかせずに、逝ってもろたらええんじゃ。Sさんやご飯も食べられなくなっていたのに、点滴でまた復活したんでよ。」
この方は私が介護士時代の担当様だ。100近いとはいえ、長生きしていただきたい。同僚から
 「点滴も入らなくなったの。」
と悲しそうに話を聞いたばかりだったので、復活したと聞いて安心した。
 これらの言葉は、上層部の言葉である。机に座った上層部ならまだしも、「現場」の上層部である。世も末だ・・・。更衣室でその人たちの顔を思い浮かべながら
 「あんたら、ろくな死に方せんでよ。あずってあずって死んだらええわ。」
と汚い言葉が脳裏に浮かんだ。私も嫌な女だ。

にほんブログ村 介護ブログ 介護職へここをクリックしてお立ち寄りください。
コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 小説ブログ 一応完結 | トップ | あなまどい~前進座~ »

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
言葉 (マギー)
2010-09-15 11:12:31
口に出してはいけない言葉を実際に言える人に、家族も自分も身を委ねたくないですね。
何故、そんな人が、そういう道にいるのか・・・
返信する
みんな同じさ…。 (祥ちゃん)
2010-09-15 21:21:03
たぶん同じ世界に身を置けばぼくだって同じ言葉を吐くかもしれません。

その介護士に言わせればクレーマーみたいな利用者さんと家族の相手に手こずっていたのでは?

彼女たちも相当追い詰められていたのかもしれません。

ぼくもやり場のない苛立ちに吐き出す相手もおらず逆ギレ起こしたこともありました。もちろん後味は悪かったですが。

みんなが心にゆとりが持てないのが今回の話の原因かもと思うのですが…。
返信する
おはようございます (たぬっぺ)
2010-09-16 07:56:11
こちらは良くも悪くもオープンで昔は患者に直接言う人が多く、おいら自身もここには書けないような言葉をたくさん言われてきました。

今は直接言われないけど裏から聞こえてきます。

キツイ仕事だからそうなるのか、人間の本性なのか。。
酷い言葉を言われておいらもかなり酷い言葉を言いそうになります。気を付けなくては。。
返信する
Unknown (すずしろ)
2010-09-16 22:19:13
マギー様
ほんとうに、いらだちを覚えます。言い分はあるのでしょうが、上に立つ人とは思えません。

祥ちゃん様
確かに理不尽なこともあり、私だって偉そうにいっても担当様のご家族ともめることもありました。でも、だからと言って言っていいことと悪いことがあります。そして、何より心が寒くなります。

たぬっぺ様
そうですか。たぬっぺさんは嫌な思いをされたんですね。障害があることを特別視して気を使いすぎるのも本当はいけないのかもしれませんが、フランクに話すのときついことを言い放つこととは違いますよね。ごめんなさいね。私も気づかずにしているかもしれません。
返信する
おはようございます♪ (たぬっぺ)
2010-09-17 07:51:53
すみません、書き方が悪くて^^;
おいらが言われたのは職員からですよ。
昔のことですが「どうせ歩けない足なら切ってしまえばその分軽くなるのに」と笑いながら言われたこともあります。

すずしろさんの言葉で傷つけられたことなんてないですよ。むしろ感謝しています。
いつも我が儘な病人の目だけで見ているおいらに介護の大変さを教えてくれる人は親以外にはあまりいないので。
ありがとぅ(o*_ _)o))
返信する
たぬっぺ様 (すずしろ)
2010-09-17 22:17:17
ありがとうございます。私こそ色々教えていただいてます。それでも、気をつけなければ人を傷つけつことがあるので、自戒をこめて。
返信する

コメントを投稿

ひとりごと」カテゴリの最新記事