すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

少し安心

2007-10-30 22:57:59 | ひとりごと
夕べは安定剤の力も借りて、父はぐっすり眠れたようだ。夜勤明けで電話すると
 「何も挟んでないパンと紅茶が欲しい」
と食欲を見せた。
 帰るとさっそく小さなパンと紅茶を食べた。お昼には焼き椎茸が「おいしい」と言っていた。目覚めたときあまりにすっきりしているので、何でも出来る気がしたようだが、そんなわけはなく、顔を自分で洗うのは断念した。
 「いっぺんに無理せられんわ。いきなり元気にはならないよ。」
 「ほうじゃな・・・。何でも出来る気がしたんじゃけどなあ・・・。」
それでも、今日はあっさりと入浴も出来た。風呂に浸かりながら
 「なあ・・・。生きとって良かった。」
とつぶやいた。気持ちがいいというだけではなく、実感だろう。
 「なあ、おおかた逝っきょったけんなあ。長生きせななあ。」
そう悪態を付いて、二人で笑った。
 まだまだ油断は出来ないけれど、少し安心した。

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コメント (4)
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