まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

フルスイングの美学

2018年04月25日 | 日記

風邪をひいてしまいました。
体のあちこちが痛くて悪寒がします。
不死身のこの人には風邪など屁のカッパなのでしょうが・・・

元広島東洋カープの衣笠選手が亡くなりました。
私はカープファンではありませんが
赤ヘルが他の誰よりも似合う選手でしたよねえ。
衣笠選手というとすぐに「連続試合出場」が話題になります。
でも私はやっぱりあのフルスイングが印象的ですねえ。
体中に闘志を漲らせて投手に対峙し
バットを一閃すると球は高々と放物線を描いてスタンドへ・・・
そんな場面が何よりも似合う選手でした。
イチローのように小器用にミートを心がける選手よりも
たとえ凡打や三振が多くても
あの豪快なフルスイングを見せつけられると
投手はやはり恐怖心から萎縮するのではないでしょうか。

日本人離れしたルックスも素敵でした。
球界でも一、二を争うデッドボールの受難者だそうですが
倒れこんでもすぐに立ちあがり
軽く手を上げて「いいよ、気にするな」とでも言うように
笑顔で一塁ベースに走っていく姿は
何とも人格者で「カッコいいなあ」と思ったものです。
記録より記憶に残る選手という言い方が
この人ほどふさわしい選手はいない思える紳士でした。
そんな彼がなぜカープの監督になれなかったのか。
朝からそんなことをツラツラ考えています。
享年71歳は若すぎます。


プライムニュース

2018年04月24日 | 日記

BSフジの「プライムニュース」は
私が楽しみにしている数少ない報道番組の一つである。
月曜~金曜の午後8時から2時間の枠で
バラエティー色は一切なしの硬派の報道番組である。
ところが地下鉄車内のポスターを見ると・・・

あれ、こんなオジサン知らねえよ!
誰だよこの人・・・
反町のオッサン飛ばされちゃったのか?
ははん、何やらパワハラの噂もあったからその線かも。
と思ったらそうでもなくて
いつの間にか彼は夜から昼の時間帯に引っ越していた。

フジテレビ報道局の顔である。
頭頂部はハゲているが父ちゃん坊やのような憎めない顔だ。
最近は猫も杓子も女性キャスターだが
むくつけき男がキャスターなのはこの番組ぐらいだ。
報道のスタンスとジェンダーは全く関係ない。
ちょっと知的で美人な女性がいるとすぐにキャスターに起用するが
その発想自体が男目線でありセクハラである。
その点、反町さんはどてらにステテコ姿で番組を取り仕切る
下町のオヤジといった印象だ。

かつては八木亜希子もアシスタントを務めていた。
番組はゲストに関係者や識者を迎えて
一つのテーマをあらゆる角度から深堀りするスタイルだが
それこそが反町理の真骨頂である。
とにかく相手のホンネを引っ張り出すためなら何でもする。
キャスター芸人の鏡と言っていい。
ボケもツッコミも挑発も三枚目役もなんでもござれ。
単に「聞き上手」ではなく難解なテーマでも
自分のレベルに落とし込む「話術」に実に長けているのである。
したがってわかりやすい、親しみやすい。
まさにキャスターの達人ではないかと思ってしまう。
彼を失うことは何とも残念でならない。
まさか巷間言われているパワハラ隠しではないでしょうね。

 


薫風と緑陰に憩ふ

2018年04月23日 | 日記

奥多摩に来ています。
東京都内は真夏日を記録する暑猛暑でしたが
こちらは暑からず寒からず
おまけに人も多からずで格好の行楽日和でした。

奥多摩渓谷を吹き抜ける風が何ともさわやかです。
薫風という言葉がありますが
新緑の木立を吹き渡る風はまさに風薫る初夏です。

川の瀬音が気持ちいいです。
セキレイがピーピーと啼きながら水べりを飛び回り
目を凝らすと何やら魚影〈鮎?〉も・・・
ここが多摩川の上流だとは思えぬ清冽さですねえ。
水の音を聞いているだけで体も心も癒されていくような気がします

奥多摩から列車に乗って御嶽駅へ戻り
目当ての玉堂美術館へ。
文化勲章受章の日本画家・河合玉堂は
晩年、奥多摩渓谷に自宅兼アトリエを構えて健筆をふるいました。
日本の風土をこよなく愛した玉堂は
ここ奥多摩に暮らす人間や動物たちの姿に慈愛をそそぎ
美しい墨線と彩色で描き続けました。
この季節ならではの「栃若葉」は傑作でした。

館内の日本庭園で休憩です。
生まれて間もないらしいウグイスが
ケキョ、ケキョ、ケキョと啼き声の練習をしていました。
ツバメといいウグイスといい
目にあざやかな若葉の芽吹きといい
奥多摩は新しい命が生まれる季節を迎えています。

昔の人は「緑陰に憩う」などと言いました。
お公家さんや貴族は都を離れて「余暇清遊」の旅を楽しみました。
公家でも貴族でもないオジサン庶民ですが
久しぶりの休暇に「よか、よか」と言いながら
清遊を心ゆくまで満喫しました。

 


奥多摩のツバメ

2018年04月22日 | 日記

真夏日の昨日、奥多摩へ行って来ました。
東京都内から中央線にガタゴト揺られて二時間あまり。
都内でも素晴らしい天気でしたが
奥多摩は避暑には持ってこいの別天地でしたねえ。

JR青梅線の終点・奥多摩駅です。
途中の御嶽駅までは何度か来たことがありますが
奥多摩まで足を延ばしたのは初めてです。
大勢の登山客が一緒にドッと降り立ってラツシュアワーのようでした。
昔若かった「山ガール」の皆さんも多くて
ピーチク、パーチク、うるさいほどで閉口しました。〈笑〉

駅のホームでツバメを見つけました。
よく見ると周囲を何羽ものツバメがスイスイ飛び回っています。
背筋〈?〉をズズーンと感動が貫きました。
この季節、わが団地でもツバメの飛翔をよく見かけますが
こんな近くで鮮明に写真が撮れたのは初めてです。
ハイ、もうそれだけで満足で
このまま帰ってしまおうかと思ったほどです。(笑)



え、改札を出ると駅舎の中にもツバメの姿が・・・
人懐こいツバメが私を追いかけて来たのか思ってとさらに感動!
ではなくて、どうやら巣づくりの季節なんですねえ。
駅舎の天井を見渡すと・・・
ああ、ありました、ありました!

天井の隅でせっせと巣づくりを・・・
ではなくて、すでにヒナがいるらしくエサを運んでいるようです。
オスとメスが交互に飛んで来てはエサをやっています。
うーん、またまた背筋を感動が・・・
ツバメは家の軒下など人間の生活圏で子育てをすると聞いたことがあります。
そこが天敵のいない安全な場所だと知っているんですねえ。
耳を澄ますと可愛いヒナの声も聴こえて来ます。
もうそれだけで涙ぐんでしまう有様で
幸先のいい「奥多摩の旅」を象徴しているようでした。

 


野中は遠くなりにけり

2018年04月21日 | 日記

週刊誌をパラパラめくっていたら・・・
祭壇の写真が目にとまった。
飾られている遺影は野中広務さんの写真だった。

野中さんが亡くなったのは今年1月である。
このブログでも記事にしたが
先日、京都市内のホテルで「お別れの会」が催されたらしい。
自民党の重鎮だった人らしく
広大な会場には3000人をこえる参列者が集まった。
政界の第一線を退いてずいぶん時が経つのに
これだけの人が集まるのはやはり野中さんの人柄なのだろう。
小沢一郎、森喜朗元総理、鈴木宗男・・・
トランプ大統領との会談を前にした安倍首相も駆けつけた。
森友・家計や文書改ざん問題で政界が大騒ぎの中
何を語るのかと報道陣も注目したらしいが
野中氏の業績を褒めたたえながら
結局、「日本を守り抜くという思いを強くしました」などと
いつもの主張で哀悼の辞を締めくくった。

晩年の野中さんは安倍首相への批判を強めていた。
集団的自衛権容認、憲法九条改正、米軍基地の辺野古移転・・・
反戦の立場からその政策を徹底して批判し続けた。

  政治家の最大の役割は戦争をしないことだ。

が揺るぎない信念だった。
何度もヘリの不時着を繰り返す米軍に対して
文句ひとつ言えない日本政府の弱腰をどう思っておられたのだろうか。
沖縄、差別、ハンセン病訴訟、従軍慰安婦・・・
野中さんが積極的に関わって来られた問題は数多くある。
何より「人の痛みを知る」政治家だったと思う。
齢92歳の大往生ではあったが
死んでも死に切れぬ思いのままで逝った生涯だったと思う。
早々にトンボ帰りした首相は
この人の「老いの一徹」をどう思ったのだろうか。

野中は遠くなりにけり・・・