まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

梅雨明け宣言

2018年06月30日 | 日記

関東地方は梅雨が明けたそうです。
ついこの間、梅雨入り宣言を聞いたばかりなのに
もう梅雨明けとはこれいかに。
ひょっとして私の聞き違いでしょうか。

えらくアッサリした梅雨でしたが
道端にはもう木槿〈ムクゲ〉の花が咲き始めました。
夏の花の代表選手ですね。
ムグンファとも呼ばれて韓国の国花にも指定されています。
民族衣装の白いチマチョゴリを連想させて
なかなか清楚で情熱的な花です。

歴史的な南北首脳会談からすでに二か月です。
もともとは同じ民族ですから
長い梅雨が一気に明けたような融和ムードでしょうか。
もう雨が降らないことを祈るばかりです。

昨日は朝から蒸し暑くて不快指数100%の日でしたが
この花を見ると涼やかな気持ちになります。
芭蕉の「野ざらし紀行」の中にもムクゲの花が登場します。

   道のべの 木槿〈むくげ〉は馬に くはれおり 〈芭蕉〉

馬が食べるぐらいですから美味いのでしょうか。
確か信州かどこかで詠んだ句でしたが
生活感の中にも「驚き」があってなかなかの名句ですねえ。
ムクゲの花は朝に咲いて夕方には萎んでしまう
俗にいう「一日花」だそうです。
そのたくましさと儚さを詠んだのが小林一茶でした。

   それがしも 其の日暮らしぞ 花木槿 (一茶)

わが家の家計も「その日暮らしの」の自転車操業ですが
こういう大らかな心境になりたいと思いつつ
なかなか出来ませんねえ。
そう言えば「家計問題」はどうなったのでしょうか。
もうウンザリとは思いつつも
疑惑は解明されずこちらは長い梅雨のままです。

 


アカバネーゼ

2018年06月29日 | 日記

赤羽の街をご存じだろうか。
東京の北の玄関口に位置する北区赤羽。
決して埼玉県ではなくあくまでも東京都内である。
くれぐれも誤解のないように・・・

私は六月からこの街で働いている。
マンションの管理人として日夜業務に精を出している。
新宿から電車で15分、池袋から10分。
驚くほど近いのに駅を降りた途端に雰囲気が一変する。
この突然のローカル色は何だろうか。
街の空気にどことなく田舎っぽさが漂っている。
渋谷や六本木などの冷たく無機質な雰囲気は寒気がするが
この街には故郷に帰ってような親しみやすさがある。
まさに偉大なる田舎なのである。

赤羽と言えば埼京線である。
猛烈な通勤ラッシュで知られ痴漢の発生率が極端に高い。
女性の敵とも言うべき悪名高い路線である。
私は一般の通勤コースとは逆のコースで通っているので
いつものんびり座って通勤である。

駅前には大型スーパーなどが林立し
買い物など普段の生活には都内と何ら遜色がない。
ものの5分も歩けば荒川の河川敷があって
自然豊かな牧歌の風景が広がる。
都内でも指折りの飲み屋街や歓楽街があって
そっちの方面も万端怠りなく
今どきキャバレーやストリップ劇場もあったりする。
赤羽の住人はこの街の猥雑さを愛し
学校を出てからもこの街を出て行くこともなく
この街で結婚し、この街で子育てをする人がほとんどだと言う。
二言目には「赤羽はいい、暮らしやすい」と
挙って郷土愛を口にする。

先日、職場近くのコンビニでこんな話を聞いた。
同じ自動車学校の同窓生らしき四人のヤンキー仲間だった。

  「お前、教習所は〇〇だったよな?」
  「ああ、みんなそうだろ」
  「あの自動車学校、卒業生の事故率が全国一らしいぞ」
  「へえ、そりゃ凄いじゃん!」
  「テレビでやってたけど、そう言や俺も去年、事故ったしな」
  「俺も、俺も。タカシもそうだよな」
  「凄い確率だよなあ。それも赤羽の自慢だよな。ハハ」

うーん、これも郷土愛の一種だろうか。

シロガネーゼという言葉がある。
港区白金や白金台周辺の高級住宅街に住む
セレブな奥様方を呼ぶ言葉らしく何年か前に流行した。
シロがあるならアカだってあるのではないか。
そこで私は赤羽を愛する人たちを
親しみを込めて「アカバネーゼ」と呼びたいと思う。
かろうじて東京の一部だけれども
よく埼玉県と間違えられてバカにされるけれども
赤羽に誇りをもって生きている人々を
あえて「アカバネーゼ」と呼びたいと思うのである。

 


貧乏コンチクショウ

2018年06月28日 | 日記

私はビンボーである。
昔はそれなりに景気のいい時代もあったが
今はすっかりビンボーの身である。
だからという訳でもないが林芙美子に会いに行って来た。

世田谷文学館で開催中の林芙美子展である。
絵ではなく文学の展覧会である。
前から「貧乏コンチクショウ」というタイトルが
ずっと気になっていたのだが
そろそろ会期末というので慌てて行って来た。
林芙美子は代表作『放浪記』で知られる明治の小説家である。
近年、森光子の主演で舞台化され大評判をとった。
若い頃「貧乏を売り物にする素人小説家」などと揶揄されたように
生涯を貧乏と戦い続けた作家だった。
まあ、この時代の小説家はほとんどがそうだったけれど・・・

京王線・芦花公園の駅近くにある世田谷文学館。
文学をテーマに掲げた博物館は
おそらく全国でここだけではではないだろうか。
ひとことで言えば・・・
しみじみとしたなかなかいい展覧会だったと思う。
と言うより、林芙美子という作家を初めて知ったような気がする。
高校時代に「放浪記」を読んだような途中で放棄したような
その程度の文学知識の私だから
林芙美子に関しては全くの勉強不足で認識不足を痛感した。
その文章は美しい詩情にあふれ
貧乏生活を笑い飛ばす底知れぬ明るさがあった。
彼女はまさしく「詩人」であった。

展覧会では展示物の前に
「コンチクショウ・カード」と呼ばれる詩片が設置され
それを一枚一枚とりながら鑑賞する。
文学をビジュアル化するための苦肉の策だろうが
これがなかなか効果的でよかった。
それにしても何と生活感にあふれる素敵な詩が多いことだろう。

  お腹がすいても 職がなくっても
  ウヲオ! と叫んではならないのですよ
  幸福な方が眉をおひそめになる。

  血をふいて悶死したって ビクともする大地ではないんです
  後から後から 彼等は健康な砲丸を用意している。
  陳列箱に ふかしたてのパンがあるが
  私の知らない世界は何とまあ ピアノように軽やかに美しいのてしょう。

  そこで始めて
  神様コンチクショウと怒鳴りたくなります。

以前、この世田谷文学館で開催された
茨木のり子の詩にどこかイメージが重なります。

図録がないので記念に文庫本を購入。
数々の詩や童話はもちろん
私が大好きな短編「風琴と魚の街」も掲載されていて
懐かしく、たっぷり林芙美子を堪能した。
展覧会のサブタイトルは「あなたのための人生の処方箋」だったが
大いに貧乏くらしを耐え抜く処方箋となった。
貧乏がなんだ、コンチクショウ!

 


まだ六月なのに暑気払い

2018年06月27日 | 日記

連日の暑さに干からびそうです。
すっかりバテました。
ちょうどタイミングよく友人から連絡があり
これ幸いと暑気払いでした。

暑気払いとはいい言葉ですねえ。
出来ることなら毎日でも暑気払いしたいほどです。
池袋の正しい大衆酒場です。
友人とはお馴染みのTプロデューサーです。
彼も連日の暑さと編集作業ですっかり煮詰まっていて
互いに利害が一致したと言うわけです。
しばらく会っていなかったので半年ぶりの再会でしょうか。
大いに話が弾んでしまいました。

お得意のアイドル話をたっぷり聞かされました。
彼の最近のご贔屓は「欅坂46」というアイドルグループで
その妹分である「けやき坂」というグループに
とくにご執心のようです。
漢字の「欅坂」とひらがなの「けやき坂」はどう違うのか?
その出自や由来を十分すぎるぐらい聞かされましたが
結局「秋元康に乗せられているだけじゃん!」という私の一言に
彼は寂しく笑って首を垂れるばかりでした。

最近、読んだ本の感想。
最近、面白かった映画の見どころ。
友人・知人の病気話。
還暦を過ぎた男同士の会話は多岐に及びましたが
色っぽい話は皆無でした。

夢中で喋っていて料理の写真を撮るのを忘れました。
ふと気がつけば残骸ばかりです。
午後5時の開店直後に入店してから三時間近く。
本の話も映画の話もアイドル話も語り疲れ
すでにとっぷりと暮れた池袋の駅頭で
ほんじゃまた・・と別れました。
彼のアイドル話は何かの「代償行為」だとは思うのですが
どうもそうではないフシもあって
心底、夢中になるものを持っているTプロデューサーが
羨ましいような気になって来ました。

デパートの上はぼんやりとした満月でした。


半端ない

2018年06月26日 | 日記

いやあ、暑かったですねえ。
大迫のヘッドも半端ないですが
昨日の暑さもホント半端なかったですねえ。
作業着のわきの下が汗で真っ白に塩を吹いていました。

仕事帰りに喫茶店でホッと一息。
ほどよくクーラーが効いて汗が一気に引いていきます。
キンキンに冷えたアイスコーヒーも
暑さで汗をかいています。
めずらしくスポーツ新聞を手に取ってみました。

相変わらず大見出しが躍っています。
昨夜のセネガル戦はまれに見る熱戦でしたねえ。
乾のゴールも素晴らしかったですが
やはり途中出場の本田圭佑の同点弾が半端なかったです。
もう終わった選手と思っていたのに
あの場面で決められるのは余程メンタルが強いんでしょうねえ。
おかげですっかり睡眠不足です。
まあ、いろいろ日本のサッカーに苦言を呈しましたが
本当に「ごめんなさい」ですねえ。

競馬の宝塚記念はミッキーロケットの勝利でした。
和田騎手の円熟の腕が光りました。
17年ぶりのG1勝利だそうですからこれも半端ないです。
なかなか勝ちきれなかった馬を励ましながら
辛抱強く調教を重ねて来た努力の結果でしょうか。
和田騎手と言えばやはりテイエムオペラオーですよねえ。
数々の栄光を手にして来た史上最強馬。
夢よもう一度、の期待も高まるのではないでしょうか。
まだ41歳、秋が楽しみになって来ました。

芸能紙面に目をやると・・・
サザン・オールスターズが結成40周年だそうです。
うーん、凄いですねえ。
浮き沈みの激しい音楽シーンにあって
40年間もトップグループであり続けられるのは
並大抵の才能ではなく、これも半端ない偉業と言えますねえ。
毎日新聞の「余禄」氏も取り上げていましたが
人生の折節でサザンの歌に励まされ
心癒された人たちもきっと多いのではないのでしょうか。
私もカラオケでよく歌いました。
深夜のスナックで全員参加の〆の歌は必ずサザンでした。
一番よく歌ったのは「真夏の果実」です。
半端ない名曲ですよねえ。